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<Creema10周年記念>オーダーメイド特別企画「あなたの想いをカタチにします」〜想いがカタチになるまで〜
こんにちは、クリーマの船田です。
世界にひとつの夢の一品を、クリエイターが持つ技術とクリエイティビィによってカタチにする、オーダーメイドの募集企画「あなたの想いをカタチにします」。
Creema10周年を記念して実施してまいりましたが、約200件の応募者から1組のご夫婦の願いを叶えることとなり、先日ついに作品の完成を迎え、無事にお届けすることができました。
実際に届いた作品を手にした皆さまの笑顔は、今でも忘れられないほど幸せに溢れていて、今回の企画を実施して本当に良かったな…と感じる瞬間でもありました。
今回のブログでは、そんなCreemaの10周年を記念する特別なオーダーメイド企画について、今回選ばれた依頼者さまが語ってくれた「夢」、沢山の人の想いが集まった作品の制作背景や、作品完成までの道のりをたっぷりとご紹介します!
この企画を通して、オーダーメイドだからこそできる理想の作品作りの楽しさや、ものづくりの持つ夢を形にする力をお伝えできればと思います。そして、オーダーメイドをもっと身近に感じて、みなさんがお買い物をする際に「オーダーメイド」という選択肢も楽しめるようになれば嬉しいです。
今回の企画の様子は、密着取材のもと1本の動画にまとめました。
実際の打ち合わせの様子や、オンライン飲み会の風景などをお楽しみいただけます。
ぜひご覧くださいませ!
遠く離れた家族の絆を感じられる、世界に1つだけの酒器を作って欲しい
今回「夢」を語ってくれたのは、山梨県にお住まいの小清水さんご夫婦。
毎月開催している家族みんなのオンライン飲み会で、お揃いの酒器とおちょこでお酒を飲むことができたら、遠く離れていても家族の絆をもっと感じることが出来るのではないか……そんな想いで今回のオーダーメイド企画に応募してくれました。
お酒が大好きだというお二人は、酒器にもこだわりを持っています。
たっぷりとお酒が入るサイズ感で、自分たちならではのアイデンティティを感じられるようなお洒落なデザインの酒器とそれに合うおちょこ。そんな理想の酒器を求めて、あちこち探してみたりするものの、しっくりと気に入るものには長い間出会えずにいたそうです。
そして今年3月、新型コロナウイルスの感染拡大にともない、家族・親類になかなか会えない状況となりました。
いつでも会えると思っていた家族の顔を見ることすらままならない。そんな状況下で、小清水さん一家は、あることを始めます。それは、「家族のオンライン飲み会」です。
家族と会えなくなってから、月に1回オンライン飲み会をするようになりました。
何度か開催するうちに、それぞれ遠く離れていても、お揃いの酒器で一緒にお酒を飲めたら素敵だなとふと思ったのがきっかけでした。
兄を筆頭にみんなお酒を飲むのが好きで、毎回大いに盛り上がり、大いに飲みすぎるというとても楽しいオンライン飲み会です。特にみんな日本酒が好きで、それぞれ飲んでいるお酒がどこの日本酒で、どんな味わいかなどを話しながら、いつもわいわいとやっています。
応募の文章からもご家族の仲の良さが伝わってきて、オンライン飲み会のためにお揃いの酒器があったらどんなに素敵だろうかと、この時点で私もワクワクしていました。
そして、小清水さんご夫婦の「夢」をかなえていただく作家さんを募集しはじめました。
使い手の想いをカタチにすることが、作り手として嬉しい瞬間
「お客さまの要望を聞いて、その人のためだけの器をつくることが理想」
そう話してくださったのは、普段からオーダーを受けて制作することが多いという陶芸作家の豊田麗さん。
今回の企画ページを見た時に、酒器を作って欲しいという依頼内容が目に入り、すぐに応募を決めたそうです。
依頼内容を見て、「これは私の仕事だ」と思いました(笑)
普段から酒器をつくっているということもありますが、何よりもとても仲の良さそうなご家族の作品に対する要望に応えたいと思って応募しました。
オーダーメイドは、会話を通してその人の頭の中をカタチにするコミュニケーションだと、豊田さんはお話しして下さいました。
一緒に納得のいくものをつくっていくことが、今からとても楽しみだと明るく前向きに話す豊田さんの笑顔が印象的で、これから始まる企画がどんな風に進んでいくのか、期待で胸が躍りました。
対話を通して具体的になるイメージ
小清水さんご夫婦の依頼内容は、「1合がたっぷり入るような大き目の片口酒器と、それに合うおちょこ」でした。
ポイントだったのは、家族の絆を感じられるような仕掛けがあること。
なかなか会えなくなった今だからこそ、眺めるだけでも気持ちが和むような唯一無二の酒器を作ってほしい。
そんなご夫婦の切実な願いに、豊田さんも真剣に向き合っていました。
第一回、第二回と打ち合わせの回数を重ねる中で、段々とイメージが具体的なデザインへと落とし込まれていきました。
豊田さんがオーダー内容について様々な質問を投げかけ、お二人の想いやふんわりしたイメージを少しずつ具現化していきます。
どんな作品にしようかと色々とアイデアを出されながら、一緒に試行錯誤されている様子も、近くで見ていて終始楽しい時間でした。
家族の絆を感じられるような仕掛けは、打ち合わせ中の豊田さんの一言によってカタチになりました。
もともと小清水さんより、「家族みんなで集まった時に、"おそろい"を楽しめるデザインにしたい」という希望がありました。
その希望に対して豊田さんは、こんな仕掛けを思いつきます。
「酒器自体をクローバーの葉に見立てて、揃えると四つ葉のクローバーになるというのはどうでしょう」
実際にオーダー内容をもとに様々なお話を交わしたからこそ思い浮かぶデザインのアイデアに、小清水さんも笑顔を浮かべてうなずきます。
打ち合わせを終えた豊田さんにお話を伺ってみると、オーダーメイドに対する想いを改めて教えて下さいました。
オーダーメイドは引き出しがいっぱいある分、率直に決められないことも多いのでどんなデザインにしていくのかを決めていくのは簡単な作業ではありません。
それでも、一緒にイメージを固めていくのはやはり楽しいですし、最後に皆さんが集まってオンライン飲み会で酒器を使って下さったら本当に嬉しいなと思います。
小清水さんも、打ち合わせを終えての率直な感想を教えて下さいました。
漠然としていたイメージが、打ち合わせを通して具体的になったことでほっとしました。
クローバー型の酒器なら、オンライン飲み会のときに画面上で合わせるとちゃんとその形に見えるのかなぁなどと考えていると楽しくなってきます。
今度の飲み会でも家族みんなに報告しておきますね!
打ち合わせを終えて、いよいよどんな作品が出来上がるのか、私もワクワクとドキドキが止まりませんでした...!
想いが詰まった作品をカタチに
第一回の打ち合わせから、オーダー内容が具体的になるまで、近くで見守ってきた私にとって、実際にそのイメージが作品としてカタチになっていく様子は感動の連続でした。
「あの時に話していたあれが、こうなるのか……!」という興奮を抑えながら、作業中の豊田さんの横でじっとその手元を見つめていました。
今回の酒器の要となるハート型への成形作業では、「失敗したらどうしよう......!」と豊田さんがとても緊張されていたのを覚えています。
無事に一回で成功し、手を叩いて一緒に喜び合いました。
実は今回、小清水さんご夫婦、ご実家、そしてご兄弟家族と、4家族それぞれにこだわりのオーダーがあり、その1つ1つのデザインは、皆さんが真剣に何度も話し合って決められたものでした。
小清水さんご夫婦は、現在お住まいの山梨県北杜市から見える美しい夜空をモチーフにして欲しいという依頼でした。
趣味でお米作りをされているご実家のご両親には、稲穂をモチーフにした酒器を。
お兄さんのご家族は、お兄さんが能楽に携わっていらっしゃるということから、能楽では神聖な存在の松、縁起物として知られるトンボ柄、家紋という3つのポイントを入れたデザイン。
弟さんのご家族は、将来子どもたちと一緒にお酒を飲めることを楽しみに、健やかな成長を願う気持ちを込めて、家族それぞれの好きな色と誕生日の日付を入れることになりました。
色つけを終えた酒器は、窯で焼くことで鮮やかな色合いに生まれ変わります。
窯から出すまでどんな色になるのか分からないので、毎回窯出しの瞬間が緊張しつつも楽しみだと語る豊田さん。
酒器制作は、想像していた以上に細かい作業工程があり、それらが数日にわたって行われるものだということを初めて知りました。
それだけ沢山の時間をかけても、窯出しの時に運悪く作品が割れてしまっていることもあるのだそう。
そんなお話を聞いていたこともあり、作品が無事に完成した様子を見た時は、私もほっと安心するとともに、感動がこみ上げてきました。
カタチになった想いが届いた瞬間
無事に作品が届いたとのご連絡を頂き、小清水さんご夫婦のもとへ伺いました。
この時、作品はまだ開けないでくださいとお願いしていたため、お会いした時には
「何度も開けたくなってしまって我慢するのが大変でした!(笑)」
と、作品の開封が待ちきれなかったそうです。
箱を開け、作品を手にすると…...
「わぁ!」と満面の笑みを浮かべ、喜ぶお二人の姿。
嬉しそうに会話をされるその様子を見て、私自身も心の底から嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
開封の後は、毎月恒例となっているオンライン飲み会を実施!
ご家族の皆さんも、オンライン越しに一斉に開封しようということになり、せーので箱を開けると、驚きと感動の声が続々と聞こえてきました。
それぞれのオーダーがカタチになっていることを報告しあったり、お互いの作品を見せ合ったりと、ご家族皆さんで感動を共有しながらお話をされていました。
また、当日のオンライン飲み会には、豊田さんもご招待。小清水さん一家からたくさんのお礼の言葉が伝えられました。
豊田さんも、実際に酒器が使われている様子を見られて嬉しいとお話されていて、その場には「皆さんそれぞれの作品に対する想い」、「豊田さんの作品に込めた想い」、そして「ご家族の皆さんがお互いを大切に思う気持ち」が集まっていました。
ハート型の酒器と、家族・作り手の笑顔に囲まれて、終始温かく幸せな時間が流れていました。
豊田さんが退室された後も、ご家族の飲み会は続きました。
そこでは、今回の企画についてのお話に。
「改めて、ものづくりっていいですね」
「家族お揃いで、それぞれの願いが叶った作品をつくってもらえて、これからもみんなでずっと使えるね」
想いを語る小清水さんの目には思わず涙が。
大切なご家族を想い合う温かい気持ちが、目に見えるカタチとなった瞬間です。
応募内容を初めて見た時に感じた、ご家族の仲の良さとお互いを思う絆の強さを改めて感じ、私もうるうると涙がこぼれそうでした。
素敵なご家族のオンライン飲み会にお邪魔させていただき、本当にありがとうございました!
<完成した作品はこちら>
沢山の人の想いが集まってできたオーダーメイド作品
オンライン飲み会の後、小清水さんからこんなご連絡を頂きました。
あの日13時半から始まった飲み会は終始盛り上がり、16時過ぎまで飲み続けていました。
家族も画面越しではありましたが、豊田さまともお話しできたこと、大変喜んでおりました。
また、弟の下の子(6歳)は、おちょこでお茶を飲むのにはまってしまったそう。
自分の分のおちょこがちゃんとあることがとても嬉しいようです。
なんとも可愛らしいご報告に思わずほっこり。
これからもずっと皆さんで酒器を使い続けて頂けるのだと思うと、今回制作頂いた作品の価値は何にも代えられないものだな......と実感しました。
今回の企画をそばで見守らせていただいた私自身、オーダーメイドで作品の制作をお願いしたことはありませんでしたが、カタチになった作品を目の当たりにした時、そして皆さんがその作品を手にした時は、言葉では言い表せないような感動が待っていました。
オーダーメイドって本当に素敵なだなぁ…
終始、そんな気持ちでいっぱいになった特別な企画でした。
オーダーメイドで、世界に一つの作品を
オーダーメイドには、たくさんの可能性が詰まっています。
大切な人へのプレゼントや、自分だけの特別なアイテムとして。
今回はCreemaの10周年を記念して実施した、特別なオーダーメイド企画でしたが、「オーダーメイドって素敵だな」「オーダーメイドで頼んでみようかな」と思って下さった方は、ぜひCreemaを通してクリエイターの皆さんに相談してみて下さい。
まだ見ぬクリエイターさんとの出会いが、あなたの想いをカタチにする一歩になるかもしれません。
密着取材により撮影した実際の打ち合わせの様子や、オンライン飲み会の風景など、約9分にまとめた本編もぜひご覧ください。
<Creemaでオーダーメイドの依頼をする方法>
Creemaの作品でオーダー依頼をする場合の手順を簡単にご紹介します。
オーダーメイドを受け付けているクリエイターの作品ページには「オーダーメイド相談」または「質問・オーダーの相談をする」というボタンが表示されます。
ぜひこちらのボタンより、お気軽にクリエイターの方へ連絡をとってみていただければと思います。
作品検索画面には「オーダーメイド対応」というチェックボックスもあります。こちらを活用し、オーダー依頼を受け付けているクリエイターを探すのもおすすめです。
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