〈メルマガエッセイ #19〉"気になる"に寄り道。「新年寿ぐ、個性豊かな鏡餅たち」

このエッセイでは、いま編集部が“気になる”作品にフォーカスを当て、編集部目線でその魅力をお伝えする「“気になる”に寄り道。」シリーズをお送りしていきます。このエッセイをきっかけに、みなさんにもちょっとした“寄り道”を楽しんでいただけると嬉しいです。

今回は、3人のクリエイターが手掛けるこだわりの鏡餅をご紹介します。

しっとり上品な縁起柄のものや華やかなハーバリウムタイプのもの、ほっこり愛らしい木製のものなど、同じ鏡餅でも、作り手によって魅力や特徴はさまざま。

一緒に、個性豊かな鏡餅の世界に寄り道しましょう。

ぽってりとしたお餅が重なった愛嬌のあるシルエットに、ちょこんと乗った橙（だいだい）。

シンプルながら完成された鏡餅の佇まいにも、一つひとつ意味があるのだとか。

お餅を重ねているのは、1年をめでたく重ねられるように。橙を乗せているのは、代々、家が繁栄するように。鏡餅を飾ることで新年を祝い、その年の良運や豊作を願うという意味が込められているそうです。

そんな縁起物でもある鏡餅に、さらに縁起の良い市松模様が施されたNAGIglassworksさんのガラスの鏡餅は、なんともめでたく新年にぴったりの一品。

正方形が整然と並ぶ市松模様は、柄が途切れることなく続くことから “繁栄” の意味が込められているそう。和柄なのにどこかモダンな市松模様は、和室にも洋室にもしっくりと馴染んでくれるはず。模様はガラスの内側に施されているので、何年経っても薄くなることはありません。

型を使わずフリーハンドで形作られた鏡餅は、凛とした雰囲気がありながらも温かみを感じさせます。

NAGIglassworksさんの作品には、こんな干支飾りも。頭にピカピカの橙を携えた2023年の干支、「もちうさ」さんです。

光を受けて気泡がきらめき、可愛らしくもありながら神々しい雰囲気を感じます。

鏡餅と一緒に飾れば、さらに新年をおめでたく迎えられそうです。

透明感あふれる鏡餅の中には、紫陽花やかすみ草など、白を貴重としたいろいろなお花がたっぷり。こちらはatelier de *koreさん作、思わずじっくり見惚れてしまいそうなハーバリウムタイプの鏡餅です。

日本の伝統行事にまつわる小物ということもあり和のイメージが強い鏡餅ですが、そんなイメージとは一線を画す、華やかでおしゃれなデザインが魅力。

人と被らない鏡餅をお探しの方にもぴったりな、作り手のアイデアが光る作品です。

思わず笑みがこぼれる愛嬌のある表情がたまらない、鏡餅の鳥「おそなえドリ」は木工房 千舟さんの作品。

なめらかな木の質感とふっくらしたフォルムは、ついつい手で包み込みたくなる愛らしさ。きっと、出会ったらとりこになってしまうはず……！

さりげなくお正月気分を味わいたい方には、デスクなどに置けるサイズの小さなおそなえドリもおすすめです。

ふたつ並べて飾れば、まるで親子が寄り添っているよう。お正月が終わっても飾っていたくなる、ユニークで可愛らしい鏡餅です。

2023年まで、早くもあと1か月を切りました。

お気に入りの鏡餅を飾って、素敵な新年を迎えられますように。

——そろそろ寄り道の時間もおしまいのようです。

どうぞ次回もお楽しみに。

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