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本革に心高鳴る色とデザインをのせて - 革製品の作家・Zakka Bakkaさん「Creemaの気になる世界」

本革に心高鳴る色とデザインをのせて -  革製品の作家・Zakka Bakkaさん「Creemaの気になる世界」

こんにちは、クリーマ編集部の川越です。

 

ものづくりに対する思いや制作の様子など、作家さんの魅力を1分間の動画でご紹介する「Creemaの気になる世界」クリエイター編。今回は、母娘の二人三脚で革のお財布やポーチを制作するZakka Bakka・釼持(けんもつ)さんを訪ねました。

 

Zakka Bakkaさんと私の出会いは、3年前。私がCreemaに入社して、人生で始めて購入した名刺入れがZakka Bakkaさんの作品でした。革とは思えないくらい、見たことないほど軽やかな色合いに「これだ!」と一目惚れ。私にとってとても思い入れのあるお買い物でもあり、今日までいつも側で見守ってくれた相棒的な存在でもありました。そして今回、インタビューの機会をいただき初めてご本人にお会いすることができました。当時は、まさかお会いできるとは少しも想像していなかったので、巡り合わせのようで本当に嬉しかったです。私の興奮冷めやらぬ中ではありますが、まずは動画をご覧ください。

どんな風に染めているのかずっと気になっていたのですが、その日の気分を重視している、というのには驚きました!革とは思えないほどに柔らかくハッピーな気分になるようなデザインは、 いい素材と「可愛い」を組み合わせるZakka Bakkaさんの感性の賜物。作品ページも革作品とは思えないほど色とりどりで、眺めているだけでも楽しいくらいです。

続けて、映像に収めきれなかったインタビューの様子をお届けします。購入者さんとの苦い思い出や、ものを作る人として大切にしていることなど、より深く Zakka Bakkaさんのものづくり・思いについて知っていただけるはずです。

こんなにカラフルなデザイン、本当に革?

ーZakka Bakkaさんと言えば、革とは思えないような色とりどりの作品ばかりですよね

とにかくまずは、自分たちが「めちゃくちゃ可愛い!」と思えるものを作ることを一番大切にしています。普段はお客さまの反応を直に見ることがないので、どのような反応をいただけるかという不安もあるのですがイベントでの対面販売で「これ本当に革なの?」「こんなに可愛い革作品見たことない!」と言っていただけた時は本当に嬉しかったですね。

 

デザインは、自分の見た風景が作品になることが多いですね。星空春風森林浴など、景色のイメージをそのままタイトルにしています。工房のある鎌倉の海を眺めて描いたUnder the seaという作品なんかもあります。スマホには、雑誌に載ってるモデルさんや商品の後ろの背景のデザインやロゴの色、お店のポップなどの写真に撮ってストックしています。その写真を見ながら同じように塗っても、全然違うオリジナルの作品が出来上がってそれもまた面白いんですよ。

こちらは横縞。
こっちはチェック柄です。

真っ白な革のキャンバスに、自由に描く

ー革作品を作り始めたきっかけと、今のデザインにたどり着くまでを教えてください。

作家活動を始める前から革は丈夫で、長く使えて、とてもいいものだと思っていました。でも、革の素材を使ったアイテムというと黒や茶色などのダークな色が印象的で、私の中では男性の持ち物というイメージが強かったんです。それなら、革素材にカラフルなデザインを組み合わせて自分で使いたいと思えるような女性向けのアイテムを作れたらいいなと思ったのがきっかけです。

 

制作を始めていくと赤やオレンジなど、色のある革は問屋さんなどにごく普通に売ってはいたんですが、私が好きな水玉や星柄など、色と模様がたくさん入った柄物の革には出会えず。どうしたらカラフルでポップなお財布を形にすることができるんだろうと考えているうちに、革を真っ白なキャンバスに見立てて、自分の思うようにハケで塗ってデザインすればいいんだと思い立ち、今のスタイルになっていきました。

水で溶いた染料を使って染める工程ですが、実は水と染料の配分はあえて決めていないんです。そうすることで晴れている時、雨が降っている時、暑い日、寒い日などその日の天気や気分で作品のデザインや雰囲気が少しずつ変わってきます。同じものを作ろうと思っても絶対にできないので、そういう部分も一点ものの面白いポイントかなと思い、毎回新しい気持ちで制作しています。

どの色にしよう?と染料の組み合わせを考えます。
染料と水の配分はその日によって変わるので、どれも世界にひとつの一点ものですね。

革にできる天然のキズやシワは動物たちが生きた証。世界に一つの革の証

ーものづくりをする上でのモットーはありますか?

以前、作った名刺入れに毛穴が少しだけ見えるということで、お客さまから「とんでもないB級品だ」とレビューをいただいことがあり、それは本当にショックでした。私は、革にできた天然のキズやシワは動物たちが生きてきた証だと思っています。多くの場合は当然のように避けられてしまう部分ですが、革は動物からのいただきものでもあるので、素材は余すところなく大切に使いお客さまへ届けたいという思いで制作しています。

「今手元にあるかなー?」と言いながら、お財布たちがぎっしり並ぶ棚の中を探すZakka Bakkaさん。見せてくださったのは、完成品の長財布。指差す先をよく見ると……

それからは作品紹介文に、キズやかさぶたの跡についてもしっかり記載するようにしました。ただ、「毛穴が嫌です」という方の意見に合わて制作スタイルを変えることは絶対にしたくないと思っています。そういった考えもあると思いますが、私は使えるところは少しでも、端切れでもいいので大切に作品に仕立てていくというスタイルでここまでやってきました。嫌なものではなく、これがあるからほっこり温かい気持ちになるもの、世界に一つの革の証として受け取っていただけたら嬉しいです。

作品にできないような小さくなった端切れたちは、ロゴに生まれ変わる

ーZakka Bakkaさんの作品の中には端切れを使った作品もありますよね

そうなんです、よくご存知で!素材を余すことなく使いたいんですけれど、大きい穴が開いていたり、お財布にするには強度が弱いなと思う部分をカットしていくとどうしても小さなパーツが出てくるんですね。それでもまだ使えるし、もったいないのでそこに色や模様をつけ、丁寧に継ぎ接ぎしてパスケースに変身させています。それも難しいサイズの端切れは、ロゴ用に小さくカットして焼印を押して、ショップカードや説明書につけて、最後の最後まで活用しています。イベントではお客さまが好きな色のロゴを選んで、喜んでくれているのでとても良かったなと思っています。

そうこれ!私が作品を購入した時にも、一緒に説明書が入っていたっけ。革のロゴでテンションが上がったな〜と思い出しました。実は、同じロゴが名刺入れの内側にも装飾されていて、この一手間の気遣いが嬉しいんですよね。

素材集めから、制作、発送、メッセージまで、全部を自分でできるのが本当に楽しいんです

ー制作を続ける中で楽しいと感じる瞬間はどんな時でしょうか?

今日はどういう色で塗ろう?と考えている時かな。あとは、やっぱり全部の工程を自分でできることが本当に楽しくて。規模が大きいとそうはいかないと思うんですよ。問屋さんから革を仕入れるところから、革を切って、染めて、塗って、仕上げて、それから写真を撮影する。それをパソコンで編集しアップして、お客さんとのメッセージのやりとり、注文が入ったら梱包して、発送。全ての作業を自分でできるのが本当に楽しいです。

ものづくりも、ネット販売も素人から始めたので、最初は分からないことだらけでした。お客さまからいただく意見をその都度改善してここまでたどり着いたたという感じで、相当苦労しましたね。ある時、「写真よりもいい作品でした」というレビューをいただいたのですが、写真で作品の魅力が伝えられてないのか、と思い……。その時に、写真はもっと明るく撮らないといけないんだと知って、レフ板を使ってみたり、「ここのポケットがもう少し開くようになったら」とご要望をいただいた時は、使いやすいような設計を考えて型紙を取り直したり。お客さまからの言葉でアップデートして、常に作品の形をより良いものに変え続けています。

 

今後もこの制作スタイルは変えずにおばあちゃんになっても続けていきたいです。作家活動を始めた頃の苦労した日々や気持ちも、最初から応援してくださっているお客さまのことも大切にしていきたいと思っているので、地道にコツコツ、自分のペースで作品を作っていくことが目標です。

 

出展を考えていた丸の内ストリートマーケットもコロナの影響で見送ることとなり、今はまだこのような状況ですが、落ち着いてきたらまたクリーマのイベントにも出たいと思っているので、みなさんとお会いできる日を楽しみにしています!

インタビューを終えて

ひとつひとつ全てが手塗りで生み出される作品たちは、どれも世界にひとつの一点もの。これだ!と思った時の購入がおすすめです。私が一目惚れして買ってしまったこの名刺入れ。今でもふと、素敵なパステルカラだな〜と開いては思いにふけってしまいます。毎日肌身離さず持ち歩いているうちに、色合いも馴染んで、くたっと良い感じの革に味が出てきました。

 

年齢性別問わず、自分の好きな色やデザインのアイテムを身につけたり、持ったりすることでその日がちょっとだけ幸せな気持ちになりますよね。Zakka Bakkaさんのものづくりに対する前向きな姿勢が作品の雰囲気にもきっと現れているのではないかと感じました。

 

皆さんも、ぜひ自分だけのお気に入りの色を見つけてみてくださいね。

3年間愛用している私の相棒。くたっといい色に馴染んできました

これまでの作り手インタビューはこちら

クリーマスタッフが「お会いしたい人」「お話をしたい人」にインタビューをしてみるシリーズ企画。作家さんのものづくりへの思いはもちろん、スタッフと作家さんの間に流れるほのぼのとした空気感や、スタッフが思い思いに紡ぎ出す作家さんへの愛をぜひご覧ください。

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