口は僅かに開いているが、微笑んでいるわけではない。
青白く透き通った肌と、腰にあてがった手が表情と相まって冷徹な印象を与える。
国立新美術館においても彼女は展示室の中心で観客たちを圧倒していた。
エミーリエ・フレーゲ。
クリムトの最愛の人だったと言われている。
かの有名な「接吻」のモデルも彼女との説があるが、恍惚とした表情で接吻を受ける彼女とは正反対のイメージだ。

彼女は当時では珍しい「自立した女性」だった。
若くしてサロンを経営しており、顧客にはウィーンの富裕層を抱えていた。
そういった自信がクリムトを通して見た時に、冷徹な印象を与える絵になったのかもしれない。

結局エミーリエはこの絵が気に入らず、彼は美術館に売却してしまった。
そのおかげでこうして日本でも見ることができるのだけれども。
彼女の意思に反して、今後もこの絵は人々を魅了するのだろう。

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クリムトのエミーリエ・フレーゲの肖像をイメージして染めました。
絡み合う「青」が特徴です。

＊＊素材＊＊
Wool　100％（エクストラファインメリノ・防縮）
約100ｇ　約400m（中細　2ply）
棒針：4号～6号
かぎ針：4/0号～5/0号
ゲージ：20～22目　30～32段（10cm×10cm）

Bon voyage yarnオリジナル素材の毛糸です。
素材・手触りにこだわって作りました。
他の毛糸に比べて太く見えるのは空気をたっぷりと含んでいるから。
滑らかで吸い付くような肌触りの毛糸です。
素材はメリノ種の中でも高品質のエクストラファインメリノ100％（18.5マイクロン）
極上の手触りをお楽しみください。
紡績・撚糸ともに日本の工場で行っております。

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