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知れば知るほど興味深い。リネン派さんとコットン派さんが語る、涼しい夏をむかえるための洋服選び

知れば知るほど興味深い。リネン派さんとコットン派さんが語る、涼しい夏をむかえるための洋服選び

こんにちは。クリーマ編集部の川越です。

 

みなさんは、洋服の素材を気にしたことはありますか? 色やデザインも大切ですが、外を歩くだけで汗をかいてしまう暑い夏は、できるだけ風通りが良くて涼しい夏向けの素材にもこだわって着る服を選びたいものです。

そこで、夏向け素材としてよく耳にするのが「リネン(麻)」と「コットン(綿)」ではないでしょうか。暑いときでも着心地が良い素材・代表とも言えるこの2つ。最近ではコットンリネンなど、この両素材の特性を生かした素材も目にしますが、実際両者の長所や特性を比べたことがない、良く分からない、という方もいらっしゃるのでは?

今回はクリーマスタッフの中でも、「私は夏はリネン派!」「いやいや夏は断然コットン派でしょう!」という夏のお洋服選びで使われている素材にこだわるメンバーに集まってもらい、それぞれ両素材の良さについて語り合ってもらいました。

今年も暑い夏がやってきます。夏の素材代表であるリネンとコットンについての理解を深めて、去年よりも快適な夏を過ごすヒントを見つけてください。

まずはリネン(麻)コットン(綿)の特徴について簡単におさらい

主に植物の茎からできるリネンと、綿花からできるコットン。どう違うの?と思っていた方もそう聞くとリネンとコットンの違いが想像しやすいかもしれません。

▲リネン:シャリッとした手触りと素朴でナチュラルな風合いがたまらない

シャリッとした手触りや光沢感、とろんと落ちるドレープ感があるリネンの洋服は一枚羽織るだけでおしゃれな印象に。コットンに比べ生地の毛羽が少なく、丈夫なので布巾や寝具などにも人気。吸水性、吸湿性に優れ、肌に密着しないので夏でも快適に過ごせます。着用を重ねるうちに風合いが落ちてしまうコットンに比べ、丈夫な繊維質のリネンは使うほどに味が出てきます。

▲コットン:通気性の良さとふんわりした肌触りが魅力

リネンに比べシワが気になりにくく型崩れにも強いコットン。吸水性と通気性に優れているのでタオルや下着によく使われます。肌への引っかかりが少なくふんわりとした柔らかさはコットン派を虜にする魅力のひとつ。染まりやすい性質を持つので漂白剤などで黄ばみも落としやすく、水やアルカリに強いので洗濯にも向いています。

今回対談する麻派「リネンさん」と、綿派「コットンさん」はこの4人

今回はクリーマを代表するリネン派とコットン派の計4名に、それぞれリネンとコットンの特徴や良さについて座談会形式で聞きました。どちらも涼しい素材といわれるリネンとコットンですが、話を聞くと2つの違いが見えてきました。

▲機能改善などを担当するプロダクトチームの柏村

ワンピースなどでゆったりしたい日にリネンを取り入れることが多いという柏村は、夏のオフィス内など冷房のきいた場所でのちょっとした羽織用にもリネンを選ぶそう。硬さのある質感と使い込むごとに変化する風合いを日々着用するごとに感じ、その変化を楽しんでいるのだとか。

 

▲デザイン制作をするデザイナーの松坂

肌が弱い松坂にとって夏は洋服選びも一苦労。汗をかいて痒くなったり、七分丈の袖など肌に擦れると痛くなったりすることがあるそうで、色々な素材を試してみた中で最も体に合っているのがリネンだったと言います。

(あとで聞いたところ、田畑はコットンのことで頭がいっぱいだったと若干の上の空です…)

▲特集や作家さんへの企画発信をするMDチームの知見(ちけん)

暮らしの知識が豊富な知見は洗濯重視でコットン推し。コットンとリネン、デザインで迷ったときは洗濯表示タグを見て洋服の購入を決めるそう。家事はできるだけ簡単に短時間で、着るものも気軽に着られてお手入れも簡単なものがいちばんです。

 

▲Webやアプリのディレクションを担当するプロダクトチームの田畑
「もっぱらコットン!」という田畑は、柔らかな肌触りが大好きなクリーマいちのコットン派。毎日コットンのシャツかTシャツを着ているそうで、今日の座談会のためにコットンの好きなところをいくつもメモしてくるほど気持ちが高まっています。

 

リネンは長く大切に、コットンは毎日どんな場面でも。

ー 田畑さん、すごい。コットンの良いところをメモしてきたんですか?

 

>コットン派/田畑:
ちょっと思いついたことをメモしてきました。えーと、(メモに目を落としながら)コットンの良いところは、「肌にやさしい」あと「素材の質感的に何にでも似合う」。あと「洗濯を気にしなくていい」、それに「季節的に汗かいたときとかも嫌なニオイがしづらい」! リネンとか、ポリエステルとか、素材によっては結構暑い時期は匂いを気にしちゃうんです。

 

たしかにリネンは、風合いが良いし、キッチン用品だと使えば使うほど丈夫そうだな〜とは思うんですが...。リネンって「洒落た感」がありませんか? 良い点でもあるとは分かっているんですが、僕は逆に普段着用だと「洒落た感」があって手に取りづらいんですよね。

 

>リネン派/柏村:
え〜! でもそれって多分、田畑さんが男性だからですよね? 女性の場合は割と、リネンを着るとおしゃれ着よりナチュラルで自然体に見える気がします。でも男性は、例えばリネンのジャケットや麻のスーツを着ているとおしゃれ感は強く見えるのはたしかにあるかも。

 

ー 見せたい雰囲気によって、素材選びも変わってくるんですね。

 

>コットン派/田畑:
あと、リネンを取り入れるにあたって一番僕にとっての問題点が、「お手入れが大変」ということです。昔リネンの洋服を買ったことがあったんですが、シワになりやすくて毎回アイロンをしないといけないのが面倒になってしまって。奥さんにも申し訳ないと思ったりして、それからリネンの服は着なくなったなぁ。リネンのシャツも洗っていくうちにこのくらいあったのが(両手を肩幅に広げて)このくらいに(少し両手を狭める)...。

 

>コットン派/知見:
私も田畑さんと同じで、リネンはアイロンは必ず低温で、あて布して...と気を使うことが多いのが気になるんですよね。そう考えるとやっぱり、コットンは何も気にせず着たり使ったりできるので本当に楽! 夏だけではなくて季節も問わない素材だし、季節が巡っても使えるのが良い点だと思います。

 

>リネン派/柏村:
たしかに、リネンは洗い方やお手入れ方法によって縮んだり型崩れしたりしますよね。良いモノは洗濯には神経を使うかもしれない。

でもピシッとアイロンのかかったシャツもいいけど、味のあるシワの風合いもリネンの魅力のひとつ。リネンのラフな雰囲気は見た目にも涼しげで夏に丁度いいと思います。はじめはシャリッとした硬めの質感だからシワがつきやすいかもしれませんが、何度も着用して使い込んでいくうちにくたっと自分色に変化していって。

 

>リネン派/松坂:
そう!生地を育てていく楽しみっていうのかな、それができるのがリネンの醍醐味ですね。コットンは使うほど風合いが落ちてしまうのに比べて、リネンは使うほど育つし、風合いも良くなっていきます。

 

>リネン派/柏村:
うん。私はリネンを選ぶなら、ジャケットとかお手入れが自分でできないものはあまり選ばないな。お手入れが比較的しやすくて、ある程度シワになっても風合いとして楽しめるワンピースとか、キッチン用品とか、シーツとか、そういうものを選んでリネンの風合いを楽しんでいます。

それにリネンのお洗濯は、水が垂れるくらい濡れている状態でも外に干しておけばすぐに乾いちゃうんですよ。リネンは天然素材の中でも乾きやすい素材ですね。

 

>コットン派/田畑:
知らなかった〜!

 

>リネン派/柏村:
濡れたままの状態から乾かすと水の重さでシワも和らいで、アイロン要らずでほどよいナチュラル感が出るのでおすすめです。

質感の美しさに、着心地のサラサラ感が魅力のリネン

ー 今、松坂さんと柏村さんが着ているのもリネンですか?

 

リネン派/松坂:
私、リネンのトップスです。

 

コットン派/田畑:
いまの季節、リネンだと涼しく感じるものなんですか?

 

リネン派/松坂:
夏にリネンは最適だと思います。汗を吸ってくれるし、すぐ乾くし、サラサラ感がずっと続くので着ているときも涼しいですね。私は特に肌が弱いこともあり着るものには敏感なんですけれど、リネンを一度着たら化学繊維とかは着れなくなってしまうほど私の体に合っていました。微妙な長さの袖の服だと、肌に触れて痒くなっていたのがリネンだと痒くなくて、本当に助かっています。

 

リネン派/柏村:
私もリネンのワンピースです。でも多分リネンが60%とかかな? 100%ではないからシワになり過ぎず、でも質感や肌触り、見た目はちゃんとリネンというところが気に入っています。結構リネン100%のお洋服よりも、リネン混の素材が多いかも。

 

コットン派/知見:
たしかにリネン混の服は一番いいこと取りですよね!リネン混くらいだったら、お手入れも気にしなくて済むかも。

 

>リネン派/柏村:
リネン100%がやっぱり一番かわいい質感ではあるんですけどね。でもリネンの質感の良さって、コットンが入っていてもきちんと"リネン感"が残るので、お手入れが気になる場合はリネン混でもいいんじゃない?って思います。

 

>コットン派/知見:
コットンリネン以外にも、リネンっていろいろな素材と組み合わせられますよね。例えば、シルクリネンだともっと上質感のある素材に仕上がるし。
コットンだと、レーヨンやポリエステルとか、化学繊維との組み合わせはよくありますが、リネンの方が天然素材との組み合わせを楽しめる素材だなと思います。

 

>リネン派/松坂:
私、本当はカーテンもリネンにしたいんです。カーテンってみなさん意外と意識していないかもしれないですけれど、私は部屋の印象を変える大切なアイテムの一つだと思っています。身につけるのとはまた違い、目で見て楽しめる。でも、値段がとっても高いことが多くて。

 

>リネン派/柏村:
私もしたい! 値段はたしかに他の素材に比べて少し張ることが多いんですよね。でもやっぱり、リネンのカーテンは憧れる...。ちょっと陽が透けたときにリネンの質感が出るのが素敵。

 

>コットン派/田畑:
なるほど。

 

>コットン派/知見:
私、以前カーテンを販売していたことあるんです。 でも、「コットンのカーテン」ってないですよね。窓際ってすごく湿気とかが籠もりやすい場所で、どうしても生地が縮んでしまうから、合成繊維が使われることが多いみたい。

リネンはみんなが言う通り、窓辺で質感が美しいし、空間もおしゃれに見えるし、少し縮んだりすることはあるものの乾きやすくて風通しが良い素材だから、リネンカーテンは人気ですよね。

一年中でも着ていたい。肌に触れるものにはコットン素材。

ー コットンは、どんなシーンでよく着ますか?

 

>リネン派/柏村:
コットンって結構身近なイメージがあります。

 

>コットン派/田畑:
コットンは本当に万能で。包み込むような優しい肌触りが大好きで、ぼくは1年中コットンかもしれないですね。

 

>コットン派/知見:
私は、肌いちばんに近いところにはコットン100%がいいと思います。特にインナーや肌着とか。合成繊維でできた機能素材とかもあるけど、合成繊維って乾燥するんですよね。冬も保温性のある機能肌着も温かいけど肌がカサカサしたり乾燥したりするから、季節問わず肌着はコットン一択です。

 

それにコットンはお手頃だから、普段から気軽に取り入れやすいのもコットンの強みだと思う!そういうところって大事だと思うんですよね。お洗濯も楽ちんだし。

 

>リネン派/松坂:
私はコットン100%の服はカジュアルなイメージが強くて、おしゃれに着こなせる自信がなくて...。リネンはおしゃれ着感が出せるんですけど。

 

>コットン派/田畑:
いやいや…!コットンのTシャツに合成繊維のパンツを合わせることもできるし、コットン素材の洋服はどんな素材の洋服にも合うから、いろいろなコーディネートしやすいと思いますよ。

 

>コットン派/知見:
Tシャツ、カットソーとかのイメージは強いけど、(自分が着ているワンピースを指しながら)このワンピースもコットン素材だし、意外と身近にコットンのお洋服は見つけられるはず!

 

>リネン派/柏村:

素材に注目して洋服を探してみると、コットンもリネンも人気の素材なので使われていることが多いし、迷ったときはそれぞれの特徴を思い出してみるといいかもしれないですね。今まで素材を気にしていなかったという方も「素材で洋服選び」という新しい楽しみ方をぜひ、実践いただきたいなと思います。

無敵リネンと、万能コットン。素材で楽しむ涼しい洋服選びを

これまで洋服の素材を気にしたことがなかった私は今回、リネン派・コットン派の話をきいてとても勉強になりました。そして洋服の素材に興味が湧いてきました。実はその日家に帰ってから「私が今日来ていた服はどんな素材かな〜」と思い表示ラベルを見てみると、なんとリネンでした。どおりで涼しいのか…

 

素材の特徴や違いを知ると洋服の選び方も変わってくるとはこいうことか、と感じた今回の座談会でした。

 

「リネン(麻)」と「コットン(綿)」、みなさんがこの夏を涼しく乗り切るために着たいのはどちらでしたか? それぞれに異なる性質をもつリネンとコットンですが、どちらも吸水性に優れ涼しいので汗をかきやすい夏場にはもってこいの素材です。

 

「夏に向けてTシャツやブラウスを買おうと思っていたけれどどうしようかな…」そんな方は素材に注目して洋服を選んでみてもいいかもしれませんね。涼しい素材であることはもちろん、質感や着心地、見た目の印象など、デザインだけでなく素材で変わる印象の違いをぜひ体験してみてください。

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