
暑さがじりじりと肌を刺す夏、昼間に公園で元気よく遊んでいる小学生たちを見ていると、「あぁ、今年も夏休みの時期がやってきたか」と思います。そんな子どもたちの夏に欠かせないのが、自由研究。大人になった今思い返すと、子どもだからこそがむしゃらに取り組めたあの時間は、とても尊いものだったのではないかと思います。
そんな風に小学生時代を回顧していた時、ふとこう思いました。
――本来なら子どもが取り組む自由研究に、ものづくりのプロ・大人たちが全力で取り組んだら、
魅力的な作品が生まれるのではないか――
そこで今回、クリーマが提示した3つのテーマに沿った自由研究の成果(=作品)を募集する企画、その名も
クリエイターが挑む、本気の「自由研究」を公開。
全国の子どもたちに自由研究のヒントを与えられる企画になれば…
大人のものづくりの力を多くの方に伝えられる機会になれば…
この企画をきっかけに、今まで誰も思いつかなかったような斬新なアイデアが生まれれば…
この特設ページでは、課題ごとに注目のアイデア作品をご紹介するほか、自由研究に挑むクリエイターに密着した読みものや自由研究にもおすすめのキット特集も公開中。
この夏、大人が本気で取り組んだ自由研究の成果をぜひゆっくりとご覧ください。


捨てられるはずだった中古のナット(内側に溝が付いた輪っか状のねじ部品)からできたペアリング。ナットの面影を残さずに本格的なジュエリーを作る、という高い技術に圧倒されました。
【つくってみた感想】
捨てられてしまうものを材料にしたジュエリー制作は初めてだったので、今までとは違う視点でものづくりを考える良いきっかけになりました。
ジーンズに再び命を吹き込んだ「アップサイクルデニム」を使ったスマホケース。端材や廃材をそのまま再利用するのではなく、一度糸に戻してから織り上げるというひと手間にこだわりを感じた作品です。
【つくってみた感想】
捨ててしまわれる端材や素材を使って作るだけではなく、あくまでも普通に作られた物と勝負する作品を作りました。
シリーズの追加や名入れでのワンメーク化などでもっとアップサイクルしていきますので、見て頂けると嬉しいです。
廃紙にいちごを加えるという新鮮な活用方法が印象的なインテリアフレーム。アップサイクルであることを感じさせず、暮らしに馴染むというのも魅力的です。
【つくってみた感想】
ただ紙を漉くだけでなく、身近な植物や旬の野菜、果物、花びらなどを漉き込むことで風合いを活かしたオリジナルの紙が出来上がりました。手漉きならではの味わいを存分にお楽しみいただける作品です。

いつか来ると言われる災害、もしもの時はぐれてしまったら…多くを語れない子供のために必要最低限の装備を持たせてあげたいそんな親心からうまれた『防災ポケット』です。
【つくってみた感想】
家族の防災リュックを用意する中で、子供が最低限必要なアイテムを持ち運べるモノはないかと考えた時にひらめいたのが「防災ポケット」でした!今後も子供のための防災アイテムを広めていきたいと思っています。
災害時、救助までの時間を生き抜くために必要な水・火・電気が保管できるキャビネット。前面は落下物から身を守ることができる盾としても使えるなど、斬新なアイデアが光ります。
【つくってみた感想】
今回このような形で私どものものづくりを知っていただく機会を頂きましてとてもうれしく存じます。
私どもの作る製品のラインナップは一見変わったものがたくさん並んでおりますが、それがどのような発想で作られているかを知っていただけたら何よりです。
「非常時こそ癒やされたい」という思いから生まれた、デザイン性も兼ね備えたキャンドル。視覚・嗅覚・聴覚からリラックスできる工夫がされています。
【つくってみた感想】
防災グッズのキャンドルをもっとお洒落で普段使いできる物にしたいと考え制作しました。私自身も、非常用持ち出しグッズの見直しをする良い機会になりました。

オーガンジー刺繍を立体の金魚に仕立てたモビール。普段はフェルト作品がメインのオカノ・ナオさんが、夏に合う素材・オーガンジーを使った作品作りに初挑戦しました。
【つくってみた感想】
新たな素材・技法に挑戦したことは自分にとって本当に良い経験になりました。試行錯誤を繰り返すことで、どんどん作品が良いものになっていく、その過程が本当に楽しかったです。
フードロスが問題になっている昨今。家庭でのフードロスを減らすべく生み出された、冷蔵庫の中にどんな食材がストックされているか一目で分かるお野菜マグネットです。
【つくってみた感想】
葉物やキノコ類は作り分けが難しかったですが、それぞれの特徴をとらえつつ日なたの窓ならではの温かみを出せたかな?と思います。フルーツや飲み物などどんどんバリエーションを増やし、冷蔵庫の扉をどんどん楽しくしていきたいです。
沖縄に伝わるカンカラ三線を基に作られた楽器「缶ペグ三線」。チューニングのしやすさや、美しい音色が追求された作品です。
【つくってみた感想】
製作してみて身近な缶の特性を生かしきって楽器にしていることに改めて気づかされ、沖縄の方々の思いにふれることができました。三線のフォルムとは違いますが、音色を重視したシンプルな形で使いやすい楽器ができたと思います。
SGDs課題、防災課題、そして自由課題、と3つのテーマごとにアイデアが光る作品をご紹介してきましたが、みなさんいかがでしたか?
今回企画に参加いただいたクリエイターのみなさんからは
「自分のものづくりを見つめ直す良い機会になりました」
「今回の経験を糧にこれからも色々なものに挑戦していこうという意欲にもつながりました」
という温かいお声もいただき、自由研究を通して今までなかなか出来なかったことを実践したり、
社会問題に正面から向き合い、クリエイターならではの視点でアイデアを生み出したり、
大人になった今自由研究に取り組んだことで生まれた発見やヒントもきっとあったのではないかと思います。
ぜひみなさんもふと立ち止まって、日頃気になっていたことを童心に帰って取り組んでみたり、
得意なもの・好きなものをこの夏突き詰めてみたり……
みなさんの中にあるなにか“熱い想い”と向き合ってみる時間を作ってみてはいかがでしょうか?