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初心者でも簡単!苔テラリウムの作り方。便利なキットもご紹介
小瓶の中の世界が可愛い!と話題の「テラリウム」。
広いお庭やテラスがなくても、お部屋の一室で多肉植物や苔などの自然を楽しむことができるのが人気の理由です。また、テラリウムはガラス容器に入れるので植物の変色や乾燥状態が分かりやすく、育てるのも楽なので初心者の方におすすめなんです。
そんなテラリウム、実は作り方も意外と簡単。今回は、初心者にもおすすめの苔を使った「苔テラリウム」の作り方をご紹介。苔テラリウムなら必要な道具さえ揃えれば時間をかけずにできますよ。最後にはもっと簡単に作れるキットもご紹介しています。自分だけのオリジナルの世界を小瓶の中につくってみませんか?
テラリウムと苔テラリウムって?
テラリウムとは
透明なガラスの容器の中で苔のような植物や小動物を飼育することを指します。英語で土地を意味する「terra(テラ)」と場所を意味する「-arium(アリウム)」という言葉からなる造語です。
苔テラリウムとは
テラリウムは苔だけでなく多肉植物など小ぶりの観葉植物を組み合わせたものですが、「苔テラリウム」は名前の通り、苔をメインの植物として作るテラリウムです。
容器や鑑賞の仕方によって分かれる、 テラリウムの種類2つ
テラリウムは容器や鑑賞の仕方によって大きく2つの形があります。インテリアや飾りたいお部屋のスペースに合わせて、置いたり吊るしたり自由に飾る場所が選べるのもテラリウムの魅力です。
▼ 置き型のテラリウム
お家で作業している途中のちょっとした時間に植物に癒されたい、そんな方は置き型がおすすめ。デスクの上やキッチンのちょっとしたスペース、食卓など、置き型テラリウムはコンパクトでお手入れの頻度も少ないので気軽に飾れます。
▼ ハンギング型のテラリウム
リビングや寝室など、ゆったり時間を過ごすスペースに飾りたいなら、吊るして楽しむハンギング型もおすすめです。程よい日光だけで十分元気でいてくれるので、少し物足りない天井下のスペースに吊るして飾ってみては? いくつか並べて飾ると、さらに素敵です。
苔テラリウムを作るときに準備する材料5つ
□ ガラス容器や空き瓶
まずは植物や装飾品を入れるための容器が欠かせません。素材は色々な種類がありますが、観賞も大きな目的の一つであるためガラスのような透明な素材が用いられることが多いです。口が広い瓶の方が作業がしやすいのでおすすめです。
□ 土台となるテラリウム用土や砂利
テラリウムの中には生きた苔などの植物を入れるので、その植物たちが元気に育つための土が必ず必要です。培養土、腐葉土、砂、水苔などを用い、容器の底の部分には砂利などの粒の大きなものを使うと水はけがよくなります。またコーラルサンドというような色のついた土を使うと見た目も華やかで可愛くなります。
□ 苔
苔と一言にいっても様々な種類のものがあります。それぞれに見た目や特徴、好きな湿度が異なるので配置や組み合わせを考えたりするのも楽しいですね。違いを知っていただくために今回は4種類の苔をご紹介します。
・ムチゴケ
湿潤を好み、個性的な形で丈夫な種類。葉の裏側に伸びる枝がムチのように見えます。上下がはっきりしているので植えるときはバラバラにせずまとめて植えましょう。
・ヒノキゴケ
多湿で湿度を保つことができるためテラリウムには向いていますが、乾燥には要注意。葉の伸びすぎや茶色くなった部分はこまめにトリミングして綺麗な状態を保つようにしましょう。苔テラリウムとしては育てやすく、初心者向けです。
・コツボゴケ
湿潤を好み、透き通るような緑色。特に水を与えたときに葉がキラキラと輝くように見えて綺麗なのが特徴的。乾燥に弱く、極端な乾燥を繰り返すと葉先が枯れやすいため注意が必要です。
・ホソバオキナゴケ
乾燥に強く表面が軽く湿るくらいがベスト。空気中の湿気は好みますが、苔の塊が常に濡れた状態になるのを嫌うので水は与えすぎず、湿度を保つのがポイントです。こちらも苔テラリウムとしては育てやすい種類です。
□ 石や木などの構造物
テラリウムには自然状態に見た目や環境に近づけるため、天然の石や流木といったものを入れることが多いです。近所の公園や海で簡単に手に入る材料で奥行きや立体感を演出できるので、お散歩しながらでも探してみてくださいね。
□ 空間を演出する小物などの装飾品
そのほかには、小さな家や動物など模型のフィギュア、ジオラマに使う人形といった小物を入れて楽しむ方も多いです。何を入れても大丈夫。小物次第で一気に個性と自分らしさが出せるので、色々とお試しいただくことで、より楽しい自分らしい苔テラリウム作りになるはずです。
□ あるとより作りやすい、道具類
・ハサミ
・ピンセット
・ミクロスパーテル(微量の砂をはかりとるときに使用するもの)
・水やりスプレー
・ケミカルスポイト
・ルーぺ (観察用)など
苔テラリウムの作り方と手順。いよいよ、苔テラリウムを作ってみましょう!
1. 準備
スプレーに水を入れておき、道具を揃えておきます。
ガラス容器に油分などがついていると結露の原因になるので、用意したビンの内側に霧吹きで水を吹きかけてしっかり汚れを流し、内側の側面・蓋を丁寧に拭いておきます。
※お部屋が汚れないようにトレーや新聞紙の上で作業することをおすすめします。生きた苔を触るので、気になる方は手袋などをして手が汚れるのを防ぎましょう。
2. 土を入れる
容器に土やコールサンドなどを層になるように静かに入れます。このときあまり平らにしすぎず、自然な感じで敷くのがポイントです。土は水に濡れるとスムーズに入らなくなるので注意が必要です。量は苔の成長には関係ないそうですが、多すぎると息苦しい雰囲気になるのでほどよく。
土を入れ終わったら、土に水をそっと入れます。水を含ませることで土が固定されほとんど動かなくなるため、この後の作業がしやすくなります。
3. 背丈の低い苔を配置
ピンセットを使って苔を容器に入れます。土の上にポンと乗せるだけで問題ありませんが、草丈がある場合は指やピンセットで押し込んで周囲と馴染ませると良いです。
4. 草丈の大きい苔を配置
量や草丈はお好みで調節し、苔を配置します。苔は根がないためどこで切っても構いません。空いている手で容器を押さえながらピンセットで挿し込むのがコツ。差し込むのが難しいときは土の上に添えるだけでも成長します。
5. 小物を飾って、完成!
全体のバランスを見ながら小物を配置します。ここで苔テラリウムが一気に自分色になるので、ぜひお好きな小物を飾ってみてはいかがでしょう。そして最後に水を入れた霧吹きで湿らせれば完成です。
苔テラリウムを作るときの注意点とコツ
・口の広い容器を使う
口の広い容器を使うことで制作作業も楽に、苔などの入れ替えやお手入れも手軽にできます。作るときだけでなくその後のことも考えて、容器の口は広い方がおすすめです。
・下から順番に作っていく
基本的にはいきなり植物や苔などを入れることはせず、水はけをよくするための土や砂利などを敷き詰め、その上に苔などで層を作るように固めていくと綺麗に仕上がり、長い間楽しめます。
・あまり詰めすぎない
ある程度の余裕を持って土や苔などを入れましょう。窮屈すぎると見た目にも重たい印象になってしまいます。さらに苔は成長する植物なので、その分のゆとりがないと上手く成長せず腐ってしまう原因にもなります。
気軽に初心者さんにおすすめ。準備のいらないテラリウムキットはこちら
【ベーシック編】苔テラリウム制作キット(ツールなし)《苔テラリウム・コケリウム》
≪セット内容≫
・Lサイズガラスキャニスター(直径 8.5cm, 高さ 14.5cm)
・用土
・苔3種
・ブラウンロック(3つ)
・クオーツ石(5つ以上)
・汎用化粧砂
・育て方の説明書
日本庭園の苔庭が作れるテラリウム手作りキット
≪セット内容≫
・苔(ヤマゴケ、コスギゴケ、ヒノキゴケ)
・コルク蓋付きビン
・ピンセット
・ミニスプレー((入荷状況によりデザインやサイズが異なります))
・オブジェ(ミニチュア灯篭、石)
・苔の土
・白砂
・作り方&育て方のしおり
【苔テラリウム・手作りキット一式】ティーカップ
≪セット内容≫
・苔(タマゴケ・シッポゴケ)他1種類
・蓋付きティーカップ(縦4.8cm×横9.4cm×奥行き9.4cm)
・ガラス皿(縦1.5cm×横8.4cm(取っ手部分まで)×奥行き6.4cm)
・ミニスプレー(入荷状況によりデザインやサイズが異なります)
・ピンセット(入荷状況によりデザインやサイズが異なります)
・スポイト
・綿棒
・牛(入荷状況によりデザインが異なります)
・苔の土(有機物を分解する時に必要な『酵素』を吸着しやすい天然黒ボク土)
・飾り砂(白砂)
・石(オブジェ)
・貝(オブジェ)
・苔テラリウムの作り方・育て方のしおり
【作成キット】苔のテラリウム 作成キット Eタイプ
≪セット内容≫
・瓶
・テラリウム用土
・飾り砂4種類
・飾り石
・シダ植物
・ヒノキゴケ
・ホソバオキナゴケ
・シノブゴケ
・作成用スプーン
・作成用スポイト
・作り方の説明書
・育て方の説明書
【作成キット】苔のテラリウムてづくりキット 〜牧場の風景 typeB
≪セット内容≫
・瓶
・土
・ヒノキゴケ
・ホソバオキナゴケ
・ピンセット
・作成用スプーン
・霧吹き
・飾り石
・人形(牛・馬・羊などランダムで1個)
・作り方の説明書
・育て方の説明書
小瓶の中に自分の世界を詰め込んで。苔テラリウムで癒しの時間を
今回は、苔をメインの植物として使った「苔テラリウム」の作り方をご紹介しました。
テラリウムを綺麗に作るコツは、口の広い容器に材料を順番に敷き、ゆとりを持たせて詰めすぎないこと。作るのが楽しくて、思わず夢中になってしまうと、あれもこれもと詰めすぎてしまいそうですが、きちんと空間を作ることも忘れずに制作しましょう。
そして、忘れてはいけないのが「苔も生きもの」だということ。空気の入れ替えができるよう、若干の隙間をあけて呼吸ができる環境を整えることも重要です。心を込めて作った苔テラリウムは、直射日光の当たらないところに置いて楽しんでくださいね。自分で作ったテラリウムを眺めていると、毎日がちょっと楽しくなるかもしれません。