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お気に入りのグラスをきれいに保つために。ガラスの種類とお手入れ方法を知ろう

2023.05.15
お気に入りのグラスをきれいに保つために。ガラスの種類とお手入れ方法を知ろう

涼やかな透明感とつやつやとした輝きが魅力の、ガラス食器。喉を潤す冷茶やジュース、そうめんやかき氷などの料理の冷たさを、目からも伝えてくれます。でも、お気に入りのグラスや、久しぶりに出したガラスの食器をよく見ると、なんだかちょっと曇ってしまっている気がする……ということはありませんか?

 

今日は、食器に使われる主なガラスの種類とお手入れ方法をご紹介します。取れにくい汚れがついてしまった場合の対処法も。知っておけば、お気に入りのグラスやガラス食器をもっと長く愛用できるはずです。

ガラスの3つの種類と特徴

食器に使われるガラスには、「ソーダガラス」「クリスタルガラス」「ホウケイ酸ガラス」の大きく3つの種類があります。まずはそれぞれのガラスの特徴と、使用する際の注意をご紹介。盛り付けるお料理や利用シーンごとに、最適なガラス食器を選んでくださいね。

ソーダガラス(ソーダ石灰ガラスとも)

軽くて硬く、比較的安価なことから、食器のほか建物の窓ガラスなど身の回りで幅広く使われているガラスです。成分に含まれる炭酸ナトリウムから「ソーダ」という名前がついています。古代メソポタミアの遺跡からソーダガラスの製造法の記録などが見つかっており、最も古くから作られているガラスと考えられています。耐熱性はないので、熱い飲み物を入れるには向きません。

クリスタルガラス(鉛グラスとも)

切子などのカッティングガラスの材料に使用されるガラスです。ソーダガラスより屈折率が高いガラスで、装飾を加えるとキラキラと輝きを楽しめます。比較的柔らかいガラスで傷がつきやすく、ずっしりと重さもあるので、取り扱いには注意が必要です。耐熱性はありません。

ホウケイ酸ガラス(耐熱ガラス・ボロシリケイトガラスとも)

耐熱性があり、フラスコなどの化学実験器具に使われているガラスで、キッチンアイテムだとティーポットやコーヒーサーバー、レンジ対応のガラスのカップなどが該当します。

なお、耐熱ガラスとは「温度差に強いガラス」のこと。ホウケイ酸ガラスは膨張率が小さいので、熱湯を注いだり火にかけたりしたときの急な温度変化に耐えられるのです。

グラスをきれいに保つ、日頃のお手入れ方法

透明感が魅力のガラス食器は、その素材の特徴から陶磁器などに比べて小さな汚れや水滴跡が目立ちやすくなります。ここでは、ガラス食器をきれいな状態に保つための毎日のお手入れをご紹介します。

「すぐに、優しく」がルール。ガラスを守る、基本の洗い方

ガラス食器は、使い終わったらできるだけ早めに、柔らかいスポンジに食器用の中性洗剤をつけて洗います。金属たわしや研磨剤つきのスポンジなどは、ガラスの表面に細かい傷をつけ、破損の原因になるため使用しません。

 

またグラスの内側を洗う時にひねるようにすると、無理な力が加わり破損することがあります。中に手が入らないグラスなどはガラス用の柔らかいブラシなどを使うのがおすすめです。ワイングラスなど足(ステム)のついたグラスを洗うときは、足の部分は持たずにグラスの部分を持って洗います。足を持った状態でひねり洗いをすると、足が折れる可能性があるからです。

 

すすいだ後はすぐにふきんなどで水滴を拭き取ると、水滴跡が残りにくくなります。ふきんは、グラスに繊維が残りにくい麻のふきんや、不織布のキッチンクロスなどがおすすめです。

グラスは伏せてはダメ?ガラスに優しい保管方法は?

ガラス食器の保管には、通気性が大切。食器棚などに伏せて収納すると、湿気がこもりガラスが曇ったり匂いがついたりする原因になります。また、棚板などに当たり口が欠けてしまうことも。口は上に向けておき、ほこりが気になる場合は布をかぶせると安心です。

また、ガラス同士を重ねて収納することも、傷の原因になったりはまって取れなくなってしまったりするので、避けるのがベター。収納スペースの都合などでどうしても重ねたい時は、布などを挟んでグラス同士が直接当たらないようにしましょう。

洗っただけでは取れない汚れは?グラスの輝きを取り戻すお手入れ方法

気をつけて洗っていても、使えば使うほど汚れやくすみが気になってしまうものです。でも、それはたくさん愛用した証。汚れに合わせたお手入れを行えば、もとの輝きが取り戻せます。専用の道具や洗剤が不要で挑戦しやすい、ガラスのお手入れ方法を紹介します。

うろこのようについた水滴跡には、クエン酸が有効

洗った後拭かずに自然乾燥するとガラス表面に残る、うろこのような跡。これは水道水に含まれるカルキ分で、酸性で中和させて落とすことができます。クエン酸を溶かした水や、お酢やレモン汁をキッチンペーパーなどに含ませて、うろこを拭き取ります。装飾のすき間にたまってしまう白い汚れも、同じようにクエン酸水を含ませ、歯ブラシなどでこすると落とせます。落ちにくい場合は、クエン酸水に数分つけ置きしてから拭き取ってみてください。最後に中性洗剤で洗い流し、水分を拭き取ります。

ただし、切子グラスなどに使われるクリスタルガラスは、ガラスに含まれる鉛が酸性に反応して変色する恐れがあるので、この方法は使用しないでください。

▲ライター私物の小林亮二さんの雫のグラス。かれこれ5年は愛用しており、この機会にお手入れしました。青い水しぶきのフチについていた白い汚れが落ちているのがわかります。

くもりは油汚れ。重曹が有効

牛乳やコーヒーなどの飲み物に含まれる油分や、皮脂、リップクリームなどが付着すると、ガラス表面に曇ったような汚れがつきます。油による汚れは、重曹でつけ置き洗いがおすすめ。グラスの外側も丸ごとつけられるよう、大きめの容器にぬるま湯を張り、重曹を溶かしてグラスをつけます。数分つけ置きしたら、スポンジと中性洗剤でよく洗い、すすいで水分を拭き取ります。

なお、重曹は水に溶かすと弱酸性を示すため、クエン酸と同様クリスタルガラスには使用しないでください。

繊細なクリスタルガラスのお手入れは、中性洗剤を使って。

上記で触れたように、切子グラスなどのクリスタルガラスにはクエン酸、重曹のどちらも使用できません。クリスタルガラスは繊細な素材ですので、基本は中性洗剤を使って、柔らかいスポンジで洗浄します。ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、数分つけ置きしてから洗うと汚れが落ちやすくなります。

なお、素材によっては漂白剤の使用が可能なものもあります。購入時にお手入れ方法を出品者さんに確認しておくと安心ですよ。

ガラスのお手入れを知って、お気に入りのグラスを長く愛用しよう

暑くなるこれからの季節に、涼しげな食卓を演出してくれるガラスの食器。ガラスのお手入れ方法を知っておけば、汚れることを気にせず使えて手に取る機会も増えそうです。お気に入りのグラス・ガラス食器をいつまでもきれいな状態で愛用するために、定期的にお手入れをしてみてくださいね。

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