野菊のプロフィール
平成7年、小さなお話集を刊行するにあたり、ペンネームを何にしょうかと思案しました。丁度、夏目漱石の勉強中であったので、漱石に心頭する余り、何か漱石と関連した名前にしたいと拘り続けました。名字の方は「小川」と直ぐに決まりました。漱石の小説『三四郎』の主人公「小川三四郎」の「小川」と私の古里の在所である「小川」の地名に拠るものです。
しかし、名前が中々決まりません。漱石の小説や俳句には沢山の花や草木が出てきます。花の好きな私は、漱石作品によく出てくる草花の名前にしたいと、そこで残ったのが、百合・野菊・棗・椿でした。野草が好きだから「草子」にしょうか?と母に相談すると「くさこ」や「つばき」では、音(おん)が悪いと言うのです。なーる程、「棗」は、字が「なつめ」とスーと読みにくい感があり、清楚で気品高い印象の「百合」は、私では名前負けするので「野菊」にしたのと、私の処女作に野菊の花が出てくるのにも決めた根拠はありました。
『釣台に野菊も見えぬ桐油哉』は、漱石の『思ひ出す事など』に読み取れる十七字です。修善寺から東京の病院へ帰る時、漱石の好きな野菊を、付き添いの森成医師が心配りしてくれたのを詠んだものです。
韓国旅行で仁寺洞にある明新堂筆房さんで、大・中・小の「野菊」の落款を制作して貰いました。その落款はボタニカルアートにも使用し、もはや「野菊」の名は日常的に着いて廻っていますので、こちらにも「野菊」を使うに到りました。
刺繍は、習い始めて30年程に。
編物は、一番の本職とする所。
洋裁は、着物リメイク1年半程。
ボタニカルアートは、8年程。
漱石研究は15年程で、研究書一冊出版しただけで頓挫。今は童話や旅行の顛末記を書く程度。祖先の発明した「雑魚出汁」解明には、残りの人生を賭けていますが、いまだ辿り着けず。これが臓腑を抉るような、悶々とする毎日。そのような中、編物仲間の「かよちん」にCreemaを教えて頂き、好きな手芸を続ける意味を見出し、こうして楽しみが増えました。
どうぞ宜しくお願い致します。
しかし、名前が中々決まりません。漱石の小説や俳句には沢山の花や草木が出てきます。花の好きな私は、漱石作品によく出てくる草花の名前にしたいと、そこで残ったのが、百合・野菊・棗・椿でした。野草が好きだから「草子」にしょうか?と母に相談すると「くさこ」や「つばき」では、音(おん)が悪いと言うのです。なーる程、「棗」は、字が「なつめ」とスーと読みにくい感があり、清楚で気品高い印象の「百合」は、私では名前負けするので「野菊」にしたのと、私の処女作に野菊の花が出てくるのにも決めた根拠はありました。
『釣台に野菊も見えぬ桐油哉』は、漱石の『思ひ出す事など』に読み取れる十七字です。修善寺から東京の病院へ帰る時、漱石の好きな野菊を、付き添いの森成医師が心配りしてくれたのを詠んだものです。
韓国旅行で仁寺洞にある明新堂筆房さんで、大・中・小の「野菊」の落款を制作して貰いました。その落款はボタニカルアートにも使用し、もはや「野菊」の名は日常的に着いて廻っていますので、こちらにも「野菊」を使うに到りました。
刺繍は、習い始めて30年程に。
編物は、一番の本職とする所。
洋裁は、着物リメイク1年半程。
ボタニカルアートは、8年程。
漱石研究は15年程で、研究書一冊出版しただけで頓挫。今は童話や旅行の顛末記を書く程度。祖先の発明した「雑魚出汁」解明には、残りの人生を賭けていますが、いまだ辿り着けず。これが臓腑を抉るような、悶々とする毎日。そのような中、編物仲間の「かよちん」にCreemaを教えて頂き、好きな手芸を続ける意味を見出し、こうして楽しみが増えました。
どうぞ宜しくお願い致します。