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日常に伝統を取り入れて。毎日が華やぐ寄木細工作品
こんにちは。クリーマ編集部の増山です。
「芸術の秋」ともいわれるこの季節、日本の伝統工芸品に触れてみるのはいかがでしょうか。何年も受け継がれてきた日本の伝統工芸品は、洗練された細かい技術が際立つ作品がたくさん。
今回ご紹介するのは、色の違う木材を組み合わせて作られる寄木細工。木ならではのぬくもりを感じられ、秋冬ファッションにも優しい印象を与えてくれます。
寄木細工の歴史や由来、日常にも取り入れやすい素敵な寄木細工作品をご紹介いたします。
【目次】
1.寄木細工とは?歴史や由来
2.美しい寄木細工の魅力
3.どんな木を使っているの?木の種類や特徴
4.Creemaで見つかる!日常に取り入れたい寄木細工作品
寄木細工とは?歴史や由来
寄木細工は、様々な種類の木材を組み合わせ、それぞれの色合いの違いを利用して模様を描く木工技術のこと。日本においては神奈川県箱根町の伝統工芸品として有名であり、約200年ほどの歴史を持つと言われています。
そもそもは静岡で発展した技術だった寄木細工。江戸時代、石川仁兵衛という人がこの技術を箱根に持ち帰り、木の種類が豊富な箱根の山に着目し、色や木目の違うさまざまな木を寄せ合わせてお盆や箱を作ったのが始まりだとされているそうです。旅人が行き交う箱根で、美しい幾何学模様の箱根寄木細工は、旅のお土産として注目されるようになっていきました。温泉街や街道のお土産屋さんで売られるようになったのだとか。最近では寄木細工の小物に加えアクセサリーなども作られており、多くの方に愛されている伝統工芸品のひとつです。
美しい寄木細工の魅力
寄木細工の魅力はたくさんありますが、その中でも「木のぬくもりを感じることができる」というのが最大の魅力です。木で作られたものは、ナチュラルな温かみがあるのが大きな特徴。寄木細工の場合は、模様の組み合わせも魅力的です。
また無垢材といわれる加工されていない木は、古くからある日本の歴史的建造物や遺産にも使用されているほど、強度のある素材といわれています。湿気に強いため、水や雑菌の繁殖を防ぐ性質があるともいわれています。室内の湿気を吸収し、乾燥していれば湿気を放出するなどの湿度調整ができる優れものなのです。
木材の色によって雰囲気は変わりますが、どの作品も自然な色味と風合いを感じ、リラックスすることができますね。
どんな木を使っているの?木の種類や特徴
様々な色や木目の木を寄せ合わせて作られている寄木細工。その見た目からも想像できるように、たくさんの種類の木材が使用されています。美しく繊細なあの模様を作るのには以下のような種類の木材が使われています。
白色系…みずき、あおはだ、もちのき、しなのき
黒色系…かつら神代、くり神代、マンソニア
灰色系…ほおのき、はおはだのしみ、さんしょうばら
茶色系…えんじゅ、あかくす、いちい、くわ、くすのき
赤色系…レンガス、ハドゥク
黄色系…しなのき、にがき、うるし、くわ
緑色系…はりえんじゅ、ほうのき
褐色系…マンソニア、ウォールナット
淡黄系…まゆみ、にがき
主に白色系、黒色系、灰色系、茶色系、赤色系、黄色系、緑色系、褐色系、淡黄系などの色合いに分けられています。ウォールナットなど、家具で聞き馴染みのある木の種類も使われているそう。このような美しい色や木目を最大限活かしながら、独特の文様を作り上げています。
寄木細工では木材の自然な色合いと木肌が重要。それぞれの木材が異なる色彩と木目を現していることで、あの鮮やかなデザインと目を引く色合いが完成します。
Creemaで見つかる!伝統の深みを感じる寄木細工作品
古くから伝わる日本の繊細で美しい寄木細工。寄木細工といえば、小物入れが有名だと思いますが、実は他にもたくさんの魅力的な作品があるんです。
そこで今回は、生活に取り入れたい小物入れやアクセサリー、食器などをご紹介いたします!どれも木材ならではの温かみと、作家さんの愛を感じる素敵な作品です。ぜひ見てみてくださいね。
滑らかな曲線が目を惹く白谷工房さんのブローチ。木を大切にしたいという想いから、古い民家を解体した木や建築現場の端材を使って製作しているそうです。木のブローチは比較的軽く、どんなお洋服にも合わせやすいですよ。まるっとしたフォルムが可愛らしい作品です。
ペアで楽しむ寄木のピアス/イヤリングとネクタイピンのおそろいset 【Choco-あなたとLink outfit-】
シックな色合いが大人っぽいosamu's- woody craftさんのイヤリングとネクタイピン。シンプルな組み合わせでも、他にはないデザインが特別感を与えてくれます。落ち着いた色の仕上がりなので、何気ない自然なペアルックを楽しむことが出来そうです。記念日のプレゼントなどに贈りたい作品です。
世界の様々な木を寄せ集めたもくもく木工さんの豆皿。白く光沢感のある明るい色のケヤキ、重厚感のあるウォールナットとモラド、堅く滑らかなピンクアイボリーの鮮やかな色合いが、ぬくもりを感じる豆皿です。小さなお茶菓子を置いたり、食卓に並べるだけで、秋の紅葉を連想させてくれる作品です。
シンプルかつ落ち着いた風合いのmanaadesignさんのスマホケース。寄木細工風のデザインは、まるで本物のようなナチュラルな質感を想像させてくれます。また追加料金でお好きな文字を入れることができるので、世界で1つだけの特別なスマホケースです。
寄木細工で作られた組ム木工房さんのピアス。大振りの耳飾りは、大胆な配色で耳元を綺麗に彩ります。木の自然な色を活かしてあり、ナチュラルで温かみのある質感です。寄木細工を身に着けることで、肌で日本の伝統工芸品を感じてみてくださいね。
名刺入れでは珍しい木製で出来たtanakazougetenさんの名刺入れ。横からカチッと開けるしくみになっており、しっかりとロックする構造になっているのが嬉しいポイントです。綺麗に美しく並ぶ寄木が珍しいデザインで、つい周りに自慢したくなりますね。
ウォールナット、メープル、ブラックチェリーを使用したIORIさんのカフェプレート。海、木の実、葉、種など自然をイメージして形にされたプレートは、飾っておくだけでもお部屋全体を明るくしてくれます。クッキーなどのお菓子を置くだけでなく、夕飯の前菜などを盛り付けたりと幅広くお使いいただけます。
木材そのものの色味が深い~kiki~さんの箸置き。軽くて丈夫な木製の箸置きは、手触りや見た目が柔らかく、温かみがあるので、和食に合わせたくなります。落として割れる危険がないため、小さな子供のいる家庭でも安心して使えますよ。どんな色のお箸でも良く合いそうです。
ブラックウォールナット材と国産くるみ材を使用したwoodworks oneさんの小物入れ。色味の異なる木材を組み合わせることで、大人っぽくなりすぎず、どんなお部屋にも馴染んでくれます。蓋がついているので、アクセサリーなどのケースとしてはもちろん、キャンディポッドやシュガーポッドとしてもお使いいただけますよ。
寄木が時を刻むサラス工房さんの置時計。ブラックチェリーとブナで出来た本体は、優しい色合いで、見ているだけでほっこりとした気持ちにさせてくれます。傾いたフォルムは羅針盤が見やすく、机や玄関など様々な場所に置きたくなりますね。
寄木細工に触れて、秋を感じよう
寄木細工が日本の伝統工芸品なのは知っていても、なかなか深く知る機会がなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。どんな種類の木材で出来ているのかなど知るだけで、いつもと違う目線で寄木細工を楽しむことが出来そうです。
Creemaには他にも寄木細工で作られた美しい作品がたくさん。ぜひみなさんも寄木細工に触れて、今年の秋も楽しんでくださいね。