日本の棚田百選にも選ばれた大浦の棚田、浜野浦の棚田を有する棚田の郷、佐賀県上場(うわば)台地のお米です。上場地区は玄界灘に面しており、昼間は対馬海流の影響を受け温暖ですが、反面日が沈むと冷涼な気温となります。この寒暖差がご飯の甘みを増す最大の条件です。
また、上場地区にもたらされる天然水を利用した栽培が行われているため、お米もイキイキ育ちます。厳しい玄海の風と上場台地の中で、丹精込めてつくられたしっかりしたお米です。お米は柔らかくて粘りも強く、甘みがあり、ピカピカの炊き上がりです。


～“水車搗き”のお米をご存じでしょうか～
その昔、玄米を搗精（精米）するのに、深めの石臼の中に玄米を入れ、水車の動力で杵を「コットン、コットン」と落とし、米を搗き、じっくり時間をかけて糠をはいでおりました。
今でしたら機械を使えば数秒で終わってしまう作業ですが、昔は4～5時間もかけて精米していました。取り去った糠も、そのまま臼の中で一緒にゆっくり搗いていくこの方法は、米にやさしく、穀温が上がらないので水分も飛びにくく、搗き過ぎて旨み層を剥いでしまうこともありません。また、ビタミンやミネラルを豊富に含んだ胚芽も残りやすく、まさに理想的な精米方法です。
この「手間ひま」かける精米方法に、お米の味を大きく変化させる秘密が潜んでいたのです。熟成米は、この水搗きの原理を利用し、独自の工程(特許製法)でゆっくりじっくり24時間かけて精米し、米の旨味と甘味を引き出した特許製法による当社独自のお米です。
甘み14％UP　旨味54％UP　（分析:株式会社福岡生物産業開発研究所）　　　　　　　　　　　
※食品安全マネジメントシステムの国際規格であるISO22000の認証工場にて精米しています。


～熟成米ができるまで～
玄米を、最初から最後まで、米と米の摩擦だけを利用して循環させながら糠を少しずつはいでいきます。
二分（にぶ、10分の2）ほどはいだところで、一旦精米するのを止め、そのままはがれた糠も一緒にタンクの中で一晩寝かせます。
この間に、米内部で酵素が活性化し、タンパク質やデンプンが分解を始めます。翌日まで、それぞれ分解して発生したアミノ酸や還元糖などを増やし続けます。
そして、24時間後には、米は美味しさの素となる旨味成分や甘味成分をたたえた熟成状態になっています。
この後、さらに、残りの八分（はちぶ、10分の8）の糠をやはりゆっくり循環させながら精米し白米に仕上げ、「熟成米」の完成です。


～粒ぞろいがもたらすのはおいしさ～
「粒ぞろい」という言葉がありますが、お米をおいしく炊くためにもふっくらとした形のよい米に「粒をそろえる」ことが大切です。 やせたお米や割れたお米が多いとご飯を炊いている間に米粒のデンプンが外へ流れ出て「ベチャ」とした食感の悪いご飯になってしまいます。
一流の料亭では、炊く前に大きさをそろえるために一粒一粒選り分けているところもあると聞きます。
当社では、いつも美味しく、また、安心してお米を召し上がっていただくために、最新鋭の機器を設備し、異物や砕米を除去し、整粒のみを製品として出荷いたします。