〈メルマガエッセイ #13〉"気になる"に寄り道。「本物のパンから生まれたライト」｜アーティスト・Yukiko Moritaさん

このエッセイでは、いま編集部が“気になる”作品にフォーカスを当て、編集部目線でその魅力をお伝えする「“気になる”に寄り道。」シリーズをお送りしていきます。このエッセイをきっかけに、みなさんにもちょっとした“寄り道”を楽しんでいただけると嬉しいです。

今回は、アーティスト・Yukiko Moritaさんの「本物のパンから生まれたライト」をご紹介します。

一緒に、“パン愛” 溢れる世界に寄り道しましょう。

パン屋さんの前を通るたびに思わずうっとりしてしまう、香ばしく幸福なパンの香り。

ずらりと並んだ個性豊かなパンの中からお気に入りを選ぶときの、あの高揚感。

眺めているだけでも心ときめき、美味しくて、そして気持ちをほっこり温めてくれる…… そんな不思議な力が、パンにはあるような気がします。

今日ご紹介するのは、そんなパンの魅力に魅せられたYukiko Moritaさんが手掛けるインテリア作品。パンが好き、パンって可愛い、お部屋に飾ってずっと眺めていたい！という"パン愛" 溢れる想いから、なんと本物のパンを使ってランプシェードを作っていらっしゃるんです。

パン＋ランプシェードで「パンプシェード」という名前も、思わず口に出したくなるような愛らしさを感じます。

ふっくらと丸みを帯びた力強い佇まいのフランスパンは、ライトとしても存在感抜群。パンの切れ目からは、じんわりと柔らかい灯りがこぼれ、辺りを優しく照らします。特殊なコーティングが施されているので全体的につるりとしていますが、切り込みの部分はざらざらとしてまるで本物さながらの手触り。

眺めているだけでも、外はパリッと、中はもっちりとしたフランスパン独特の食感まで頭の中でイメージできてしまうほどのリアリティです。なんだかお腹が空いてきた……！

本物のパンと聞いて「もったいない」と思った方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、パンプシェードは、パン屋さんで余った“ロスパン” を回収して作られているアップサイクルな作品なんです。コロナ禍という状況も相まって、日々売れ残った食品たちが大量に廃棄されている現状。Yukiko Moritaさんは、パンにインテリアという新しい命を吹き込むことで、食品ロスという課題に向き合われています。

この素敵でユニークなインテリア作品は捨てられてしまうかもしれなかったパンなんだ……

背景を知ると、ますますパンプシェードへの愛おしさが沸いてきませんか？

パンプシェードは本物のパンを使っているので、形や大きさ、ちょっとした焼き目や光の具合まで個性も様々。手元に届くパンプシェードは、どれも世界にひとつだけの作品です。リビングに飾れば、灯りを点けていないときでも日々の暮らしを楽しく彩ってくれ、ベッドサイドに置いておけば、パンの優しい灯りが寝る前のひと時を癒してくれるはず。

ーーインテリアだと分かっていても、目に入るたびにパンが食べたくなってしまいそうですね(笑)

本物のパンがライトに生まれ変わり、パンプシェードは新しいパンの魅力を教えてくれました。

Yukiko Moritaさんのギャラリーページには、フランスパン「バタール」以外にも、クロワッサンや食パン、プチブールなど、美味しそうなたくさんのパンが揃っています。ぜひ、あなたのお気に入りのパンを見つけてみてくださいね。

……おっと、そろそろ寄り道の時間もおしまいのようです。

どうぞ次回もお楽しみに。

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