刀掛台をモチーフにした万年筆架台です。日本の伝統的な調度品であり、時代劇等でもおなじみの刀掛台をイメージした万年筆架台（スタンド）です。

　万年筆スタンドとしてはホルダーに縦型に差し込んで掛けるタイプが多いのですが、実はインク漏れが問題になることがあります。上向きに立てれば良いようですが逆に軸先が乾いてインク供給ができなくなる問題がでてきます。結局キャップをしたまま水平に置くのが良いようですが、ペン皿ではお洒落ではないし手に取りにくい欠点もあります。これらの問題を解決するため、刀掛台の機能美を参考にして水平にペンを掛けられるデザインにしました。

　全ての材料を縞黒檀で統一しました。縞黒檀は紫、檀（シタン）、鉄刀木（タガヤサン）と並び唐木三大銘木として名高い黒檀の一種で、茶色と黒の縞模様が大変きれいな木材です。非常に重硬な材で、耐久性が高く磨くと美しい光沢が出て、高級家具や仏壇、彫刻工芸品などによく使われています。とても人気の木材ですが、現在流通も少なく貴重な材料となっています。

　太めのペン（ペン軸の大きな（軸径16.5mm））が掛けられるように、三段全てのペン受け部を（17mmφ）と大きめにしていますので、全体のサイズが若干大きくなりました。そこで、R面取りした厚板と平板をあわせた2段の台座に変更して重心が下方にくるように設計しました。このような形にすることで家具や飾り台のように重厚で安定感のあるものになりました。

　書斎や仕事場のデスク上などで和の雰囲気を醸し出してくれると思います。

　最終的な仕上げは、全体を研磨してガラスコーティング（防汚処理）した後、ビーズワックス（蜜蝋）とカルナバワックスで磨いています。


材料：
シマコクタン（縞黒檀）

サイズ：　高さ112mm、幅98.5mm　奥行50.5mm　重さ　118g


＊ペン受け部分の径　17mm
・太軸の多色ボールペン等も架けることが可能です。

（No.418）
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※　ご使用時の注意点とお手入れの仕方：
長期のご使用により艶がなくなった場合などは、乾性油のエゴマ油、亜麻仁油やクルミ油等を少し含ませた柔らかい布で拭いてください。少し時間をおいて拭き取っていただけると艶・色が戻り、手触りも良くなります。