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作品を生み出す場所、アトリエ。そのこだわりを3人の作家さんに聞いてみました
こんにちは。クリーマ編集部の庄司です。
Creemaを眺めていると、本当に様々なジャンルの、様々な作品と出会います。もうすぐ誕生日の友達が好きそうな作品、次の母の日にあげたい作品、よく分からないけど自分自身気になって仕方がない作品…。そしてふと思います。「この作品、どんなところで作られているんだろう…?」
作品たちが生み出される場所、それがアトリエです。作家さんそれぞれのアトリエに対するこだわりには、作品の魅力に通ずる何かがきっとあるはず。そこで今日は、ジャンルが異なる3名の作家さんに、そのアトリエに焦点を当ててお話を伺いました。今まで知らなかった作品の魅力が見えてきそうです。
自然を目一杯感じながら。咲き編みアーティスト・chikoさんのアトリエ
「自然と調和するファッション」をテーマに活動している、咲き編みアーティストのchikoさん。その作品を生み出すのは、自然を存分に感じられる自宅兼アトリエです。つねに自然を感じていたいと、床には無垢材を使い、壁にはグリーンをたっぷり。庭に面した壁はガラス張りで、視線を上げれば緑が飛び込んできます。陽の移ろいに合わせて、テーブルごと移動しながらお仕事されているという徹底ぶり。
アトリエとは別に事務所も構え、こちらにはフランスやイギリスから持ってきたこだわりの小道具がぎっしり。佇まいが美しいはさみやメジャーなどの道具もたくさんあります。
咲き編みを用いた作品は、作り込みすぎないように、ランダムさや自然な動きを大切にして作られています。作品の名前には「サクラ」「アジサイ」「マリン」など、自然から付けられているものも。ふわふわのシュシュは結構ボリュームがあるのですが、派手になりすぎず意外としっくり馴染むのも、自然さを大事にしているからかもしれません。
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廃材に新しい価値を見出したい。革作家・24Dさんのすべて自作のアトリエ
革作品を手がける24Dさんのアトリエは、なんと基礎からすべて自作。もともとは自宅で制作を行っていましたが、手狭だったことや、ずっと同じ場所で作業することに限界を感じていたそう。そこに、解体希望の小屋を譲り受けたことなど縁が重なり、建ててみることにしたんだそうです。
コンクリートの基礎を作り、解体した小屋の古材をきれいに磨き塗装して組み上げ、窓も内装も手作り。製作中に大好きな音楽を聴くため、またご自身も楽器を演奏されるため、防音に特にこだわったそうです。アトリエとして使いながら棚を作り足したりと進化させられるのも、自作アトリエならではかもしれません。
24Dさんの作品の中には、床革のバッグやハギレを使ったピアスなど、一般的には廃材になってしまう素材で作られたものがあります。もともと作家活動を始めたきっかけは、世界各地のいらなくなった民族衣装を革小物にリメイクしていたことだそう。24Dさんいわく、「人が使わない、捨ててしまうようなものを使うこと、言い換えれば『新しい価値を見出すこと』が好きなのかも」と。アトリエを自作する時、新しい建材ではなく解体した小屋の廃材を選んだのも、そのこだわりが自然と現れたからかもしれません。
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好きなものに囲まれて。ガラス作家・☆かぷり~す☆さんのアトリエ
住宅街の一角に佇む、☆かぷり~す☆さんのアトリエ。昨年この地に移転した際に、壁紙や内装にもこだわって作ったんだそうです。「自分たちが好きなモノに囲まれて楽しく癒される空間で作品を生み出したい」という思いから、小学生の頃から今まで集めてきたたくさんの瓶やガラスたちが所狭しと飾られています。
出窓からは山の木々が見え、鳥のさえずりも聞こえてきます。目の前には、春になると満開の花を咲かせる見事な桜の木も。住宅地に建っていることを忘れさせてくれるこの景色からも、作品作りに影響を受けているんだそうです。
出窓や飾り棚には、☆かぷり~す☆さんが大好きなガラスのオブジェが所狭しと飾られています。明るく優しい、癒やされるような色が多いのは、好きなものを集めた結果。好きなものに囲まれて、穏やかな空気が流れるアトリエで作られるから、☆かぷり~す☆さんの作品からも心あたたまる優しい雰囲気を感じるのかもしれません。
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アトリエには、作家さんそれぞれの価値がにじみ出ていました
普段あまり目にする機会がないアトリエ。そこは、作るための機能だけではない、作家さんの作品へのこだわりや作品に込めた価値がにじみ出る場所でもありました。
これからも編集部では、作品画像や作品紹介文だけでは伝わりきらない、背景の「ストーリー」をお届けできたらと思います。