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「ありがとうの日」だからこそ。感謝を伝える手紙の書き方・選び方
こんにちは。
クリーマ編集部の柏村です。
毎日様々な記念日がありますが、3月9日は「ありがとうの日」なんです。みなさんご存知でしたか?
勘の良い方ならお気付きでしょうか。そう、39=「サンキュー(Thank you)」の語呂合わせで、「ありがとうの日」なんです。
3月は卒業、入学や転勤など別れの季節でもあります。せっかくの記念日に合わせて、自分だったら誰に「ありがとう」とお礼を伝えたいか、考えてみませんか?
言葉では恥ずかしくて伝えられないことも、手紙なら伝えられるかもしれません。
今回は、レターセットや便箋、一筆箋の選び方、悩みの種になりがちな書き出しの書き方まで、手紙を送る場面や相手ごとにご紹介します。最後には、この時期にぴったりな色紙や寄せ書きについても。
そもそも手紙ってどう書くの?
普段直接会って話したり、メールやメッセージでやり取りしたりしていても、いざ手紙となると、どう書いたらいいか迷う方も多いのではないでしょうか。
手紙の構成には、大きく分けて3つの要素があります。
[1] 前文 頭語(「拝啓」「前略」など)や、時候の挨拶
[2] 主文 実際の用件や目的
[3] 末文 結語(「敬具」など)や手紙を結ぶ挨拶
ここまで読んでみて、「えっ、そんな本格的な手紙…」と不安になった方もいるかもしれません。
今回は頭語や結語を使用した改まった手紙の書き方についてはご紹介しませんが、この前文、主文、末文という流れを覚えておけば、友達や家族にあてたカジュアルな手紙でも、一段と書きやすくなるんです。
それでは、以上の手紙の構造を踏まえて、実際の相手や場面ごとにどんなふうに手紙の形を選んだらいいか、どんな内容を伝えればいいか、考えて行きましょう。
書き方については、今回は特に書き出しとなる「前文」を中心にご紹介します。
お世話になった方へ、贈り物に添えて
卒業や転職を機にお世話になった先生や親しかった方に、お礼の品を贈る方もいるのではないでしょうか。そんなときには、便箋1枚でも構いませんので、一緒にお手紙を渡してみませんか?
関係性やその方の立場、また手紙だけ送るのかどうかによっては、形式を整えた内容をおすすめしますが、親しい方で、贈り物に添えるのであれば、それほど畏まった文章でなくても構いません。
手紙の選び方
目上の方へのお手紙なら、白を基調としたシンプルなレターセットで。
その季節ならではの花や植物が描かれたものなど、年齢や性別、好みに左右されないものがお勧めです。
手紙の書き方(前文)
日常的に付き合いのある方には、日頃の感謝の気持ちを表した挨拶を。初めて手紙を書く場合は、その旨を書いてみるのもいいと思います。
「在学中は本当にお世話になりました。いつも気にかけていただき、ありがとうございます。」
「いつもお世話になっています。4月からの転勤を機に、初めて○○さんにお手紙をしたためることにしました。」
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仲良しの友人には、相手の好きなものを考えて
仲良しの友達になら、メールやLINEのように気軽にお手紙を書くのももちろん素敵ですが、せっかくならレターセットを使って、いつもは言えない言葉をきちんと文字にしてみてはいかがでしょうか。
始めは恥ずかしくても、書いているうちに、きっとあれもこれもと思い出がよみがえってきて便箋が足りない、なんてことがあるかもしれません。
手紙の選び方
友達のように相手の好みや趣味を知っている位仲が良い相手なら、その人の好きなものをモチーフにした便箋を。動物、お花、食べ物、かわいい、綺麗、シンプル、ユニークなど、相手を思い浮かべながらレターセットを選ぶのも、楽しい時間です。
手紙の書き方(前文)
手紙の内容にも、相手の好みを活かしてみてください。最近自分が感じた季節の話題に「ならでは」を加えて。
あの人は今何してるかな、去年の今頃何してたかな、と、想像したり思い出したりしながら書いてみると、書きやすいかもしれません。
「最近ではずいぶん陽ものびてきたように感じます。いかがお過ごしですが。私も○○ちゃんも花粉症なので、春は嬉しくもあり、大変でもありという季節ですね。」
「春らしい天気の日が増えてきたね。家の近くの桜並木にもどんどんピンク色が増えてきたよ!去年の今頃、一緒にお花見をしたのが懐かしいなあ。」
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ちょっと添え、にぴったりな一筆箋
便箋と比較しても5分の1程の大きさの一筆箋は、もらう側にとっても書く側にとっても、気負わないちょうどよさが特徴です。
基本的には一筆箋だけで渡すのではなく、プレゼントや書類、借りていたものを返すなど、物の受け渡しがある時に一緒に渡すのに使うことが多く、だからこそ、気軽に日頃の感謝や気持ちを伝えられる場でもあります。
手紙の選び方
一筆箋と言われると、縦書きの和風のものを想像される方も多いと思いますが、最近では横書きだったり、ふきだしを利用したユニークなものであったりと、様々なタイプのものがあります。
自分の好みや書きやすさを目安に、いくつか持っておくと様々な場面で活躍してくれます。
手紙の書き方(前文)
一筆箋は書ける文章量が少ないため、前文はあいさつ程度の一言で済ませてしまって構いません。
「いつもお世話になっております。」
「お疲れ様です。」
「この間はありがとう!」
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色紙や寄せ書き、複数人でのメッセージには
3月のシーズンには、寄せ書きや複数人でのメッセージを送ることも多くなりますよね。
短すぎても長すぎてもきれいにまとまらず、大人数での寄せ書きの場合には回し終えてみると、余白が目立ってしまったりと、中々難しいものです。
色紙、カードの選び方
想いを伝えることはもちろんですが、大切な節目の時だからこそ、相手が喜んでくれるように、内容だけでなく見た目にもこだわって、飾れるカードやメッセージの書けるフレークシールを使うのもおすすめです。似顔絵を書いてくれる色紙をオーダーするのも。
手紙の書き方(前文)
少ないスペースに内容を書く色紙や寄せ書きでは、まず始めに伝えたいことを書いてしまいましょう。
「卒業おめでとうございます」
「いつもありがとう!」
「いままでありがとうございました」
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最後に:末文の書き方について
手紙を送る相手や場面によって変わる手紙の選び方や書き出しをご紹介しましたが、書き出しは書けた、主文も書けた、最後はどう終わればいいの?と言う方に。
末文はいくつかのパターンがありますので、その中から自然なものや、伝えたいものを選択してみてください。もちろん、複数を組み合わせても大丈夫です。
・家族から、また相手の家族への伝言を添える
「ご家族にもよろしくお伝えください」「○○(家族の名前)もまた会いたいねと言っていました」
・手紙の内容、乱筆を詫びる
「思いつくままに長々と書いてしまい、申し訳ありません」「慣れない手紙でごめんなさい」
・今後の付き合いをお願いする
「これからもご指導よろしくお願いします」「これからもずっとよろしくね」
ここまで色々とご紹介してきましたが、手紙で一番大切なのは、送る側の気持ちです。今回ご紹介した内容は、困ったときにでも参考にしていただければと思います。
特に友人や家族など、親しい人へのお手紙は、少しの礼儀を忘れずに気持ちのままに書いてしまえば、きっと少しの読みにくさや間違いも、「あの人らしい」と受け取ってくれるのではないでしょうか。
まずは一筆、書いてみることからはじめてみてください。
参考文献
池田書店編集部 編、『季節のことばで美しく 手紙の書き出しと結び文例集』池田書店、2014年