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空き家を活用したイベント「Creema Craft Caravan 長野 岡谷・辰野」開催レポート

空き家を活用したイベント「Creema Craft Caravan 長野 岡谷・辰野」開催レポート

こんにちは。クリーマの重岡です。

11月18日・19日に、長野県岡谷市と辰野町にて「Creema Craft Caravan」が開催されました!

 

実に4年ぶりの開催で、舞台となったのは長野県。諏訪湖に面し、古くは製糸業で栄えものづくりの街として発展してきた岡谷市と、長野県のほぼ中央に位置し”蛍の街”として知られる自然豊かな辰野町を舞台に、初めての2拠点同時開催となりました。

そしてもうひとつ、今回初の試みがありました。それは、ふたつの街に存在する空き家や空き店舗を活用するということです。今は使われていない味噌蔵や、以前は商店として使われていた場所をいくつかお借りして、クリエイターがお店を開きました。

 

違った魅力を持つふたつの街を巡りながらお買いものを楽しみ、さらにその土地に長年佇む空き家を味わうという、特別な2日間。その様子をレポートしたいと思います。

魅力的なクリエイターたちが集ったマーケット

朝10時から始まったマーケット。早速多くの方がご来場くださり、賑わいを見せていました。

▲岡谷会場のひとつ、「カネイチビル」。以前はホームセンターとして使われていたそうです。

アクセサリーやファッションアイテム、インテリアなど。クリエイターによるオリジナル作品がずらりと並びます。

▲新潟からご参加くださった、アクセサリー作家のMS Cloudsさん

全国からCreemaのクリエイターが集まり、それぞれの空き家・空き店舗等にブースを開きました。

▲こちらは辰野会場の通称「下駄屋」。その名の通り以前は下駄屋さんの店舗だったそう(撮影:オオキヨウ)

それぞれに込められた想いや、制作におけるこだわりなど、皆さん作り手との会話を楽しみながらお買いものされていました。

▲地元素材を使った体に優しいスイーツや料理を販売する「cafeテマヒマかけて」さん

Creemaクリエイターだけでなく、地元のお店やクリエイターも出展してくださいました。
 

岡谷と辰野の特産品を使ったコラボ作品が誕生!

今回は、岡谷市の岡谷シルクと岡谷味噌、そして辰野町の伊那谷アカマツ端材と辰野産アカマツ炭パウダーを使い、出展クリエイターがオリジナル作品を制作するスペシャル企画を実施しました。

新たに誕生したコラボ作品をいくつかご紹介いたします。

シルク糸で作る、糸まきアクセサリー

おかもとかもさんによる、岡谷のシルク糸を使った作品。普段は細いミシン糸などを、3Dプリンターで作った土台に巻きつけた繊細なアクセサリーを制作されています。

今回コラボしたシルクの糸は、太くてふわふわとしており、いつもとはまた違う優しくナチュラルな雰囲気の作品となりました。

木材の美しさを革に宿らせた革細工

ご自身で手打ちした革包丁を使い、革小物を制作されているyokiさんが作ったのは、辰野のアカマツという木材とのコラボ作品。

木材を革に押し付けるようにして、その木目を革に形づけます。そうするとこのように、革に木目が現れるのだとか。

革の質感と深い色が相まって、本物の木のような温もりを感じます。また、アカマツのスッと通った美しい木目が、スタイリッシュさも醸し出す素敵な作品です。

味噌とあんこのコラボレーション!

国産の上質な果物を使ってジャムを作るメルカートピッコロさんは、岡谷の味噌とあんこをかけ合わせたジャムを開発!

試食させていただきましたが、味噌のうまみとしょっぱさがあんこの深い甘味とマッチして、とっても美味しかったです。パンはもちろん、おもちなどにつけて楽しむこともできそう。

 

メルカートピッコロさんにお伺いしたところ、味噌を味見したとき「絶対にあんこに合う!」とひらめき、1回の試作で完成したものなんだとか。

試行錯誤のすえ完成した、シルクの藍染

藍染のストールやソウタシエのアクセサリーを制作するAkkeysさん。今回は岡谷シルクの布を使った藍染に挑戦してくれました。

普段の布とは表情が違うため、染める途中でシワができてしまったり中々うまくいかないこともあったと話されていました。

その際に、実際に布を生産している岡谷の工場を訪れたそう。

そこで生産者さんと話すうちに、「こんなに丁寧に作られたものだから、私ももっと大事に向き合わなきゃ」と感じ、それから制作がうまくいくようになったのだとか。

深い藍色とシルクのツヤが合わさって、上質感あふれる美しい布に仕上がりました。

 

土地に根付く素材と、クリエイターのクリエイティビティがかけ合わさって、これまでになかった作品が誕生しました。クリエイターにとっては新しい素材との出会い、素材にとっては新たな用途の発見や魅力の発信に繋がったのではないかと感じます。

 

楽しいイベントの裏側でそんな繋がりが生まれていて、心が温かくなりました。

街巡りで、土地の魅力を体感

今回2つの街ではスタンプラリーを実施。皆さんマップを片手にそれぞれの街のおすすめスポットを巡ってスタンプを集めていました。

▲辰野会場でお渡ししていた、スタンプラリーのノベルティのオリジナルタンブラー

スタンプラリーに参加していただいたのはオシャレなカフェや道具店、その土地で取れた野菜を使ったレストラン、街の歴史を学べる博物館など。

(撮影:オオキヨウ)

お散歩をしながら街の皆さんと触れ合い、素敵な場所を巡ることで、旅行で来るときとはまた違うふうに、街の魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

(撮影:オオキヨウ)

スタンプラリーを楽しんでいたこちらの皆さん。なんと当日会場で出会い、お子さん同士が意気投合し、一緒にイベントを周られていました。街を巡りながらこんな出会いも生まれていたと知って、私までほっこりと嬉しい気持ちになりました。

クリエイター向け街巡りツアーの様子

実は2日間のイベント終了後、出展クリエイター向けに地元の皆さんによる「街巡りツアー」が、それぞれの街で行われていました。

▲諏訪湖が一望できる岡谷のやまびこ公園
▲辰野に移住された方が営むマクロビのレストラン

美しい景色が見られるスポットを訪れたり、その土地の美味しいものをいただいたり……。

イベント中はなかなかゆっくりと街を散策することができなかったクリエイターの皆さんにも、ツアーを通して街をより深く知っていただけたのではないかと思います。

 

さらにツアー中には、今回会場になっていた場所以外の空き家も見せていただきました。

▲実際に辰野町で売りに出されている空き家を今回は特別に内見させていただきました

クリエイターの中には、将来的に今とは異なる場所での生活や、「ここは住居で、向こうはアトリエにしたらいいんじゃない?」と2拠点生活をイメージされている方も。皆さん熱心に中を見学されていました。

▲実際に空き家を購入し移住された、地元クリエイターにもお話を伺いました

ただイベントに出展し作品を販売するだけでなく、地元の皆さんとお話をしたり、そこでの暮らしを垣間見ることで、新しい繋がりや深い思い出を作っていただけたのではないかと思います。

このイベントを通して生まれた出会いを胸に

▲会場を彩ったトートバッグ。地元クリエイターが染めて、出展クリエイターがスタンプを制作し、みんなでスタンプを捺しました。(撮影:オオキヨウ)

素敵な作品に囲まれ、街を歩き、たくさんの方々とお話しをして。本当に楽しくて、心が温まるあっという間の2日間でした。

▲金属のインテリアやアクセサリーを制作するFUURAさん。地元の方が掛け時計を購入し、今は街の施設に飾ってあるのだとか。

ご来場いただいた皆さんと、出展クリエイターや地元の皆さん、関わってくださった全ての方々が、このイベントを通して出会い、交流する。ただ"もの"を売り買いするだけではない、新たな気づきや豊さが生まれるような、かけがえのない時間が流れていました。

▲岡谷を盛り上げてくださった地元の実行委員の皆さんとクリーマスタッフで記念撮影!
▲辰野で企画から当日までともに駆け抜けてくださった実行委員会の方々(撮影:オオキヨウ)

初めての長野、2拠点開催、空き家・空き店舗の活用。そんな初めて尽くしのなか、無事開催できて、笑顔あふれる2日間になったのは、地元の皆さまのご協力あってこそでした。

 

この場を借りて、関わってくださった全ての皆さまに心からの感謝をお伝えいたします。

本当にありがとうございました!

これからもCreemaは旅を続けます。

実に4年ぶりの開催となったCreema Craft Caravan。2日間を通して、このイベントでしか得られない出会いや思い出があると、改めて感じました。

 

 次はどんな素敵な街で旅ができるのか…考えるだけで、ワクワクしてきます。

またどこかでお会いできる日を楽しみに!

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