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「今、私が会いたい人」たかがケーキ、されどケーキ。卵へのまっすぐなこだわりを|たまごやさんのお菓子屋さん・for aggさん

「今、私が会いたい人」たかがケーキ、されどケーキ。卵へのまっすぐなこだわりを|たまごやさんのお菓子屋さん・for aggさん

こんにちは、イベントディレクターの針生(はりう)です。

 

Creemaでは、昨年から新潟県糸魚川市とクリエイターの皆さまの移住支援などの取り組みをしてきました。糸魚川市は東京から新幹線で約2時間。親不知や紅ズワイガニも有名な日本海に面した街です。

 

今回は、そんな糸魚川で素敵なお菓子屋さんを開いているfor agg(フェルエッグ)・渡辺洋子さんを訪ねました。甘いものが大好きで家でもよくコーヒーと合わせてお菓子を食べている私は、この日をとても楽しみにしていました。実は以前、for aggさんのケーキをいただいたことがあり今まで食べたことのない卵の風味や美味しさに衝撃を受けてからずっとファンでした。前からお話しを伺ってみたかったところ、やっとインタビューというかたちでお菓子作りのこだわりやきっかけなどを聞くことができました。

毎日食べるものだからこそ安心で安全、そして「おいしい」にこだわって

―卵との出会いは?

もともと糸魚川あたりでは庭先で自家用に鶏を飼う家が多く、夫の父も昭和20年代頃から採卵養鶏を始めました。その中で、毎日食べるものだからこそ安心安全で、そして「おいしい」というものにこだわって鶏を育てていた家に嫁いだのが、卵との出会いでした。

自分で価値をつけられるものを作ってみたい

―お菓子作りを始めたきっかけは?

以前からデザインやインテリアの勉強をしていたこともあり、ものづくりが好きでした。その延長でお菓子作りも、普段から子どもに作る程度にはしていました。大きなきっかけは鶏インフルエンザが大流行した2005年頃のこと。幸い被害は少なかったのですが、卵の価格が大暴落して作れば作るほど赤字になり、鶏舎や鶏を処分するにもお金がかかる、いくらこだわって育てても卵の価格は相場で決まってしまう…そんな状況で。

 

そんな時に「自分で価値や価格を付けられるものを作ってみたい」と強く思いました。卵といえば厚焼き玉子や茶碗蒸しなどいろいろ考えましたが、年間を通して幅広い世代にお届けできるものということで洋菓子、シフォンケーキやプリンを選びました。

「これなら絶対にお客さまに喜んでいただけるはず!」そう思いました

―周囲の反対や葛藤はありませんでしたか?

それはもう大変でしたよ。(苦笑)

家族はもちろん商工会議所や役所の方も「本当に売れるのか」と。

 

ですが、起業セミナーへ通って勉強したり、色々な人の助けを借りてお菓子作りを始めました。もともとうちでは居心地のよい環境で鶏に合ったエサをあげることを大切にするなど、こだわりを持って卵を作っていたので、ここでならよりケーキにぴったりの、臭みがなく卵本来の風味を味わっていただけるケーキを作れるのではと思いました。

目標にするケーキを目指し試行錯誤してできあがったのが今のシフォンケーキやプリンです。初めて口にしたとき卵の香りが全く違い「これなら絶対にお客さまに喜んでいただけるはず」と心から思いました。生臭さを抑えるためにエサの改良をしてくれた夫や、作り方を指導してくださったパティシエの方に本当に感謝ですね。

「あのお店に行ってみたい」とお店の雰囲気も一緒に好きになってもらいたい

―素敵なお店ですが、最初からこちらで始められたのですか?

そうなんです。最初は「道の駅で売ってみたら?」とのお話もいただきましたが、お店の雰囲気も一緒に好きになってもらいたいという思いが大きくありました。そこで反対もありましたが、このお店を建てて始めることにしました。そんなときインテリアやデザイン、建築が好きだったことが役立ち、人生には意味のないことはないんだと感じました。

 

私の究極の目標は、糸魚川へ興味を持ってもらい「糸魚川に行ってみたい!」と思ってもらうこと。お菓子を通して糸魚川そのものの良さをもっと多くの人に知ってもらい、「あのお店に行ってみたい」と思ってもらう。そのためにもどうしても自分のお店を持ちたかったんです。

たかがプリン、されどプリン

―まっすぐ、一筋に卵にこだわっていらっしゃるのですね

ありがたいことにご縁があってお店にいらしてくださったり、ネットでご注文してくださったりしたお客さまには、とにかく喜んでいただけるようにと思っています。「たかがプリン、されどプリン」。プリンやシフォンケーキ一つとっても、卵の香りや風味、食感を楽しんでいただきファンになってもらいたい、そんな思いでいます。Creemaでの販売を始めてから人づてにお店にお越しになるお客さまも多くなりましたが、これからもたくさんの方が笑顔に、喜んでいただけるお菓子作りを続けていきたいです。

インタビューを終えて

今回初めてフードの作家さんを訪ね、学ぶことがたくさんありました。それは渡辺さんの卵への一途なこだわりや、郷土である糸魚川への熱い思いなど。きっとその卵へのこだわりが、今のお菓子作りへのこだわりへと繋がっているのだなと思いました。お店でいただいたシュークリームもたっぷり濃厚なカスタードクリームと絶妙なサクサク感のシュー生地で柔らかく優しく包まれ、ほっぺたが落ちるほど美味しかったです。卵の新鮮な味が伝わってくるようでした。

 

for aggさんのお店では私たちもいただいた店舗限定のシュークリームや卵料理のランチメニューもあるので、北陸に遊びに行く際には糸魚川に佇む素敵な雰囲気のお店にぜひ、訪れてみてはいかがでしょう。

今回は、お菓子を中心にご紹介しましたが、シフォンケーキやプリンと並んで人気なのが実はマヨネーズ。ちょっと贅沢にサラダに加えたり、ホームパーティーへの手土産やギフトなどにもおすすめの逸品です。Creemaサイトのほか、「暮らしとクリーマ」でもご紹介していますのでぜひ一度、ご賞味ください。

自家製たまごの濃厚マヨネーズと茎わさびの濃厚ドレッシング3本gift【スプーン付き】

for aggさんのどれも食べたくなってしまうギャラリーページはこちら

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