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〈クリーマのワークショップ第13回〉ベンガラ泥染め体験。YouComfortさんをお招きしました
こんにちは、クリーマの柴田です。
クリーマでは8年前からさまざまなクリエイターの皆さんをお招きして、レザークラフト体験や季節のリース作り、ときには和菓子作りまで…… スタッフがものづくりを体験する「クリーマのワークショップ」を開催してきました。
今回は、ちょっと珍しい「ベンガラ泥染め」のワークショップを開催したので、その様子をご紹介したいと思います。
講師は、YouComfort:松岡さん
今回講師を担当してくださったのは、YouComfortの松岡さんです。
松岡さんは、20年ほど前にずっと興味のあった機織りの技術を本格的に習得し、ものづくりの道へ。
その織織りの基本を学ぶなかで「 “自分の布” といえるものを作れるようになりたい」という思いから、さらに糸紡ぎや染色の技法を学びます。
糸から紡ぎ、それを織り、染色までを一貫して行い、布を作り上げることに魅了された松岡さん。ご自身やお子さんの肌が弱かったこともあり、染料にもこだわって、草木染めをはじめとした自然由来の染めものを手がけるようになったとのこと。
現在は、素材にこだわって染めて紡いで織る…… そんな心地よさと楽しさを伝えるため、作品づくりのみならず、ワークショップや教室なども積極的に開催されています。
今回は「ベンガラ泥染め」で、ハンカチやランチクロスを作ってみます。
まずは、「ベンガラ泥染め」って?
「ベンガラ」は土から取れる酸化鉄という成分のこと。「紅殻」「弁柄」とも表記され、インドのベンガル地方より伝来したことが語源になっているそうです。
一般的な衣類に使われる化学染料と違い、ベンガラ泥染めは、自然から採れる土(鉱物)を使った染め方です。染色する際の排水でも環境負荷を与えず、成分は土壌で分解されます。草木染めのように火を使わないので、”土から取れて土に還る” 環境循環型の、人と地球にやさしい省エネルギーな染色とされています。
ベンガラはもともと赤色の顔料ですが、焼く温度や調合を変えることによって、さまざまな色が表現できるのだそう。薬品が使われていないので、敏感肌の方や子どもが安心して使えるのも魅力です。
今回のワークショップでは、あらかじめご用意いただいた色を混ぜたり、重ねたり、描いたり、絞ったり…… それぞれの自由な発想で染色を楽しんでいきます。
ベンガラ泥染め、スタート!
まずは松岡さんが実際にやってみながらレクチャー。流れやポイントを聞く姿は真剣そのものです。
みんなもやってみよう! ということで、それぞれ布を片手に好みの色を探しながらベンガラ染めをスタート。
どんな模様に仕上がるのかはやってみないとわからないので、進め方にも個性が出てきます。
じっくり考えて、イメージを膨らませてから染色する人。まずはやってみて、微調整を重ねていく人。大胆に、豪快に、思うがままに突き進む人……
30分ほどでみんな完成!
個性豊かな染めものが完成!
染めた布を広げるのは、ドキドキの瞬間です。広げると思わず歓声があがりました!
誰一人として同じ模様はありません。
ワークショップを終えて
最初は「染めものって難しそう……」と思っていた人も多かったですが、やってみると想像以上の楽しさで「またやりたい!」という声もちらほら。
色を作るところから楽しめて、オリジナリティを出せる染めものには、無限の可能性があることを今回のワークショップを通して感じることができました。
そして、この「ベンガラ泥染め」を知ることで、ものを大事にすることや、自分でものを生みだすことの楽しみを体感するとともに、環境への配慮についても考えるきっかけとなりました。
普段はこんな大人数でしかもオフィスで実施することはないという染めものワークショップを、いろいろな工夫をしながら事前準備いただき、丁寧に教えてくださったYouComfort:松岡さんには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!
本日教えてくださったYouComfortの松岡さんは、ストール・バッグなどのファッションアイテムや染料にこだわった身体にやさしい糸のほか、お家で気軽にできる「玉ねぎを使った草木染めキット」も販売しています。
ご興味のある方はぜひ、ご自宅で体験いただければと思います。お子さんの夏休みの自由研究にもぴったりです!