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ぎゅっと可愛い「押しフルーツ」って?作家さんに作り方まで詳しく教わりました!

2018.09.26
ぎゅっと可愛い「押しフルーツ」って?作家さんに作り方まで詳しく教わりました!

こんにちは。クリーマ編集部の川越です。

 

押し花ならぬ、「押しフルーツ」を知っていますか? 言葉の通り、押し花のように、いちごやオレンジなど果物をじっくり押して長い時間美しい色合いを楽しむ方法です。初めて聞いた!という方もいらっしゃるかもしれませんが、大切なポイントさえ知っていれば自分で作るのも、意外と難しくはないのだそうです。

 

今回は、ご自身で「押しフルーツ」を始め、押しフルーツを使ったスマホケースや箸置きなどをご制作されている押しフルーツデザイナーのastin muhlerさんに押しフルーツの作り方から、きれいに作るコツまで教えていただきました。

押しフルーツに向いている、もしくは向いていない果物

向いている果物・・・均等な薄さにカットしやすく、水分が少ない果物

向いていない果物・・・真ん中に大きな種がある、均等に薄くスライスするのが難しい果物

 

初心者におすすめの簡単にできる果物・・・キウイ、スライスしたいちご

難易度の高い果物・・・丸いままのいちご、いちじく、みかん、りんご

(astin muhlerさん)

基本的に薄くカットできるものであれば作れますが、水分が多いほど完成までに時間がかかったり、薄くスライスする必要が出てきたりするなど、注意点が多くなります。

また、私が秋限定で販売している姫りんごは見た目がとても可愛く人気ですが、スライスするとすぐに変色してしまうため作るのが特に難しいです。同様に、桃やバナナなども綺麗な色を出せないので押しフルーツには向いていません。

押しフルーツを作る前に知っておきたいあれこれ

押しフルーツにするのに最適は果物の状態は?

(astin muhlerさん)

押す前の果物選びも大切なポイントです。押しフルーツにする最適なタイミングは熟れすぎの状態よりも、見た目が一番美しいとき。果物自体が傷んでいるときれいな色がでないので、私の場合は朝仕入れた果物をできるだけ新鮮なうちにスライスして押しています。乾燥すると思った以上に暗い色に仕上がるため、できるだけ「明るい色」「薄い色」のものを選ぶと良いです。

押し花フルーツを作るときに気をつけるべきポイント・コツ

(astin muhlerさん)

きれいに美しく仕上げるための最大のポイントは、スライスしてから完成までをできるだけ短時間で仕上げることです。素早く水分を抜くために、乾燥シートが濡れてきたらできるだけすぐに交換します。スライスが分厚くなるとなかなか水分が抜けきらず完成までに時間がかかりますので、できるだけ丁寧に薄くスライスするのもポイントです。

押しフルーツは、押し花用和紙の上に置いたときと同じ状態で仕上がるため、置き方にも気をつけながら丁寧に配置を決めましょう。

押し花と同じ要領で。お家でも簡単、押しフルーツの作り方・手順

[1] 色・形の綺麗な果物を選ぶ

 

[2] 良く研いだナイフやスライサーでカットする

■ いちごの場合

いちごを縦にふたつにカット。ある程度果肉を残したほうが綺麗な赤が出るので、果肉を5mm以上残しつつ、真ん中を少しくり抜く。

■ オレンジの場合

オレンジが丸ごとスライスできるようなよく切れる少し大きめのスライサーを使用する。

■ 熟れたトマトやみかんなど、水気が多い柔らかい果物の場合

均等にスライスするのが難しいので、良く研いだナイフなどで丁寧にカットする。

 [3] キッチンペーパーやガーゼ、押し花用和紙などにカットした果物を挟み、その上から押し花用乾燥シートで挟む。

※ポイント:乾燥シートに直接挟むと、乾いた後ににはがしにくいため、間に挟みます。

 

 [4] 本や新聞紙の束など、重しを置いて半日ほど待つ。

※ポイント:果肉が潰れてしまうことがあるため、最初は重すぎないよう注意してください。

 

[5] 乾燥シートが濡れてきたら新しいシートに交換し、重しを置いてさらに時間をおく。シートが濡れてきたら交換を繰り返します。

※ポイント:果物の水分によって交換の回数や時間は違ってきます。あまり長時間放置すると果物が傷んでしまうので注意しましょう。

 

[6] [5]を繰り返し、水分が完全に抜ければ完成。

(astin muhlerさん)

いちご、オレンジ、キウイは均等にスライスさえできれば完成までも時間がそんなにかからないので簡単です。果物に比べ水分の少ないお花やハーブなどの素材は、本などに挟む方法も可能ですが、果物を使用する場合は中に入っている果汁全てを本で吸い込むというイメージになりますので、シートなどに挟んでから重しをする方法が良いと思います。

押し花を作る場合と同じようにアイロンを使用すると、短時間で作れるというメリットがありますが、やりすぎると焦げたり変色したりと調節が難しく、糖分が多いのでアイロン自体がベタベタしてしまいます。

もっと知りたい!押しフルーツ作家さんに気になることを聞いてみました。

Q. 押しフルーツ完成の見極め方は?

(astin muhlerさん)

水分の少ない果物であれば1〜2日。果物が傷む前に素早く水分を全て取り除くことにより美しく仕上がるので、長くても3日以内には仕上げるようにします。完成の見極めは“触って冷たくなく、まるで紙のようにカサカサの状態”。きちんと乾燥していると机の上に落とした時に「カランカラン」と音がしますよ。

Q. 押しフルーツにしたあと、どのくらいの期間楽しめますか?

(astin muhlerさん)

果物の種類や個体差にもよりますが、レモンやライムなどは果肉部分に色がないので一番色の変化が分かりやすく、数カ月で少しずつアンティークな色に変化してきます。果物もお花と同じように、同じ色をずっと持続することはできませんが、本物の果物ならではの特徴としてお楽しみいただければと思います。

Q. 押しフルーツを作ってみようと思ったきっかけは何ですか?

(astin muhlerさん)

もともとハンドメイドが大好きで、自分で何でも作ってみたいと思う性分なのですが、たまたま見ていたコラムに押し花のスマホケースの記事がありました。ちょうど目の前に果物があり、「押しフルーツ」で作れたらおいしそうで可愛いのではないかと思いつき、試したのがきっかけです。

Q. どのようにして今の製作方法を編み出したのですか?

(astin muhlerさん)

最初は新聞紙などで水分を吸収する、アイロンを当てて水分を蒸発させる、など色々な試行錯誤を繰り返し、とにかく何でも試してみるという精神で地道に繰り返し今に至ります。これからもより美しい仕上がりにこだわって、追及し続けたいと思っています!

みずみずしくて美味しい果物。食べるだけでなく、自然の色合いや美しさをもっと楽しんでみませんか?

今回は押しフルーツデザイナーのastin muhlerさんに押しフルーツの作り方からコツまでお伺いしました。保管をするときには押し花と同じように密閉し、乾燥状態で直射日光を避けるのが良いとのことでした。押した後は、レジンに閉じ込めてアクセサリーにしてみるなどして楽しめます。

 

いちごやオレンジなど、普段は皮やヘタをぽいっと捨ててしまっている果物ですが、押してみることでこんなにもきれいな色をしていたんだと驚かされます。ぜひ1度挑戦してみてはいかがでしょう。

astin muhlerさん プロフィール
日々押しフルーツのクオリティを追求し、手に取ったときに感動を与えられる作品作りを心掛けています。ハンドメイドだからこそできる、お客様一人一人とのコミュニケーションを大切にし、些細なご要望にも最大限お応えできるように努力をしております。
他では見たことのない、切った瞬間のフレッシュな色合いの作品を是非ご覧になってください。

astin muhlerさんの作品一覧はこちら

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