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[お手入れ講座]もっと気軽に。私にもできるシルバーアクセサリーのお手入れ方法(普段使い編)

こんにちは、クリーマの柏村です。

 

日常的に使っている「もの」や、欲しいと思っている「もの」について、どの位知っていますか?お気に入りの「もの」ならなおさら、大切に、ずっと長く使っていたい。使ってほしい。

 

だからこそ知りたい、あの素材のこと。

 

そこで、今回はアクセサリーの中でも性別を問わず身近な「シルバー」の素材に着目し、シルバージュエリーブランドsumiiroの澤井さんに、その特徴と、普段使う時に気を付けることやお手入れの方法を教えていただきます。

 

お気に入りのアクセサリーがある方はもちろん、欲しい作品があるけれど、なんだかシルバーって扱いが難しいんでしょ?と思っている方にも知ってほしい知識が満載です。

 


まずは具体的なお手入れの方法の前に、シルバーと言う素材について、教えていただきます。
 

シルバーって、どんな金属?
▲お持ちいただいたsumiiroさんの作品

-澤井さんは、シルバーでアクセサリーを作成されていますが、アクセサリーと言うとゴールドやプラチナ、真鍮やステンレスなど、様々な金属が使われていますよね。シルバーが、それらの他の金属と違う部分はどこですか?

「まず、シルバーに限らない話ですが、身に着けるものを作るにあたって、貴金属であることは大切なポイントだと思っています。ずっと使っていただくにも適していますし、アレルギーが出にくい素材が多いという意味でもです。

 

その中で、例えばゴールドとシルバーを比べてみると、シルバーは軽い素材なんですね。純度によっても異なりますが、ゴールドはシルバーの約2倍の重さです。

 

このリングのように、ボリュームのあるデザインの場合には、ゴールドだと重過ぎてしまう。身に着けられる軽さで、ボリュームを出しつつ存在感のある形にするには、シルバーが一番作りやすくて、綺麗に仕上がる素材だと思っています。」

▲ボリュームのあるリングのデザインは、シルバーの素材が活かされています

-作る側として、加工の面ではいかがですか。

「やはり、やわらかい素材ではあるので、量感のある彫刻的な作品は向いていると思います。あとは、白い仕上げをした場合に、例えば他の銀色系の素材であるプラチナなどと比べても、シルバーが一番明るい白が出るのも魅力ですね。一方で、こういったいぶしのような加工も出来ると言う、幅広い表情があることが特徴です。」

▲銀線を編み上げた作品同士でも、いぶし仕上げと白仕上げでは全く印象が異なります


シルバーの純度(純銀、SV950、SV925など)の違い

-加工による表情の面白さと言う見た目に分かりやすい部分の他に、シルバーには純度でも様々な種類がありますよね。純銀から950、925など、やはりそれぞれ純度によって性質に差が出てくるのでしょうか?

「そうですね。例えばsumiiroの作品では925が一番多いのですが、素材の純度については、デザインのコンセプトや性質ごとに加工に合ったものを使用しています。

 

先ほども言ったように、シルバーであれば純銀が一番柔らかいため、純銀でピアスのキャッチのような華奢なものを作ると指でも曲がってしまうなど、日常的に装着がしづらい状態になってしまいます。

 

一般的にも925のアクセサリーが多いのは、日常的な使いやすさという強度の部分と、シルバーの美しさとしてのバランスがいいからだと思います。

例えば、この作品は1本の銀線を編み上げているのですが、その時に多少柔らかさがないと綺麗に曲がらないんです。なので、925よりも純度の高い950を使用しています。

ki-ichi イヤリング

このボリューム感のあるリングは鋳造※で制作しているんですが、鋳造の時には925が流れやすくて綺麗に仕上がるんです。なので、この素材を選んでいます。」

※鋳造 金属を熱で溶かし、型に流し込んで作成する手法

satin リング (#9-10)
シルバーは自分で「お手入れ」できる

-表情の幅、と言うお話もありましたが、やはり多くの方が心配される銀の変化、と言う点についてはいかがですか

「銀は空気中の硫化水素と反応して化学変化で黒ずんでいくので、空気と触れているともちろん色は変化します。

 

しばらく着けずに棚にしまっておいたシルバーのアクセサリーが黒ずんでしまって、腐ってる!と、そのまま捨ててしまったと言うお話を聞いたこともあります。

 

ただ、シルバーの黒ずみは錆のような腐食とは異なっていて、あくまで空気と触れた部分だけ、表面的なものなんです。なので、そうなったとしても自分でお手入れ出来る、と言う気軽さをもっと知っていただきたいですね。

 

お手入れをすることで自分のものになっていく過程や、新品とは違った使い込んだ風合いへ変化していく素敵さは、貴金属ならではの魅力だと思いますし、貴金属の中でもシルバーは価格的にも一番身近な素材ですので、日常的に、お手入れをしながら長く使っていただければと思います。」

 

-そのためにも、今回はお手入れの仕方について、普段使いで気を付けるところから、黒ずみが発生してしまった時まで、場面に分けて教えていただければと思います。

 

シルバーアクセサリーの普段使いのお手入れについて

「普段、着けた後に使うとしたら、こちらのセーム革ですね。特別なお手入れとしてではないので、汗とか、着けていた時の皮脂汚れを落とすだけの、研磨剤が入っていないものでのカラ拭きをしてもらえれば十分です。

▲普段sumiiroさんが利用されているセーム革。ない場合はティッシュなどでも

セーム革は、鏡面やいぶしなどどのような仕上げでも、天然石がついていたりしても、もちろん他の素材のアクセサリーでも使うことができます。

 

一般的なものは鹿皮をなめした柔らかい革ですが、天然のものなのでムラがある場合もありますので、気になる方はもちろん化学繊維のものを選ばれても良いでしょう。

 

セーム革がない場合には、そのまま汚れや濡れを放置するよりは、柔らかい布やティッシュなどで優しく拭いていただいても大丈夫です。」

-特に日常使いのアクセサリーで、ずっとつけっぱなし、と言う方も多いと思いますが、やっぱり日々の中で着けて外してお手入れして、と言う使い方をした方が良いんでしょうか?

「指輪などはずっと着けている方も多いと思いますし、着けていて特別汚れや黒ずみが気になるという訳でなければ、問題ないです。むしろ日々着けてもらう方が変色はしにくいと言いますか。

 

例えば濡れたり汚れたりしているのに気付いたら、拭くと思うんですよね。そのペースでから拭きなどのお手入れを気軽にしてもらえれば、しまっていて放置してしまう、と言うよりは綺麗な状態が保たれると思います。貴金属の場合濡れること自体は問題ないですし、濡れたままにせずに乾かしてもらえれば大丈夫です。」

-日常の使い方で、他に気にするべき所はありますか?

「そうですね。シルバーの場合は黒ずみの原因が空気中の硫化水素のため、温泉の蒸気のような通常よりも空気中の硫化水素が多い場所などだと、黒ずみが促進されることはありますね。」

 

シルバーアクセサリーの保管方法について

-着け続けることで寧ろ変色しない、と言うお話ですが、外して保管する場合には、どのような点に気を付けたらいいでしょうか。

「私の場合は、sumiiroが日常的に気軽に着けてもらいたい、と言うコンセプトなので、しまいこむというよりは、出して置いていただいて、変色してしまったらお手入れをする、位で良いのかなと思っています。

 

もちろん、気にされる方については、シルバーの場合空気に触れている部分が変色するので、空気に触れない様に密閉袋などに入れていただければ、ある程度変色を遅らせることができます。

 

後は、金属はきっと思われているよりも柔らかくて傷もある程度は付きますので、仕切りのあるジュエリーボックスなどで、アクセサリー同士がぶつからないように、小分けにして保管してもらえればと思います。

 

いずれにしろ、使われなくなってしまうのはもったいないですので、使っていただきやすいよう、保管していただければと思いますね。」

 

あとがき ~シルバーの特徴や、お手入れ方法を学んで~

シルバーの特徴と普段使いの注意点について、いかがでしたでしょうか。

 

私もお話を伺うまでは、貴金属、と言うだけでシルバーの取り扱いって難しいかな、と勝手に思ってしまっていました。

 

でも、実際にお話しを伺ってみると、澤井さんが強調されていたのは、「シルバーは自分でお手入れが可能」だと言うこと、そうして「ずっと使い続けることが出来る素材」だと言うことです。

 

日常的に使ってほしい、と言うブランドのコンセプトの通り、その使い方についても気軽さを感じさせてくれた澤井さんの言葉に、その日からシルバーのアクセサリーが気になってしまうこの頃なのでした。

次回は、実際に変色が発生してしまったら?と言う時の特別なお手入れを、方法別に、やり方とそれに適した表面の仕上げや構造を教えていただきます。特別なお手入れの前に、まずこれを試してほしい!と言う、お家にある物で出来るお手入れについてもご紹介していただきます。

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