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さりげなく、遊び心。ワッペンの付け方とかわいい刺繍ワッペン10選

ある時はトートバッグや布小物のワンポイントの飾りとして、ある時は子ども服にあいた穴の修復用として、様々な用途で活躍するハンドメイドアイテム「ワッペン」。ちょっと懐かしい響きですが、実は最近はかなり凝ったものがたくさんあることをご存知でしょうか。
でも、付けてもすぐに取れてしまったり、そもそも付け方がよく分からなかったり……。今回は、刺繍ワッペンを付ける際の正しい手順と注意点をご紹介します。
また、Creemaで見つかるオリジナリティのある刺繍ワッペンも厳選してピックアップしました。どれもオリジナリティが光り、大人心もくすぐる作品揃いですが、これからの入園・入学準備シーズン、お子様用のレッスンバッグや布小物を用意する方も必見です!
【目次】
1.ワッペンってどんなもの? 由来と使い方
2.アイロン?手縫い? ワッペンの基本の付け方
- これで取れない! アイロンワッペンの付け方
- ワッペンを補強するには? よくある質問
3.大人にも子どもにも◎ハンドメイドの刺繍ワッペン10選
ワッペンってどんなもの? 由来と使い方
ワッペンとはもともとドイツ語で「紋章」を意味する言葉。甲冑を身に着けた中世ヨーロッパの兵士たちが互いを区別するため、自分の家紋などをシンボルとして縫い付けた布製の飾りがそのはじまりだと言われています。
今も学校の制服のブレザーなどには、校章がワッペンとして付けられていることも。
かつては「所属」を示す役割を担っていたワッペンですが、今では布小物や、帽子やスニーカーにアクセントとして縫い付けられるのが一般的な使われ方。お子さんがいらっしゃる方の間では、レッスンバッグなどの入園グッズに、目印として付けるのもよくある使い方です。
Creemaでも、入園準備が盛り上がるこの季節、可愛く個性溢れるモチーフを扱った刺繍ワッペンが人気です!
アイロン?手縫い? ワッペンの基本の付け方
ワッペンの付け方は、アイロンと手縫いの二つ(または併用)に分かれますが、販売されているものでは裏面に接着シールのついた「アイロンワッペン」が主流のようです。
でも、アイロンによって生地が傷んでしまったり、しっかり付けたつもりなのに洗濯で取れてしまったり……。付ける生地によっては、アイロンワッペンでも手縫いで付けるか補強した方がいい場合もあるようです。(※下記参照)
※アイロンワッペンを付ける際、アクリル・ナイロン・ポリエステル、防水加工されている生地は熱に弱いため傷んでしまう可能性が高く、アイロン接着はおすすめしません。
また起毛素材や毛糸素材など、表面に凸凹感のある生地だと取れやすいため、手縫いで縫い付ける方が安心です。
これで取れない! アイロンワッペンの付け方
布小物に付けることが前提として作られていることが多い最近のワッペンは、もともとアイロン接着用のシールがついていることが多いようです。
手軽に付けられるのが嬉しいけど、なかなか接着できなかったり、洗濯したら取れてしまったりというのもよくあること。なるべく取れにくくするための、正しい付け方についておさらいしましょう。
※今回は、一般的なアイロンワッペンの接着方法をご紹介しますが、購入した作家さんが勧めている方法がある場合は、そちらを優先してください。
1.アイロンを中温(150℃前後)に温めておく
高温すぎるとワッペンが傷んでしまうこともあるので注意。最近は、120℃前後で低温接着できるアイロンワッペンもありますので、念のため温度については購入したワッペンの取扱説明書をよく確認しましょう。
2.生地にシワがよらないようにしっかりのばし、ワッペンを貼りたい位置に、接着面を下にして置く
指で触ってツルツルしている方が接着面です。意外と間違えやすいです!
3.ワッペンの上に、あて布をかぶせる
あて布の上からアイロンすることによって、刺繍の風合いを保つことができます。あて布は、綿100%素材で無地のハンカチ・手ぬぐいがおすすめです。見当たらない場合、クッキングシートでも代用することが出来ます。
4.あて布の上からアイロンを5~10秒ほど押し付ける(5,6回繰り返す)
シワをのばすようにこするのではなく、真上からアイロンを強く押しあてます。アイロンを左右に動かすとワッペンがずれてしまったり、接着面がはみ出てしまうので要注意。5~10秒経ったらアイロンを離し、同様に5,6回繰り返します。大き目のワッペンの場合、ワッペンの全体にしっかりアイロンが当たるように気を付けましょう。
5.接着面が乾ききるまで15分ほど冷ます
この時にワッペンを触って動かしてしまうと、その後取れやすくなる原因になってしまいます。待ちきれない気持ちを抑えつつ、気長に待ちましょう。
ワッペンを補強するには? よくある質問
無事ワッペンをしっかり付けられた!という方も、その後の取り扱いによって、ワッペンの「持ち」が変わってきます。「ワッペンが取れてきた」「洗濯のときはどうすればいい?」などの気になるポイントについて解説します。
▼心配だからワッペンを補強したい!
頻繁に使うものや、子どもが持ち歩くものならなおさら、貼り付けたワッペンの強度が気になりがち。そんなときは下記の2通りの方法で、より強力にワッペンを固定しましょう。
①生地の裏側からもアイロンを当てて接着する
アイロンワッペンを接着したあと、同様の手順で生地の裏側からもアイロンを当てましょう。ただし、裏地の生地が表と異なる場合、アイロンに適した素材かどうか確認したうえでアイロンを当ててくださいね。
②ワッペンの角・隅の部分を糸で留める
洗濯を繰り返すと、どうしても端の方から取れやすくなってしまうもの。ワッペンの隅を数か所、糸で留めておくだけで、安心感はぐっと高まります。
ワッペンは分厚いため、縫い目を細かくするのは実は難しめ。ワッペンの色よりも薄い糸を使えば、縫い目が広くなってもあまり目立たないのでおすすめです。
▼ワッペンを付けたものは洗濯機で洗える?
結論を言ってしまえば、ワッペンを付けたままでも洗濯は可能です。でも、刺繍ワッペンは繊細な作りとなっているため、ワッペンの付いた面を裏返しにしてネットに入れ、手洗いコース・ドライコースで洗濯するのが安心です。
また、色落ちを防ぐために漂白剤の使用は避けた方がベター。濡れたままにすると色移りの原因にもなるので、洗った後はなるべくすぐに干すのがおすすめ。
乾燥機にかけると、乾燥器の熱でワッペンが取れてしまうことがあるため、日陰で自然乾燥しましょう。アイロン掛けの際も同様で、ワッペンに高温のアイロンを当てると取れてしまうので、ワッペン部分のアイロンは避けるようにしましょう。
▼ワッペンを取りたいときはどうする?
ワッペンを他のものに付け替えたい、取りたくなったというときは、付けるときと同じようにアイロンで取ることができます。
布が傷まないよう、あて布をした上から中温のアイロンを当て、10秒ほど経ったらピンセット等を使い、端からワッペンをゆっくり剥がします。熱くなっているので、素手で触らないように気を付けましょう。
接着面の糊が布に残ってしまった場合は、もう一度アイロンを当てます。熱を加えれば取れることがほとんどですが、どうしても取れない頑固な糊は、消毒用エタノールを浸した綿棒でこすると、ぽろぽろと綺麗に取ることができます。
大人にも子どもにも◎ハンドメイドの刺繍ワッペン10選
ワッペンの基本的な扱い方を抑えたところで、お気に入りのワッペン探しに移りましょう!
実はCreemaには、オリジナルデザインの刺繍ワッペンも勢ぞろい。その中には、SNSで話題になった「アレルギーワッペン(アレルギーを持っていることを視覚化できるワッペン)」も!
可愛いだけじゃなく個性やおしゃれさも兼ね備えたハンドメイドの刺繍ワッペン。手軽にアイロンで付けられるものの中から、大人も子どもも楽しめるデザインの作品を、厳選してご紹介します。
刺繍家のクロヤギシロヤギさんによる、アルファベット26文字をデザインした刺繍ワッペンのお得な詰め合わせセット。アルファベットの一つひとつが動物や植物で形作られていて、どこか物語を感じる洒脱なデザイン。どの文字にもそれぞれ違った魅力があるので、自分のイニシャル以外も揃えたくなります。ぜひ、26文字セットで購入することをおすすめいたします!
見覚えのあるモチーフがキュートにデフォルメされた姿に惹かれる、トラディショナルアパートメントさんの刺繍ワッペン。耳飾りのパールがおしゃれなアクセントになっています。布小物のワンポイントとして付ければ「それどこの?」と聞かれそうな、目を惹くデザインです。
首をかしげるオカメインコの愛らしさと毛並みが繊細に表現された、生き物刺繍家・Embroidery福工房さんの作品。オカメインコ以外にも、動物の表情やしぐさ、魅力がいきいきと再現された刺繍作品を数多く制作されています。動物好きは必見です! ブローチへの加工にも対応しているのも嬉しいポイント。
刺しゅうクリエイター・GIMMICK01さんの絆創膏ワッペン。子ども服に小さな穴が空いてしまったときに上から貼ればおしゃれにリメイクできてしまう、ユーモアたっぷりな作品です。アイデア次第で貼るものの印象が変わるので、楽しく活用することができそう。こちらの長さは7cmほどですが、5cmのサイズも販売されています。
大人も子どもも大好きなメニューが勢ぞろい! 福岡県のオーダーメード刺しゅうのお店・重松刺しゅう店さんによる、食べもの刺繍ワッペンのセットです。溶けたバターがとろりとかかるホットケーキ、福神漬けまで再現されたカレーライス……。個別に使ってもまとめて使っても可愛い刺繍たち、お弁当袋やランチョンマットにもおすすめです。
mogumoguさんの、絶妙な表情のねこちゃんがダルマになった刺繍ワッペン。「福」の字の部分は2文字以内なら変更も可能なので「合格」に変えればお守りとしても喜ばれるワッペンに! 受験を控えたお子さんやお友達に、このワッペンを付けたオリジナルのプレゼントをあげるのはいかがでしょうか。作品ページにあるお写真のように、手作りのおまもりに貼るのもとっても可愛いです。
ネネロックさんのアレルギー表示ワッペンは、SNS上でも大きな話題となりました。「アレルギーで困っているお子さんが、可愛いワッペンを身に着けることで笑顔になってくれたら」という、看護師のお客様からのご意見をきっかけに作られたそうです。アレルギーを持つお子さんやそのご家族に、安心と笑顔をもたらしてくれる明るいデザインが魅力的です。牛乳や卵、ピーナツや小麦アレルギーの方向けのデザインもあるので、ぜひギャラリーページを覗いてみてください。
Rico accessoriesさんの、ジェントルマンの帽子・メガネ・ひげが3点セットになったワッペン。付け方によって表情に変化と個性が出るので、どんな風に付けようか配置を悩むのも楽しい時間。もちろん、それぞれ個別に使うのもOK。使い道を工夫できるのが嬉しい作品です。手刺繍ならではのぷっくりした質感も可愛らしいポイント◎
アップリケデザイナー・Chimoさんの、ほんわかした色合いに癒されるワッペンセット。組み合わせや配置で遊べるのは、セットの作品ならではのお楽しみ。綿糸を使用した上品な風合いが目にも優しく、大人も心なごむデザインです。入園グッズの仕上げのワンポイントとしていかがでしょうか?
青富士、赤富士、そして山かと思いきや堂々としたプリン(?!)がモチーフの、折々さんの刺繍ワッペン。いたってまじめな作品紹介文にくすりとしたのは私だけでしょうか。日本らしさと可愛らしさがダブルで手に入る3点セット、ご家族でおそろいでつけるのもまた一興。なんだか大きなプリンが食べたくなりました。
集めたい、貼りたい。ワッペンをもっと楽しもう!
ながめているだけで癒されるものから、ユーモア溢れるアイデア作品まで。予想以上に刺繍ワッペンの世界は幅広く、今回の記事を書きながら、気づけばいくつもの作品をお気に入り登録していました。
どこか懐かしく、あたたかい雰囲気をもつ刺繍ワッペン。糸の種類や色合い、糸運びに至るまで、実は作家さんのこだわりがぎゅっと凝縮された作品がたくさんあること、一つひとつは小さくともいきいきとした輝きが感じられることが、とても印象的でした。
お気に入りを少しずつ集めていくのも楽しいけれど、せっかくだからいつものアイテムに貼って、ワッペンの活躍の場を広げてみるのはいかがでしょうか? 自分や大切な人の日常に、遊び心と優しさを添えてくれるはずです。