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もっと美味しく。プロに教わるハンドドリップコーヒーの淹れ方。正しい手順と基本のコツ6つ

2023.01.31
もっと美味しく。プロに教わるハンドドリップコーヒーの淹れ方。正しい手順と基本のコツ6つ

ほっと一息つく瞬間。コーヒースタンドやコンビニなどでも手軽にいつでもお店の味のコーヒーが飲めるようになってきましたが、飲む直前に豆から挽いて、自分でじっくりと愛情を注いで淹れたハンドドリップコーヒーの美味しさはまた格別。

 

でも、本当に美味しいハンドドリップコーヒーの淹れ方って……? コーヒーが好きで器具まで揃えたけど、いつの間にか自己流になってしまっていた、正しいコーヒーの淹れ方は知らない、という方も多いのでは。

自分で入れるハンドドリップのコーヒーも、さらに美味しく淹れられるようにしましょう! 今回は、自宅でプロの味が楽しめるコーヒーの淹れ方の手順や、美味しく淹れるコツをご紹介します。

目次

● 今回ハンドドリップコーヒーの淹れ方を教わるのは、CAFÉ DU SOLEILの松本さん

● ハンドドリップコーヒーとは?

● ハンドドリップコーヒーに必要な道具

● コーヒー一杯あたりに適した分量

● ハンドドリップコーヒーを美味しく淹れる抽出方法と手順

 1. コーヒー豆はドリップ直前に挽く

 2. 湯通しをして器具を温める

 3. 挽いたコーヒー粉を入れて、お湯を20cc注いで20秒蒸らして待つ

 4. 残りの140ccのお湯を約2〜3回に分けて注ぐ

 5. コーヒー液がサーバーに落ちきるのを待つ

● ドリップ前の下準備〜ハンドドリップでおさえておきたいコツ・ポイント6つ

 ◎ フィルターを選ぶポイントはサイズ感

 ◎ コーヒー豆はドリップ直前に挽く

 ◎ ドリップは器具を温めてから

 ◎ お湯が冷めないうちに手早く

 ◎ エグみなどの原因になる泡は消さないように抽出する

 ◎ おすすめは1つ穴のドリッパー

● コーヒーの気になるあれこれ、教えてください。

 Q. コーヒー初心者なのですが、どんな豆から始めたらよいのでしょうか?

 Q. コーヒー豆を選ぶときのポイントは?

 Q. コーヒー豆の保管方法は?

● コーヒーを淹れるひとときも楽しく。Creemaでおすすめのコーヒー道具17選

今回ハンドドリップコーヒーの淹れ方を教わるのは、CAFÉ DU SOLEILの松本さん

<プロフィール>
CAFÉ DU SOLEILの松本さんは、埼玉県加須市にひっそりと佇む隠れ家のようなカフェのオーナー。会社員時代からコーヒーが好きで、ランチ後の喫茶店でいただくコーヒーが毎日の楽しみという生粋のコーヒー好き。

コーヒーを追求して美味しいコーヒーをたくさんの人に提供したいとの思いが膨らみ、カフェを経営しています。お店ではコーヒーに合うメニューも充実し、松本さんのお母さん発案のジンジャーソースパスタがお店の人気メニュー。

ハンドドリップコーヒーとは?

ハンドドリップコーヒーとは基本のコーヒーの淹れ方のひとつで、最も多いのがペーパーフィルターにコーヒー粉を入れて、上からお湯を注ぐ淹れ方。用意する道具も少ないので、自分で手軽に美味しいコーヒを淹れてみたいという方におすすめの方法です。ペーパーフィルターは使い捨てのため器具のお手入れも少なく、淹れたてのコーヒーを楽しむことができます。

一方でコーヒーの抽出の仕方でコーヒーの味に変化が出てくることも。正しい抽出方法でコーヒーを淹れることで、本当に美味しいコーヒーをいただくことができます。

ハンドドリップコーヒーに必要な道具

□ コーヒーフィルター ・・・ドリップ時にコーヒー粉をろ過するもの

□ ドリッパー ・・・カップ形で底に小さな穴のあいた器具

□ サーバー ・・・ドリップされたコーヒー液が溜まる容器

□ ドリップポット ・・・お湯を注ぐケトル

 

※ サーバーやドリップポットは、自宅にある代用できそうなものを使って構いませんが、コーヒーフィルターとドリッパーは専用のものを揃えましょう。

コーヒー一杯あたりに適した分量

ハンドドリップコーヒー1杯あたり

□ コーヒー豆・・・12g

□ お湯・・・160cc

ハンドドリップコーヒーを美味しく淹れる抽出方法と手順

1. コーヒー豆はドリップ直前に挽く

挽き具合は、一般的で味のバランスも良い「中細挽き」がおすすめです。

▲ ハンドドリップコーヒー1杯に対してコーヒー豆は12g。ミルで挽く前に計量しておきましょう。
▲ コーヒーミルにも電動や手動などがありますが、お好みのミルをご使用ください。

2. 湯通しをして器具を温める

サーバーにドリッパー、フィルターを重ねた上から、コーヒー粉が乗るあたりにまんべんなくお湯をさっとかけて蒸気で器具を温めます。お湯が落ちきったらサーバーのお湯を捨てて準備完了です。

3. 挽いたコーヒー粉を入れて、お湯を20cc注いで20秒蒸らして待つ

コーヒー粉をフィルターに入れてトントンと揺らして平らにならし、お湯は数回に分けて注いでいきます。

まずはじめに、お湯を中央めがけて平仮名の "の" を書くように優しく20ccを目安に注ぎ、20秒間お湯が落ちるのを待ちながらフィルターの中でコーヒーを蒸らします。このときに、計りに乗せて作業をするとお湯の計量が楽に行なえます。

4. 残りの140ccのお湯を約2〜3回に分けて注ぐ

先に注いだ20ccのお湯がポタポタと落ちてきたら本格的にドリップの作業を始め、残りの140ccのお湯を約2〜3回に分けて注ぎます。フィルターに直にお湯が触れないようコーヒー粉の上に乗せるイメージで、サーバーに抽出されたコーヒー液が落ちきる前に残りのお湯を注いでいきます。

5. コーヒー液がサーバーに落ちきるのを待つ

合わせて160ccのお湯を注いだらコーヒー液がサーバーに落ちきるのを待ちます。ドリップ後のコーヒー粉の中央がくぼみ、外側に粉が盛られ泡も残っている状態が美味しく淹れられた目印です。コーヒーは器具同様、温めたカップでいただいてくださいね。

——完成! 美味しいコーヒーができました。

——完成! 美味しいコーヒーができました。

ドリップ前の下準備〜ハンドドリップでおさえておきたいコツ・ポイント6つ

◎ フィルターを選ぶポイントはサイズ感

フィルターを選ぶポイントは、サイズ感。小さすぎず大きすぎずドリッパーにしっかりとフィットしたものを選びましょう。

コーヒーフィルターには布(ネル)製やステンレス、セラミックなどさまざまな種類があり、素材によってコーヒーの味わいも変わるといわれますが、はじめは最も代表的なペーパーフィルターから挑戦してみましょう。手に入りやすく扱いも楽で、ドリップ後にフィルターごとまとめて捨てられるので衛生的です。

▲ ペーパーフィルターを使用する場合は、つなぎ目の部分を折ってからドリッパーにはめるとフィルターの浮きが抑えられます。

◎ コーヒー豆はドリップ直前に挽く

豆を挽くタイミングはドリップの直前が鉄則。挽いた豆をそのまま放置しておくと酸化して香りや味わいが変わってしまうので、豆を挽くのはギリギリまで我慢しましょう。

◎ ドリップは器具を温めてから

そのまま器具を使用すると、せっかく沸騰したお湯を入れても容器に触れたとたんに温度が下がってしまうため、ドリップは器具を湯通して温めてから行います。

◎ お湯が冷めないうちに手早く

湯通し後は器具が冷めないうちに手早く淹れ終えるようにしましょう。

◎ エグみなどの原因になる泡は消さないように抽出する

コーヒー豆にお湯を注いだときに出てくる泡はエグみなどの原因にもなるので、泡は消さないよう上に残して、美味しい部分を下にしてドリップするのが美味しいコーヒーを淹れるポイントです。

◎ おすすめは1つ穴のドリッパー

ドリッパーには穴の数にいくつか種類があり、2つや3つの穴があいているものがありますが、松本さんのおすすめは1つ穴のドリッパー。

1つの穴からじっくりと時間をかけてコーヒーが抽出されるので初心者の方でも失敗しにくいそう。味のムラがなくいつ淹れても同じように美味しいコーヒーが淹れられ、特に深煎の豆に合います。ドリップ後のコーヒーの残った粉の形から美味しく淹れられているかどうかの判断もしやすいとのこと。

コーヒーの気になるあれこれ、教えてください。

Q. コーヒー初心者なのですが、どんな豆から始めたらよいのでしょうか?

コーヒーの酸味が苦手な方もいらっしゃいますよね。日本人は深煎が好きな方が多い印象なので、初心者の方は飲みやすくてスタンダードな深煎りのコーヒーから挑戦してみるといいと思います。

でも、酸味のあるコーヒーも実は楽しい世界なんですよ。ベリーの香りのものがあったり、浅煎りになるとだんだんと紅茶のような風味にもなっていったりするので、深煎から入ってどこかのタイミングで浅煎りも冒険して、コーヒーの世界をどんどん広げて楽しんでいただきたいです。

CAFÉ DU SOLEIL 松本さん

Q. コーヒー豆を選ぶときのポイントは?

豆にもいろいろな種類があり、浅煎りと深煎とで結構味わいが変わってくるので、まずは自分がどんなコーヒーが好きかをざっくりとでも把握しましょう。飲んでみて、好きか嫌いかで判断して構いません。

CAFÉ DU SOLEIL 松本さん

Q. コーヒー豆の保管方法は?

冷所に置いて密閉したり、冷凍庫や冷蔵庫で保管したり、酸素を抜くと良いといわれていたりいろいろな方法がありますが、いちばん良いのは保存しないことです。どんなに上手く保存しても煎りたて・挽きたての豆には敵いません。

常にコーヒー豆が新鮮な状態で、飲む分だけ少量を買って自宅にたくさんストックはしない。保存はあまりしないで、どんどん飲んで、なくなったらまた少しだけ買いに行く。ぜひ、これを実践していただきたいです。

CAFÉ DU SOLEIL 松本さん

コーヒーを淹れるひとときも楽しく。Creemaでおすすめのコーヒー道具17選

ドリッパースタンド フィンランドバーチ ブラウンカラー *O type* 2ホール

積層の縞模様の木目が美しい北欧産ホワイトバーチ(白樺)プライッドを使用したコーヒードリッパースタンド。
2ホール仕様となっており、より丁寧に美味しく、一杯一杯ドリップしたい、そんな方にぜひ使っていただきたいスタンドです。

ハリオV60ドリップスケール用 ウッドプレート

無機質なスケールに木のぬくもりをプラスしてくれる、ハリオV60ドリップスケール用のウッドプレート。コーヒーを淹れるときに大事なのが、コーヒー豆の量やお湯を注ぐ量。
コーヒー道具の中でも無機質になりがちな電子スケールですが、JHAT ..さんのウッドプレートを取り付ければたちまち良い雰囲気に。他メーカー用のウッドプレートも各種取り揃えられています。

ウェーブドリッパー 1~2杯用

黒土と落ち着いたブルーでキリっと引き締まったドリッパーがコーヒーを淹れるひと時をより良いものにしてくれそう。1~2人分のウェーブドリップペーパーで使えるドリッパーです。

南部鉄器 鉄瓶 コーヒーポットセット0.75L 黒焼付仕上

湯沸し・急須といろいろな使い方をできる便利なコーヒーポットは、コーヒータイム以外にも活躍してくれそう。熱源はガス・100V/200V IH対応。南部鉄器なので直火も大丈夫なのが嬉しい作品です。

ポーレックス(PORLEX)コーヒーミル レザーグリップ【国産タンニンなめし本革使用】キャンプギア 手縫い

純正のシリコン製のグリップはハンドルの取り出しがしにくい。ホコリなど細かい汚れがつきやすい。
そんな思いから制作された、ポーレックスミル用のレザーグリップ。ボタン式なのでワンタッチで装着でき、ハンドルの取り出しや収納もスマート。使えば使うほど、レザーが手に馴染んで風合いが増していきます。

ウォールナットのコーヒードリップスタンド

脚の部分と天板の部分を分けることができるため、引き出しに片付けたり、アウトドアへの持ち運びが便利なように作られたウォールナット無垢材のコーヒードリップスタンド。
天板と脚の組み立て方で高さを2種類に変えることができ、2〜3人用をコーヒーサーバーに入れたいときは高く組み立て、1人用として使うときは低く組み替えることができる2WAYです。

至福のひとときにドリップスタンド オーク

真鍮と無垢材だけを使ったシンプルな構造で作られたドリップスタンド。抽出されるコーヒーの様子が確認でき、コーヒースケールを使用する場合にも重宝します。真鍮の色と全体的に細めに作られたデザインが、コーヒーを淹れるひとときをさらに素敵なものに演出してくれます。

コーヒー器具 白 焼き締め3点セット

コーヒードリッパー、真鍮台、コーヒーサーバーが3点セットになったPINTさんの作品。三重県四日市市の急須と茶器を得意とする窯元、南景製陶園で作られています。ミニマムなデザインで、経年変化や土の質感をたのしめるので、永く丁寧に使い続けたくなります。

シンプルな真鍮のコーヒーフィルターホルダー

素材に真鍮を使ったシンプルでシャープな印象のコーヒーフィルターホルダーは、経年変化も楽しめて、使い込む程に表情が豊かになっていきます。全面が開いた独特のスタイルは見た目だけでなく、実は使いやすさも考えたデザイン。フィルターを取り出すとき、上からでも下からでも好きな方からつまんで引き抜くことができます。

陶器のコーヒードリッパー グレージュ

コーヒーの美味しさを引き出す円すい型で底の穴は1つ、1〜4杯用のコーヒードリッパーは陶芸作家・マルヨウさんの作品。ドリッパーはHARIOのV60ドリッパー01にサイズを合わせてあり、市販の円錐形ペーパーフィルターが使えます。お揃いのサーバーも揃えればより快適に。

革のコーヒーフィルターホルダー

好みに合わせて革色と糸を選んでオリジナルのデザインを作ってもらうことができる、革作家・オアズムーンさんのコーヒーフィルターホルダー。イタリアンレザーを使っています。
お家はもちろん、キャンプなど使うのもおしゃれな作品です。

コーヒーフイルターホルダー『山桜×桑』N P-15

山桜と桑の木を組み合わせて作られた、コーヒーフィルターホルダー。使う出番の多いコーヒーフィルターを、すぐ手の届くところに、インテリアの一部のように置いておけたら、という発想から作られています。後ろにマグネットが付いているので冷蔵庫などにひっつけることも可能です。

【円錐形】リネン コーヒー フィルター ドリップ 布フィルター /亜麻ナチュラル z002e

リネン洋服作家・wafuさんが作る、繰り返し洗って使えるリネンのコーヒーフィルター。洗ってもすぐに乾き、抗菌作用もあるリネンの特徴を活かしています。円錐形・台形と種類が揃っています。

コーヒー豆焙煎用焙烙 グリーン

コーヒー大好きを極めたい人は、もう一歩踏み込んで自分でコーヒー豆を自家焙煎して、オリジナルのコーヒーを飲んでみませんか? 鍋用の土を使用しているので、ガスでも焚火でもOK。所要時間は15~20分程度で、コルク栓もあるので熱を逃がさずしっかりと焙煎できます。

『バリスタ Brisuta』コーヒードリッパースタンド・コーヒーフィルターホルダー・ガバン付き

コーヒー器具は大きさや形もバラバラ。集め始めると、収納や置き場所に困る方も多いと思います。
そんなお悩みをすっきり解決してくれるのがこのドリップコーヒースタンド。ドリップスタンドのみ別途取り外して使用でき、使い勝手も抜群です。

タモのコーヒーメジャー

国産のタモの木で作ったコーヒーメジャーです。ひとかたまりの材木から、ひとつ一つ丁寧に小刀で削り出して作られています。1杯ですくえるのは10g。
キャニスターにそのまま入れておくと、だんだんとコーヒー色に染まっていくそうですよ。

枝分かれした木のマドラー(チーク)A027-0

葉っぱが落ちて木の実が1つ残っている秋の景色を、マドラーで再現した表情あふれる作品。
マドラーは混ぜたあと置き場所に困ることがありますが、写真のように、枝をコップに引っ掛けることもできます。ゆっくりしたいコーヒータイムに。

ハンドドリップコーヒーで至福の1杯を。

ハンドドリップコーヒーは、自分でコーヒーが淹れてみたいという方にとってもおすすめ。フィルターとドリッパーがあれば手軽にはじめられます。まずは基本を抑えたうえで、コーヒー豆やお湯の量を減らしたり増やしたり、いろいろと試してみながら自分の好みの味を見つけてみてくださいね。

 

知れば知るほど奥が深いコーヒーの世界。後編ではサイフォン式のコーヒーの淹れ方をご紹介します。ぜひお楽しみに。

 

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コーヒードリッパーとドリップスタンド10選。一見、同じに見えるドリッパーにも細かな違いがたくさん。豆はもちろん、淹れ方にもこだわって美味しいコーヒーをいただきたいですね。
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