【旅する飾り屋の話　―夜の欠片―】

飾り屋が飾り制作に没頭していた時、トランクはあることに気が付いた。
『飾り屋、夜の欠片があと少しだよ？』
夜の欠片は飾り屋がよく使う飾りのパーツで、無いと困るものだった。
じゃあ明日にでも補充しに行こうか、と
飾り屋は欠片の在庫を確かめながら言った。

次の日の夜、飾り屋はトランクと古びた傘を持って大きな樹の下にいた。
その樹はとても高く太く空に向かって枝を大きく伸ばしていた。
飾り屋は大きなその樹にまず水を与えてお祈りをした。
それから樹の傍に大きな布を広げて自分は古びた傘をさした。
『これで準備ばっちりだね！』
足元に置いたトランクがそう言ったので
よし、と意を決して飾り屋は傘をさしたまま大きく３度樹をノックした。

ノックした音の響きが消え終わった頃、リンッと音がして傘に何かが当たった。
それから音の感覚が少しづつ狭くなり、
当たり一面に澄んだ音でいっぱいになった。
音がやんで傘にも何も当たらなくなった頃、飾り屋たちが顔を上げると
あたり一面に夜の欠片が落ちていた。
『おおー、今回も大漁だ―！！これでまた飾りが作れるよ！』
トランクの嬉しそうな声を横目に布に落ちた欠片を眺めながら
きっと素敵な飾りにするからね、と心の中で語りかけていた。

そんな旅する飾り屋とトランクの話。

【商品詳細】
小さな金色の星と夜の欠片を組み合わせた耳飾りになります。
どんなお洋服にも合わせやすいシンプルでも上品な一品です。

こちらは受注生産商品になります。
その為為写真と全く同じ商品になりません。
個体差が出ますのでご了承くださいませ。

【金具】※配送方法よりお選びください
・ピアス（＋０円）
・イヤリング（＋１００円）

【サイズ】
トップ　長さ約4cm×幅約0.6cm

【素材】
ドイツ製アクリルビーズ
金属ワイヤー
金属チャーム
ピアス金具
イヤリング金具　

秋色ハンドメイド2016　物語ハンドメイド2016