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木製ランプシェード作家 ナカオランプさん-「暮らしに寄り添う灯りをデザインする」_作り手インタビューvol.27

照明は、私たちの生活や気持ちに大きな影響を与えるインテリアです。

かつて谷崎潤一郎が「陰翳」の美しさを説いたように、明るくなり過ぎない柔らかな光は、部屋とそこにいる人たちを優しく包み込んでくれるはずです。

 

今回ご紹介する作り手は、機能的かつ柔らかな灯りを生み出す木製ランプシェードを全て手作りで制作している「ナカオランプ」さん。

 

岡山の工房で、中尾さんと光岡さんのお二人に手作りのランプシェードに込めた想いを伺ってきました。

写真左:中尾さん、右:光岡さん

「糸のこを使って手作業で制作しています」

― 制作する上で大切にしていることを教えてください。

 

なかなか伝わりにくいんですが、レーザー加工機ではなく、糸のこを使って全てのパーツを制作しています。

 

すべてのパーツを手作業で切り出しているので、かたちの微妙なゆらぎなど手仕事ならではの味わいを楽しんでもらえたら嬉しいです。

「デザインしているのは、形ではなく光」

木製照明 ペンダントライト NLZ

― ナカオランプさんの作品はデザインが特徴的だと思うのですが、どのような発想で生まれたのでしょうか?

 

よくデザインが個性的だとお褒めの言葉をいただきます。

でも、実は見た目の形にこだわっているわけではないんです。

 

設計する時には、上からはどれ位、下からはどれ位、光が出てくるかを計算しています。

キッチンに置くならこれ位の光の出方がベストだというのを決めたら、後は無駄な部分を削ぎ落とすとあの形になるんですよ。

 

派手なデザインのオブジェではなく、照明器具としてちゃんと部屋に馴染んで機能するものを目指しています。

木製照明 ペンダントライト NGR

「部屋の雰囲気に合わせて選べるように」

― 光の見え方をデザインして生まれたのが、個性的なデザインだったんですね。

ナカオランプさんの作品が部屋にすっと溶け込む理由が分かった気がしました。

インテリアと調和させるために、他にも大切にしていることがあれば教えて下さい。

 

ランプシェードはインテリアの一部なので、部屋全体の中でのバランスが重要です。

 

ナカオランプは、インテリアとして部屋の雰囲気に馴染みやすいランプ作りをテーマにしているので、ご自身のお部屋に合わせて自由に色を選んでもらえるようにしています。

 

楽しみながら色や形を選んでいただいて、部屋に置いてからも木の柔らかい灯りやインテリアとの調和を楽しんで欲しいと思っています。

「イベントは大事な接点」

イベントは、作品を直接手にとっていただける貴重な機会だと考えています。

 

普段はネット上に出品していない、小さめの照明や雑貨など、手に取りやすい作品をイベントのため特別に制作しています。

ぜひ実物を見て素材や光の温もりを味わっていただきたいです。

取材を終えて

今回お話を伺った中で特に印象的だったのは、デザインへのこだわりでした。

光の出方を計算して形を出すというのは、照明デザインならではだと思います。

 

実用的で部屋の雰囲気に馴染むデザインなら、ずっと長く愛着を持って灯りを楽しむことができますよね。

木製ハンドメイドの良さを残しつつも、照明器具として品質の高いものを届けたい、と仰っていたことからも、長く使えるものを作ることに対する強いこだわりを感じました。

7月22日、23日に開催する「ハンドメイドインジャパンフェス2017」にも参加されるナカオランプさん。

ぜひ木製ランプシェードの温もりを、直接体感してみてください!

 

>>ナカオランプさん出展情報はこちら

【出展日】22(土)・23(日) 【ブース番号】M-60,61
【URL】https://hmj-fes.jp/ichiran/8795

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