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プレゼント選びに役立つ、知っておくと粋な「縁起の良い和柄」8選

こんにちは。クリーマ編集部の庄司です。
着物や千代紙、和雑貨などで見かける「和柄」。古くから使われてきた柄は見るだけでなんだか安心するような親しみを感じます。そんな和柄は、柄の成り立ちやモチーフなどから特別な意味を持つものもたくさんあるのですが、「柄は思い浮かぶのに、呼び方が出てこない」「縁起がいいのは知ってるけど、どんな意味だっけ…」というものも少なくないはず。
そこで今日は、縁起の良い意味を持つ和柄の名前と、その意味をご紹介します。おめでたい意味の柄は、贈りものに取り入れると気持ちを伝えるきっかけにもなりそうです。意味を知ると、和柄をもっと身近に取り入れたくなりますよ。
そもそも「和柄」ってどんなもの?
和柄は日本で古くから伝わる模様の総称で、土器や仏具、着物などの柄に使われてきました。線や図形などを組み合わせた幾何学模様の他、身近にある自然からかたどった模様や、中国など海外から伝わった模様に日本独自のアレンジや意味付けがされたものなど様々なものがあります。その中で縁起の良い意味を持つ柄を特に「吉祥柄(吉祥文様)」と呼び、今でも結婚式や長寿のお祝いなどおめでたいシーンでよく目にします。より華やかに装ったりおめでたい意味を強調するため、複数の模様を組み合わせて使うこともあります。
贈りものやお守りに。意味を知って選びたい、代表的な和柄8選
和柄はアレンジも豊富で驚くほどバリエーションがありますが、ここでは縁起の良い意味を持つシンプルな8つの柄を取り上げます。その意味を身近に感じられる和柄の作品もご紹介。大切な人へのプレゼントや、自分自身のお守りにもおすすめです。
出産祝いやお守りにぴったりの「麻の葉」
「麻の葉」は、麻の葉をモチーフとして正六角形と結びつけた幾何学模様。もともと、わざわいを遠ざけると謂れのあった三角形が集まってできた六角形は、より強力な力があると考えられました。また、麻の丈夫さ・成長の早さにあやかって子どもの健やかな成長を願い、赤ちゃんの産着や子どもの着物によく使われる柄でした。
「子どもがすくすく育つように」と願いを込める麻の葉模様は、ベビースタイならお宮参りやお食い初めなどイベントの日はもちろん、普段から身に着けやすいアイテム。mameko needleworkさんの刺し子のスタイは、白地に赤の麻の葉模様が映え、着けるだけで和服を着たような雰囲気に。我が子へのお守りとしても、出産祝いのプレゼントにもおすすめです。
お守りとして麻の葉模様を持ち歩くなら、suicocco.さんのスマートフォンケースはいかがでしょうか。麻の葉が浮かび上がる漉き和紙に、桜の花びらの組み合わせが和ならではの雰囲気です。常に持ち歩くスマートフォンのケースなら、見るたびに心が落ち着きそう。
強い生命力、繁栄を表す「唐草」
つる草が四方八方に力強く伸びていく様子を模様にした「唐草」は、強い生命力や繁栄を象徴します。一家の繁栄を願って結婚祝いに取り入れたり、快気祝いにもいいかもしれません。
ちなみに、泥棒が唐草模様の風呂敷を持って逃げるのは、どこの家にも唐草の風呂敷があったから。もともと風呂敷は嫁入り道具や贈答品を運ぶのに使われてたそうで、唐草模様が本当に重宝されていたことが伺えます。
貝山窯さんの盃セットは、唐草の金色、銀色が華やかでおめでたい雰囲気を盛り上げてくれます。盃はお酒好きな方にはもちろん、お漬物やおつまみをのせたり、醤油皿にしたりと幅広く使えるうつわです。夫婦の記念日に揃えても、引っ越し祝いなどに贈っても喜ばれそうです。
「鱗」は再生、生命力の象徴
同じ大きさの三角形が整然と並ぶ「鱗」。シンプルな構成のためか、世界中で古くから見られる模様です。日本では蛇の鱗がイメージされ、脱皮の様子から「再生」「生命力」のイメージが込められています。新しい環境で心機一転頑張りたい時のお守りにいかがでしょう?
白いマットな陶器に金彩で和柄が施されたこめがまさんのヘアゴム。鱗状に並ぶストライプ模様の三角が、一つだけ塗りつぶされているのがポイントです。洋服にもよく馴染むシンプルなデザインは、お守りのように毎日身に着けられるアイテムです。
お手玉をイメージしたころんと丸い形が可愛らしい、長襦袢の生地で仕立てたマナ・カバンさんのポーチ。麻の葉模様も薄っすらと重なっていて、より安心できるかも?内側の華やかな着物地が、ポーチを開けるたびに笑顔にしてくれそうです。
亀は万年。長寿の「亀甲」
亀の甲羅に見立てた六角形を並べた「亀甲」。亀が長寿の象徴であることから、亀甲も長寿を意味する吉祥柄です。六角形の中に他の模様を組み合わせるアレンジも数多くあり、今でも様々なお祝いの席で好まれている柄。敬老の日や誕生日を祝うプレゼントにもおすすめです。
六角形の中に花の模様を組み合わせ、刺し子で模様を施した「亀甲花刺し」のAsaya*さんのがま口ポーチ。落ち着いたグレーと白の組み合わせが、大人可愛い雰囲気になっています。
亀甲の枠の中に、こちらも長寿や健康を願う胡麻柄を組み合わせた、jlifegiftsさんの組子細工のアロマウッド。無塗装の木肌にアロマオイルを垂らすと、穏やかに広がる香りを楽しめます。
無限に続いていくことを願う「紗綾形(さやがた)」
漢字の「卍(まんじ)」を斜めに崩してつなげた柄。紗綾織という織物に使われていた柄だったため「紗綾形」と呼ばれるようになりました。無限の意味を持つ「卍」がどこまでも繋がる連続紋であることから、家の繁栄や長寿などを意味する「不断長久」を表す柄として、特にお祝いの席に好んで身につけられたそうです。
白地に金箔の紗綾形柄が輝く、443*さんの巾着。上品な和柄なので、お着物や浴衣などの和装用だけでなく、結婚式などお祝いの席でも活躍してくれそうです。
fuapriさんの紗綾形のクッキー型。長寿を象徴する柄なので、敬老の日のプレゼントにもおすすめです。こんがり焼かれた紗綾形のクッキーは、小腹が空いたおやつの時間の食卓に、暖かく優しい雰囲気を与えてくれます。
未来永劫平穏を願う「青海波(せいがいは)」
穏やかな波がどこまでも続いている様子を模様にした青海波(せいがいは)は、「未来永劫平穏に」という意味が込められた吉祥柄。穏やかな日々が続いていくよう願いを込めて、結婚祝いにもおすすめですね。
松の木のトレイに青海波の模様を彫り込んだ、atelier mitsukiさんのラウンドトレイ。お客さんへお茶を出す時などに、縁起の良いものがふと目につくと嬉しい気持ちになってもらえそうです。ずっと仲良くしたい人へのおもてなしに使うのも素敵です。
美しい発色の姫路レザーに、花で青海波を描いた「花青海波」を刻印したyour-own.styleさんのコーヒースリーブ。つややかな革は使うほどに味わい深く、経年変化を楽しめます。大海原を思い浮かべて穏やかな気持を取り戻したい、コーヒータイムのお供にいかがでしょうか?
飛んでいった矢は戻らないから。嫁入り道具に「矢絣」
一度飛んでいけば戻ってこない矢の羽根をモチーフにした「矢絣」。江戸時代に「嫁入り道具に矢絣の着物を持たせると出戻ってこない」と言われ、縁起柄とされました。結婚する娘さんへのプレゼントに、着物の代わりに矢絣模様のアイテムはいかがでしょうか。
ミントグリーンが爽やかな矢絣模様の帯生地が使われた三月雅さんのマカロンケース。着物生地は肌触りがとても優しく、アクセサリーなど繊細な小物を入れるのにぴったりです。
otowa yuiさんのカラフルな矢絣が舞う、手織りのストール。薄手ですが、ふわふわとした肌触りのストールが暖かく体を包み込んでくれます。桜が舞う春先までお使いいただけますよ。
どこまでも連なっていく輪。円満を願う「七宝」
円形を4分の1ずつ重ねて描く七宝は、「円満」の意味が込められた吉祥柄で、特に縁起がいい柄を集めた「宝尽くし」にも使われる和柄です。輪が繋がる様子から人との調和やご縁を願うこの柄は、結婚にはもちろん、就職や引っ越しなど様々なお祝いのシーンで喜ばれそうです。
七宝の刺し子が施された、haritoitoさんの刺し子ふきん。七宝つなぎをアレンジした直線バージョンで、鮮やかな紫の糸で刺してあります。毎日家庭で使うアイテムは、結婚祝いや新築祝いなど新しい生活が始まる節目の贈りものにぴったりです。
夫婦円満には、忍耐が必要。そんなメッセージが感じられる、アイマスク専門店upgrandさんのユニークなペアアイマスクです。こんなアイマスクをつけた夫婦が並んでいたら、くすっと笑ってしまいそう。ユーモアあふれるお2人へのプレゼントに選びたいアイマスクです。
日本ならではの和柄に込められた意味を、もっと身近に取り入れて
新しい柄でも江戸時代ごろから、古いものでは紀元前から伝わってきた和柄。シンプルな柄に込められた幸せを願う気持ちが、和柄がずっと受け継がれてきた理由なのかもしれません。人々が長い間大切にしてきた和柄とその意味を知って、今の私たちの暮らしにも取り入れてみませんか?