ペリコプシス 曲面時計 34センチ euph-002s
曲面加工のeuph(ユーフォ)シリーズ 径34センチ。
シルクスクリーンで曲面にプリントする事が可能となり、木材の素材感はそのままでデザイン性の高いものとなりました。
文字盤はシンプルな白色のシルクスクリーン印刷です。
木材:ペリコプシス(マメ科) 無垢一枚板
針 :リオグランデパリサンダー 秒針:カリン
サイズ:340×340×38ミリ
コチコチ音の少ないスイープ運針タイプのムーブメント(セイコープレシジョン社製)を使用。1年保証。
オイルフィニッシュ塗装
※写真画像にすると、若干曲面が強調される傾向にあります。ご了承ください。
※色はモニターの特性で若干異なる場合があります。
★ ペリコプシスの物語
もう20年くらい前になります。
ペリコプシスとの出会いは、ちょうど私が「木材って面白いかも」と思い始めた頃でした。
行きつけの家具職人さんの作業場の奥に、すすけた黒っぽい板が何枚か立てかけてありました。
手前にはごちゃっと作りかけの家具やら見本品やらが置いてあり、すぐに手に届く位置にはないため、気になってはいたもののそのまま数ヶ月が過ぎました。
色の濃い木材は貴重で銘木が多いという事もあり、ある日訊ねてみました。
「あの奥にある板は何の木ですか?」
「ああ、あれはユーラシアンチーク。昔はよく使ったんだ。みんなユーラ、ユーラと呼んでたよ」
「チークなんですか?」
「チークの代用品として出回っていたけど、チークじゃあない」
「見せてもらっていいですか?」
「いいよ」
職人さんは手前の家具を片付けてくれて、ようやく板にたどり着きました。
長さ2メートル。厚みは6センチ程。幅は30〜40センチもある一枚板。ずしりと重い。側面にスライサー(突き板用機械)のチャックの跡があり、突き板を取った残りだ。
「良い部分は使ってしまった。この板はその残りだから」
確かにそうだ。中心に大きな割れ、その回りに多数の小割れがあり、まともな一枚板としては使えない。
しかしその重厚感。独特の色合い。チークの代用品といっても、これはこれで銘木なのではないか? そう感じました。
木は出会いであり、一期一会。
私は無理をお願いして、その板をゆずっていただきました。
「大切に使わせていただきます」
はやる気持ちと高揚感。車に積み込んだ時のあのときめき。
その後すぐ素性を知りたくて、知り合いの銘木屋さんにもこの板を見てもらいました。
「おお、ユーラじゃないか。珍しいな」
「珍しいんですか?」
「昔はよく使ってたけど、今じゃ手に入らない」
名の通った銘木とか高価で取引される樹とかそういう訳ではないけれど、今となってはこれはこれで希少品ということらしい。
結局、この板は勿体なくて使う事が出来ず、ずっと倉庫の奥に眠る事になりました。
あれから20年。
実はユーラシアンチークとは俗称で、ペリコプシスというのが正式名だと知ったのも最近のことでした。近年では現地でも希少材で、輸出等もされていないとのこと。
名前こそ聞き慣れないものの、銘木の多いマメ科の樹木で、ペリコプシスも申し分のない銘木級の木材。
しかし、木材は使って初めて活かしたと言える。取り置いたところで、その価値を見いだせる者も少なくなりつつある。
euphという曲面加工の時計が作れるようになった今、この板を活かす時ではないだろうか?
この2メートルの板のうち、まともに34センチの時計が作れるのは2カ所しかない。
そのうちの一カ所を今回、時計というカタチにしました。
これだけの木材だから、時間の見やすさとかそういう事ではなく、とことん遊んでもいいのではないか。
針も個性的な縞模様で希少価値の高いリオグランデパリサンダーを使いました。秒針はカリンを合わせました。
----------------
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
これは商売というより趣味の世界なのです(笑)。
大切にしてくれる人がいらっしゃるのなら、木も喜ぶと思います。
私の想いを感じていただけると嬉しいです。 2018年3月28日
シルクスクリーンで曲面にプリントする事が可能となり、木材の素材感はそのままでデザイン性の高いものとなりました。
文字盤はシンプルな白色のシルクスクリーン印刷です。
木材:ペリコプシス(マメ科) 無垢一枚板
針 :リオグランデパリサンダー 秒針:カリン
サイズ:340×340×38ミリ
コチコチ音の少ないスイープ運針タイプのムーブメント(セイコープレシジョン社製)を使用。1年保証。
オイルフィニッシュ塗装
※写真画像にすると、若干曲面が強調される傾向にあります。ご了承ください。
※色はモニターの特性で若干異なる場合があります。
★ ペリコプシスの物語
もう20年くらい前になります。
ペリコプシスとの出会いは、ちょうど私が「木材って面白いかも」と思い始めた頃でした。
行きつけの家具職人さんの作業場の奥に、すすけた黒っぽい板が何枚か立てかけてありました。
手前にはごちゃっと作りかけの家具やら見本品やらが置いてあり、すぐに手に届く位置にはないため、気になってはいたもののそのまま数ヶ月が過ぎました。
色の濃い木材は貴重で銘木が多いという事もあり、ある日訊ねてみました。
「あの奥にある板は何の木ですか?」
「ああ、あれはユーラシアンチーク。昔はよく使ったんだ。みんなユーラ、ユーラと呼んでたよ」
「チークなんですか?」
「チークの代用品として出回っていたけど、チークじゃあない」
「見せてもらっていいですか?」
「いいよ」
職人さんは手前の家具を片付けてくれて、ようやく板にたどり着きました。
長さ2メートル。厚みは6センチ程。幅は30〜40センチもある一枚板。ずしりと重い。側面にスライサー(突き板用機械)のチャックの跡があり、突き板を取った残りだ。
「良い部分は使ってしまった。この板はその残りだから」
確かにそうだ。中心に大きな割れ、その回りに多数の小割れがあり、まともな一枚板としては使えない。
しかしその重厚感。独特の色合い。チークの代用品といっても、これはこれで銘木なのではないか? そう感じました。
木は出会いであり、一期一会。
私は無理をお願いして、その板をゆずっていただきました。
「大切に使わせていただきます」
はやる気持ちと高揚感。車に積み込んだ時のあのときめき。
その後すぐ素性を知りたくて、知り合いの銘木屋さんにもこの板を見てもらいました。
「おお、ユーラじゃないか。珍しいな」
「珍しいんですか?」
「昔はよく使ってたけど、今じゃ手に入らない」
名の通った銘木とか高価で取引される樹とかそういう訳ではないけれど、今となってはこれはこれで希少品ということらしい。
結局、この板は勿体なくて使う事が出来ず、ずっと倉庫の奥に眠る事になりました。
あれから20年。
実はユーラシアンチークとは俗称で、ペリコプシスというのが正式名だと知ったのも最近のことでした。近年では現地でも希少材で、輸出等もされていないとのこと。
名前こそ聞き慣れないものの、銘木の多いマメ科の樹木で、ペリコプシスも申し分のない銘木級の木材。
しかし、木材は使って初めて活かしたと言える。取り置いたところで、その価値を見いだせる者も少なくなりつつある。
euphという曲面加工の時計が作れるようになった今、この板を活かす時ではないだろうか?
この2メートルの板のうち、まともに34センチの時計が作れるのは2カ所しかない。
そのうちの一カ所を今回、時計というカタチにしました。
これだけの木材だから、時間の見やすさとかそういう事ではなく、とことん遊んでもいいのではないか。
針も個性的な縞模様で希少価値の高いリオグランデパリサンダーを使いました。秒針はカリンを合わせました。
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ここまで読んでいただいてありがとうございました。
これは商売というより趣味の世界なのです(笑)。
大切にしてくれる人がいらっしゃるのなら、木も喜ぶと思います。
私の想いを感じていただけると嬉しいです。 2018年3月28日
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