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1枚or2枚の生地と直線縫いだけで作る。初心者さんもきれいにできる、あずま袋の作り方

2022.09.28
1枚or2枚の生地と直線縫いだけで作る。初心者さんもきれいにできる、あずま袋の作り方

初心者でも作れる、あずま袋の簡単な作り方を写真付きでご紹介します。今回は、生地1枚で作る基本のあずま袋の作り方と、2枚の生地をつなげて作るバイカラーがおしゃれなあずま袋の作り方の2通りを、写真付きで実践します。

 

小さいサイズで作ればお弁当袋に、大きいサイズで作れば旅行先でのサブバッグとしても使え、素材を選べば洗濯も気兼ねなくでき衛生的。使いたいシーンに合わせてサイズや素材を決められるのは手作りならではです。

直線縫いをメインに、難しい技術を使わずに作れるので、ぜひ作ってみてください。

目次

● あずま袋とは?

● あずま袋の作り方:その1 〜布一枚で作る、基本のあずま袋の作り方〜

● あずま袋の作り方:その2 〜2枚の布を繋いでバイカラーにする、あずま袋の作り方〜

● 大きさを変えて作りたい場合の生地のサイズは?

● 持ち手の長いあずま袋にするなら、こんなものもおすすめ

● 作家さんが作る、個性あふれるあずま袋6選

あずま袋とは?

あずま袋とは、一枚の布や風呂敷を縫い合わせて袋状にしたもので、風呂敷で包む文化が主流だった江戸時代に、当時珍しかった洋風のカバンを真似て手拭いを縫い合わせて作ったのが始まりと言われています。あずま袋は一枚の布からできているため、使っていないときはハンカチのように小さく折り畳んでしまえるという先人の知恵からきたメリットも◎

 

荷物を入れて口をきゅっと結ぶと、コロンとしたフォルムがとっても可愛らしいあずま袋は、現代ではエコバッグとして持ち歩くにもぴったり。PVCバッグやカゴバッグの中に入れてバッグインバッグのように使うのもおしゃれで、使い道が広く頼れる存在なんです。

あずま袋の作り方:その1 〜布一枚で作る、基本のあずま袋の作り方〜

まずご紹介するのは、1枚の布で作る基本のあずま袋の作り方です。1枚で作ることで畳んでしまうときもかさばらず、あずま袋ならではのメリットを最大限活かすことができますよ。

ここではミシンを使用しますが、もちろん手縫いでもOK。布端を処理して2カ所を縫うだけ、縫い方も直線だけで完成しますので、初心者の方もぜひ挑戦してみてください。

〈材料〉
・生地 25×69cm ※小さめのお弁当を包むのにちょうど良いサイズ感になります。
・糸(ミシンまたは手縫い用)

 

〈道具〉
・定規
・チャコペンシルなど、布に印をつけるもの
・断ちバサミ
・糸切りバサミ
・ミシンまたは手縫い用の針

今回使用した生地

カラーは「グレー#108」を選びました。

今回は、maruishifabさんの生地を使用して作っていきます。こちらの綿ポリ生地は制作前の水通し不要でそのまま作り始めることができ、初心者さんにも扱いやすいのが特徴。作ったあとのお洗濯にも強く、実用品を作るのにぴったりの生地です。

 

なお今回は分かりやすいように赤色のミシン糸を使いましたが、みなさんが作る際は布地に近い、目立たない色の糸を使うとより綺麗に仕上がりますよ!

ステップ1.寸法の印をつけ、裁断する

25×69cmの寸法に切った布を裏向きに置きます。

図の白い線のように、縫い代の印を各辺の端から1.5cmのところにつけます。長辺は22cmごとに印をつけておきます。

ステップ2.布端のほつれ止めをする

生地の端がほつれてこないよう、ほつれ止めをします。今回は、短辺を三つ折りで、長辺をミシンの機能「裁ち目かがり」を使って処理しました。

▲ 短辺は、縫い代を三つ折りにして直線縫いをします。
▲ 長辺はミシンの機能「断ち目かがり」を使用しました。

(ヒント)ほつれ止めの方法

布端の処理には、いくつか方法があります。使う生地の厚さや、完成した作品を使うシーンによって使い分けてみてください。


① ほつれ止め液

布地のほつれ止め液を生地の端に塗り込み、乾燥させます。塗るだけなのでとても簡単。他の方法と併用するのもおすすめです。

 

② ジグザグミシン

ミシンに裁ち目かがりの機能がついていない場合、ジグザグ縫いで代用できます。布の端ではなく少し内側にジグザグミシンをかけてから、余った生地を切り落とすときれいに仕上がります。

 

③三つ折り直線縫い

短辺の処理に使用した縫い方です。あずま袋の場合、長辺も一緒にぐるりと縫う方法もあります。直線なので比較的縫いやすく、間違えて生地を一緒に縫ってしまうなどの失敗も少ないです。端が三つ折りになるため、縫い代に多少厚みが出ます。

 

④ 折り伏せ縫い

あずま袋の場合次のステップで袋状に縫い合わせた後で、片方の縫い代の幅を半分に切り、縫い代を巻き込んで本体に縫い付ける方法です。裏表どちらから見ても縫い代が出ず、きれいに仕上がります。袋上にした後で行うので縫いにくさがあります。きれいに仕上げるにはアイロンで形をつけることが必須です。

ステップ3.袋の形に縫っていく

いよいよ袋の形に組み立てていきます。生地の表側を上に、横長になるよう生地を置きます。

まずは片方を3分の1のところで折り返します。写真の線の部分をまっすぐ縫います。

次に、縫い合わせた生地をめくっておき、反対側の端を3分の1のところで折ります。

▲ めくっておくのは間違って縫い合わせないためです。

写真の線の部分をまっすぐ縫います。ひっくり返すと……

▲ 袋の形になりました。

ステップ4.縫い代が浮かないようステッチをかけておく

持ち手になる部分の縫い代がぱたぱたと浮かないよう、ステッチをかけておきます。

この手順は好みでやらなくても構いません。

▲ 断ち目かがりで処理しておいた縫い代を内側に一回折って、ステッチをかけます。
▲ これで完成です!

あずま袋の作り方:その2 〜2枚の布を繋いでバイカラーにする、あずま袋の作り方〜

次に、2種類の生地をつなぎ合わせる、バイカラーのあずま袋の作り方をご紹介します。

今回は生地の耳(端)の部分を生かして、縫い代処理を少なくしてみました。耳の部分を使わない場合は、作り方その1と同じように縫い代を取って裁断してください。

〈材料〉

・生地 33×61.5cm 33×31.5cm

 ※先ほどよりひと回り大きいサイズ感です。今回は持ち手部分に布の耳を活かすので、長辺の縫い代は片側分だけ取りました。

・糸(ミシンまたは手縫い)

 

〈道具〉※作り方その1と同じ

・定規
・チャコペンシルなど、布に印をつけるもの
・断ちバサミ
・糸切りバサミ
・ミシンまたは手縫い用の針

今回使用した生地①

▲ カラーは「ブルー#118」を選びました。

今回使用した生地②

▲ カラーは「アラビアンブルー#218」を選びました。

ステップ1.寸法の印をつけ、裁断する

今回は2枚の生地をつなぎ合わせます。


1枚目の生地は、33×61.5cmに裁断します。生地の耳を除く各辺の端から1.5cmのところに縫い代の印をつけておきます。長辺の真ん中に印をつけておきます。


2枚目の生地は、33×31.5cmに裁断します。生地の耳を除く各辺の端から1.5cmのところに縫い代の印をつけておきます。

ステップ2.生地をつなぎ合わせ、縫い代を処理する

2枚の生地を中表に重ね、縫い代の印のところをまっすぐ縫います。

▲ 大きい生地の上に小さいサイズの生地を、中表で乗せた状態
▲ 縫い代は重ねたまま断ち目かがりで処理しました。

ステップ3.布端のほつれ止めをする

生地の端がほつれてこないよう、ほつれ止めをします。

短辺は生地の耳をそのまま使いますので、長辺だけミシンの機能「裁ち目かがり」を使って処理しました。このとき、ステップ2でできた縫い代は、どちらか片側に倒して縫います。今回はストライプ柄の生地の側に倒しました。

ステップ4.袋の形に縫っていく

作り方その1と同じように、それぞれ端から3分の1に折って縫います。

▲ 上の写真の線の部分を縫ったら……
▲ 縫い合わせていない方をめくり、
▲ 反対側を折りたたんで、線の部分を縫います。
▲ 開くと…… 袋の形になりました。

ステップ5.縫い代が浮かないようステッチをかける

持ち手部分の縫い代が浮かないよう処理をします。縫い代を生地の裏側に一回折り、ステッチをかけます。

▲ ひっくり返して……
▲ 完成です!

生地の耳のフリンジが可愛らしく、縫い代処理をしない分厚みが出ないので結びやすいですよ。

大きさを変えて作りたい場合の生地のサイズは?

サイズを変えて作りたいときは、短辺:長辺を1:3の比率にし、各辺に縫い代を足して生地を裁断して作ります。

布を2種類以上使う場合も、つなぎ合わせたときのサイズが短辺:長辺=1:3になればOK。好きな色柄と欲しいサイズで、自分だけのあずま袋を作ってみてくださいね。

持ち手の長いあずま袋にするなら、こんなものもおすすめ

あずま袋用 革製ハンドル

コンパクトに持ち運べて、いろいろなものがたくさん入るあずま袋ですが、もっと持ち手を長くして持ちたい、という方もいるのでは?

持ち手を長く設計してあずま袋を作ることもできますが、こんな専用ハンドルをつければハンドバッグにもショルダートートにもなる2WAYのあずま袋に! あずま袋の先端をハンドルの穴に結びつけて、風呂敷などほかのバッグや袋と交換しながら使用することも可能です。

 

レザーのハンドルで、簡単に作ったあずまぶくろも上質に見えるようになるのも嬉しいポイントです。

風呂敷バッグ・あずま袋専用 本牛革ハンドル持ち手

こちらのalinさんのあずま袋専用ハンドルは、ベルトのように留めることができ、重たい荷物を持っても安心感のある仕様。

上記のタンのほか、ナチュラルダークブラウンの3種類のカラーバリエーションから選べます。

作家さんが作る、個性あふれるあずま袋10選

エコバッグとして持ち歩いたり、カゴバッグやPVCバッグの中に入れてバッグインバッグとして使ったりと、用途の幅広さが人気のあずま袋。Creemaにも1,400点以上のあずま袋が出品されています。

使い心地やデザインを楽しみたい方には、作家さんが工夫を凝らし丁寧に作ったあずま袋がおすすめ。オリジナルの生地を使ったあずま袋や、鞄として持ちやすいようアレンジしたあずま袋など、作家さんの工夫と技術が光るあずま袋をご紹介します。

シルエットが美しい「あずまラージトート」プルタブフック ノンフタルレザー

レザーのような風合いでありながら、軽量で扱いやすいフェイクレザーを使った大容量なあずまトート。
荷物をたくさん入れるほど膨らみが増し、ぽってりとしたフォルムができあがり、肩がけしたときのシルエットがきれいに美しく見えます。

ラティスチェックリネンあずま袋(防水縦長タイプ)

キナリベースに黒のラティスチェックリネンで作った縦長タイプのあずま袋は、透湿性防水加工されたベージュカラーの生地が内布に使われています。防水二重仕立てで、中にペットボトルなどを入れても安心。
縦長なので、運動会のお弁当の際の重箱も入るサイズです。

あずま袋  刺子織 刺し子 三河木綿 洗えるバッグ

上質な三河木綿刺子織生地を使用した、丈夫で軽いモダンなあずま袋。中には取り外し可能なポーチが付き、大切な荷物も簡単に取り出すことができるようになっています。
開口にはホックもつけられており、中身が見えないようになっているのも嬉しいポイント。

あづま袋/Lサイズ/キツネ/エコバッグ・サブバッグ・カゴバッグの内袋に。

程よい張りがあり、シワになりにくく、耐久性にも優れた国産綿ポリダンガリーを使用したあずま袋。
バッグの中央部分の紐は、中身が見えないようにしたり、荷物の飛び出しを防いだりするのに便利。またコンパクトに折りたたむときにも使えて、使わないときはリボン結びをするとアクセントになっておしゃれです。

カゴバッグde あずま袋ne 浴衣にも ブラック ウエーブ

夏に大活躍のカゴバッグとあずま袋を組み合わせたユニークなバッグです。
あずま袋を結んだときの結び目がリボンのようで可愛らしく、コロンとしたたたずまいが魅力的なバッグは、カジュアルなファッションに合わせても、浴衣にも合わせても◎

パッチワークのあずま袋Lサイズ

カラフルな生地をつなぎ合わせた、木のある暮らし kiki craftさんのあずま袋。生地のつなぎ目も全て縫い代が見えないよう、丁寧に作られています。大きめサイズですが一枚仕立てなのでコンパクトに折り畳め、肩からかけて持つこともできるので、エコバッグとしても大活躍してくれそうです。

【 撥水ナイロン 3way エコバッグ・あずま袋型 】 Ssize / モスグリーン × キャロット

あすま袋の持ち手にスラッシュを入れ、いろいろな持ち方でお買い物を楽しめるようにリデザインした、ritaromiさんオリジナルデザインあずま袋。

素材は超撥水ナイロンで、食品などを運ぶのはもちろんアウトドアシーンでも活躍しそう。縫い代は全て袋縫いと折り伏せ縫いで仕上げた、丁寧な作りにも注目です。

肩掛けあずま袋/インディゴまだら/三河織物

オリジナルの藍染め生地で作られたあずな袋は、大きめで肩掛けもできるサイズ。
自然の染料由来の美しく綺麗な色合いが存分にたのしめます。

トートバッグなバスケット『BAKKE~バッケ~』petite 帆布オフホワイト&サックス

帆布のトートバッグに北欧テイストのあずま袋をぴったりと重ねられる、Steh.Aさんのバスケットのようなバッグ。コロンと可愛い小さめサイズはお弁当入れとしてはもちろん、リモコンやハンカチの収納などインテリアとしても活躍します。厚手の帆布を使ったしっかりした作りなので、多少重いものを入れても倒れません。

あずまトート~夢椿~ 綿100%(オーガニックコットン) 持ち手が長くてエコバッグにも使える

「たくさんお荷物を入れたい」そんな方のために、ゆったりとしたサイズ感で仕上げたあそ美心さんのあずま袋は、持ち手が長くてエコバッグにも使いやすい仕様です。
あそ美心さんはこのほかにもたくさんの色柄のバリエーションが揃ったあずま袋を出品しているので、ぜひ気になる方はチェックしてみてください。

好きな色柄、欲しいサイズで。自分だけのあずま袋を作りませんか?

初心者さんでも作りやすく、エコバッグやバッグインバッグとして実用性も高いあずま袋。好きな色や素材の生地が選べるのも、自分で作る醍醐味です。普段の買い物にちょうどいいサイズで、お手持ちのカゴバッグに合わせて、自分サイズのあずま袋を作ってみませんか?

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