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七変化によひら... 紫陽花の別名と由来になったエピソードをご紹介「Creema花だより」

季節にちなんだ花の色んなお話をお届けする「Creema 花だより」。今月は、この時期各地でお祭りも開催されるほど人気のあの花をご紹介します。
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今月の花:紫陽花

街中で紫陽花を見かけると、ふと時間が止まったかのように目をうばわれてしまうのは私だけでしょうか。
華やかな花が咲き乱れていた春が過ぎ、じめじめとした雨の季節に入った今日この頃。紫陽花は、陽に輝く春の花を楽しみつくした私たちに、また違った雨空の下の花景色を見せてくれる存在であると同時に、少し気分も落ちてしまいがちな梅雨を健気に彩ってくれる、小さな女神のような存在のようにも感じます。その美しい姿にファンも多い紫陽花ですが、様々な“別名”があるというのをご存知ですか?
そもそも紫陽花という名前は、「集まる」の「あつ」と、藍色を示す「真藍(さあい)」の「さい」が組み合わさってできた名前で、青い花が集まって咲く様子が由来となっているそうです。土壌の性質によって色が変化する成長の過程や花のシルエットなどが由来し、ほかにも様々な呼び名が付けられているんです。
紫陽花の別名4種類。その由来は?

【七変化(しちへんげ)】、【八仙花(はっせんか)】:さまざまな色合いに変化することから
【四片/四葩(よひら)】:ガク(花びらに見える部分)が4片あることから
【手毬花(てまりばな)】:紫陽花の丸いフォルムから
【オタクサ】:ドイツ人医師・シーボルトのエピソードから
紫陽花には「七変化(しちへんげ)」「四葩(よひら)」などの別名がつけられています。実は俳句や和菓子などでよく使われているこの紫陽花の別名。生活の中でなんとなく聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。多種多様で、土壌の性質によりその色合いを変える紫陽花ならではの別名ですよね。
一方で、「オタクサ」のように一人の人物のエピソードが由来になった別名があるというのも面白いところです。
呼び名「オタクサ」の由来には、シーボルトの妻への愛情を感じるエピソードも

紫陽花の呼び名「オタクサ」の由来にはこんなエピソードもあります。
シーボルトは自然科学の研究に情熱を注いでおり、数ある植物の中でも特に紫陽花に魅せられていました。そんな彼が来日をした際、日本人女性の楠本滝、通称お滝さんに一目惚れ。結婚し、めでたく子どもも生まれます。しかしその後彼はひょんなことからスパイ容疑がかけられ国外追放となってしまいます(シーボルト事件)
愛する妻子と離れ離れになった彼は、帰国後に刊行した『日本植物誌』の中で最愛の妻・お滝さんの名を呼ぶ時の発音「オタクサ」をそのまま紫陽花に名付けて紹介したそうです。
このエピソードを知った上で紫陽花を眺めていると、離れていても妻への想いを残そうとしたシーボルトのような、尊い愛を感じるような気がします。別名やそのエピソードを知っていると、季節の花の楽しみ方もまた一味違ったものになりそうですね。
~Creemaで見つけた「紫陽花」たち~ 紫陽花モチーフ作品4選
紫陽花が楽しめる梅雨の季節。しとしとと雨に濡れる紫陽花のそばに、カエルがひょっこりと顔を出したよう。そんな愛らしい梅雨の風景がお手元で楽しめる、立体造形作家のもっちょこさんのカエルと紫陽花のブローチです。
バッグや服、ストールのワンポイントに添えれば、今の季節をより盛り上げてくれそうですね。木目の温かみも感じられる作品です。
こんもりと咲き誇る紫陽花のピンクッション、そこに降り注ぐのは雨粒のまち針。まるで絵本のワンシーンのように、優しく穏やかな世界観が味わえる、森のこぐま(羊毛フェルト作家)さんの作品です。
手毬のように丸い羊毛フェルトの紫陽花は、時間をかけて作り込まれたもの。紫陽花の小さな花びらに至るまで、丁寧に再現されています。針仕事が終わったら、インテリアとしてお部屋に飾って愛でることもできますね。
美しく咲く紫陽花に、カタツムリたちが集まってきました。梅雨らしいモチーフがデザインされた、ちゃちゃねねさんのアイシングクッキーです。クッキー缶を開けた途端に広がる楽しげな風景たちに、どんよりな雨の日も、ぱあっと明るい気持ちでいられそうです。
忙しなくすぎる日々の中で、ふぅ……っと息つくお供に、季節感のあるクッキーを味わってみませんか。まず目でじっくりと愉しみ、味わい、癒される。そんな至福のひと時が過ごせそうです。
花びらの幻想的なグラデーションも、紫陽花の魅力のひとつですよね。紫陽花の色をアクセサリーに取り入れてこの季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。
福岡を拠点に、七宝焼のアクセサリーを手がけるmio min mioさんのピアスは、雨上がりの紫陽花をイメージして作られたもの。複雑な色のグラデーションは、何色もの釉薬を重ねて奥行きが表現されています。紫陽花の上に雨粒が乗り、雨上がりの太陽の光を浴びて照り輝くような、美しい風景が閉じ込められたようですね。思わず、じっと眺めていたくなります。
様々な別名からも、花の持つ多様な魅力が感じられる紫陽花。ふと見かけた時には、ぜひその面白い生態や様々な別名を思い出してみてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。来月の「Creema 花だより」もお楽しみに……!
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