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廃棄漁網が、まさかの作品に生まれ変わる!豊かな海を守るプロジェクト

2023.07.19
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廃棄漁網が、まさかの作品に生まれ変わる!豊かな海を守るプロジェクト

世界中で意識が高まっているSDGs――サスティナビリティの考え。持続可能でより良い世界を目指すための国際目標で、とりわけ環境保全への取り組みは重要な課題として認識されています。

 

SDGsで掲げられる目標のうち、14番目の項目として「海の豊かさを守ろう」が掲げられています。

なかでも、海に流出するプラスチックごみは、世界中で問題視されており、このままの状況が続けば、 海の生態系が崩壊し、海洋環境とヒトとの関わりが破綻してしまうと、危機意識が高まっています。

 

そこで今回は、「100年後の子どもたちにも恵みの多い海を」という想いで、海の豊かさを守ることを使命に活動する一般社団法人ALLIANCE FOR THE BLUEと、“廃棄漁網”をリサイクルしたオリジナルテキスタイルを活用したCreemaクリエイターとのコラボレーション企画をご紹介します!

海洋プラスチックごみって?海が抱える大きな課題

▲回収された廃棄漁網。

いま世界で問題視されている、海洋プラスチックごみ。世界中で合計1億5,000万トン以上もの量が存在し、毎年約800万トンが新たに流れ出ていると推定されています。このままでは、2050年の海は魚よりもごみの量が多くなる……とも言われているほどです。(参考:WWFジャパンWEBサイト「海洋プラスチック問題について」)

膨大な量に及ぶ、海洋プラスチックごみ。一体それらの正体は何なのか、みなさん想像がつくでしょうか。

 

ペットボトルやレジ袋のような生活ごみを思い浮かべる方が多いかもしれません。実は、全体のごみの重量のうち60%をしめるのは、使用後に廃棄されたプラスチック製の漁具・漁網やロープなど、漁業廃棄物なのです。

こうした漁具・漁網はとても頑丈に作られているため、海洋ごみの中でも特に自然分解されにくく、600年以上も海の中を漂い続けると言われています。

海洋プラスチックごみをアップサイクル!ALLIANCE FOR THE BLUEの取り組み

そんななか「100年後の子どもたちにも恵みの多い海を」を目的に活動をしているのが、2020年に日本財団の支援により設立したALLIANCE FOR THE BLUE

 

世界的に深刻化している海洋プラスチックごみ問題に対して、問題を解決する意欲が消費者にあっても、海ごみ削減に役立つ素材や技術があっても、世界に革新的な削減事例があっても、それらを集め、つなぎ、共に育み、具体的な仕組みとして社会に普及させるエンジンやハブといった役割を果たす機関がありませんでした。



ALLIANCE FOR THE BLUEでは、海洋環境の保全と経済性を両立できる持続可能な社会の実現に向け、メーカー、小売企業、消費者が、新しいモノ作りや仕組み作りに挑戦するための場を設け、企業と消費者を結びつけるハブとして機能することで、豊かな海が将来世代に引き継がれることを目指します。

 

具体的な取り組みの一つとして、海洋プラスチックごみの多くを占める廃棄漁網を回収し、高品質なリサイクル生地に生まれ変わらせ、その生地を活用したものづくりが注目されています。

そうして生まれたものが売れて人の手に渡り、循環していくことで、海洋プラスチックごみを削減し、豊かな海を守ることにもつながるのです。

 

廃棄漁網回収から製品化までの流れについて、下記動画でもご紹介しております。

今年の3月には、ALLIANCE FOR THE BLUEとCreemaのコラボレーション企画として、廃棄漁網をリサイクルしたオリジナルテキスタイルを用いた作品をCreemaクリエイターから募集しました。

結果、70名以上ものクリエイターからユニークな作品が集まり、厳正なる審査を通過した31作品をメディア向け発表会で展示しました。

今回の記事では、本企画にご参加いただいたクリエイターから3名の方にご協力いただき、この企画に参加した理由や作品に込めた想いについて詳しく伺いました。

そして、廃棄漁網のリサイクル生地を活用した新作も登場! 生地のユニークさをいかした魅力的な作品揃いです。ぜひ、作品が生まれた背景とあわせてお楽しみください。

「環境に良い」だけじゃない、職人の技術を詰め込んだバッグ|マルエスハラダさん

まずご紹介するのは、広島で”仕立て屋の丁寧なものづくりと上質な生地を全国に伝える”をコンセプトに活動されている、マルエスハラダさん。お客様に生地やデザインを選んでいただき、デザイナーがお客様の要望に合わせて、一つ一つ丁寧にデザイン、縫製しています。

今回の企画では、ラウンド型ハンドバッグを製作されました! ころんと可愛らしいフォルムですが、丈夫な生地なので型崩れの心配なく自立してくれます。ブロック柄の部分は、生地を一枚一枚折り畳んでテープ状にし、それらを丁寧に編み込むことでつくられています。

この企画に参加するまでは、サステナビリティに関する意識は、分別をするとかごみを持ち帰るとか自分の身の回りで完結することにとどまっていました。

ですが、この企画に参加するにあたって、SDGSを謳う作品を販売する作家が環境問題について何も行動していないのはおかしいのではないかと思い、街中のゴミ拾いに参加し、ゴミ処理場の見学に行っていろんな方とお話をしてみました。
そしてALLIANCE FOR THE BLUEの取り組みから世界や日本の海洋汚染問題が深刻になっている現状を知り、この実情を広く広めていきたい想いが芽生えてきました。

今回の作品のテーマは『ONE SMALL STEP』。小さな一歩、という意味です。この作品を通じて環境汚染問題について知るきっかけ、一歩にして欲しい想いから決定しました。


環境に配慮した商品を購入することだけでは、地球環境問題はすぐには改善しないかもしれませんが、環境を意識して選んだその一歩は、大きな一歩に違いありません。

そんな想いと職人の技術を詰め込んだ作品が出来上がりました。

マルエスハラダさん

ラウンド型ハンドバッグにつづく新作として新たにご制作いただいのが、A4サイズのハンドバッグ。ノートやタブレット、500mlのペットボトル、ポーチが入るサイズ感に内ポケット付きで、長く使えること間違いなしです。

 

海にちなんだデザインになるよう、「バブルリング」をイメージし、生地を円形にくりぬき、その中に別布を縫い付けております。両面違うデザインになっておりますので、気分に合わせて持ち替えても素敵です。

バブルリングバッグ - For The Blue-

新作バッグでは、生地を円形に切り抜き、別布を当てはめて水玉の柄を作ることにこだわりました。水玉は泡をイメージしながら作ったので、バッグの両面は違うデザインになっております。今回のリサイクル生地は無地のため、自分たちで柄を作り、オリジナル感を出すことに挑戦しました。

生地を水玉に切り抜いた後は、別布を縫い付けるのですが、その周りのステッチの糸もグラデーションがかったカラフルな糸を選びアクセントを出しました。


バッグの口にマグネットを付け閉じることができるようにしたり、底板底鋲、内ポケットをつけたりと、デザイン性だけではなくバッグとして使いやすい機能も取り入れました。

今回は別布を1色で製作しましたが、次回は別布を2色使ったり、カラフルなバッグにしても面白いかなと思いました。

マルエスハラダさん

ALLIANCE FOR THE BLUEの取り組みを知る中で『環境に良いだけじゃ売れない』という言葉に共感したというマルエスハラダさん。サスティナブル消費の重要性は高まっているもののまだ消費者の態度と行動にはギャップがある中、どうやったら廃漁網の生地を使った作品を選んでもらえるか。「環境にやさしい」にとどまらず、使う人に喜んでもらえる機能・デザインの作品を生み出していただきました。

海の生き物に思いを馳せて。暮らしに寄り添うクッション|Suicoduki(スイコヅキ)さん

続いてご紹介するのは、スモッキング刺繍という技法でバッグやポーチ、雑貨を作っているSuicoduki(スイコヅキ)さん。

「廃漁網で作られたテキスタイルってどんな素材なのだろう」そんな好奇心をきっかけに企画にエントリーいただきました。ほつれにくく熱で裁断可能な生地の特性をいかし、はんだごてを使って絵を描くように鱗を描き、おさかなのクッションを制作されました。

制作をしながら、廃漁網の問題やALLIANCE FOR THE BLUEの取り組みを知るうちに、その活動内容に共感を深めていったそう。

「廃漁網、普通に捨てるのではなぜダメなのだろう?」
と、制作しながらふと考えることがありました。

・使用後は産業廃棄物処理業者で適切に処理する必要がある。
・廃漁網は嵩張る上に法令15cm角以下に裁断して埋め立てなければならず費用が掛かる。
・塩分を含んでいる廃漁網は、焼却すると焼却炉を傷める為、多くの産業廃棄物処理業者は漁具漁網は厄介者として敬遠されることが多い。

ということを、ALLIANCE FOR THE BLUEの活動内容を拝見することで知ることができました。
そしてこれらのことが、もっと広く知られて欲しいな、と思いました。

なんとなくサステナブルだよね、おしゃれだね、とファッションとして一過性に捉えられてしまうのではなく、
「産廃物の厄介者」を資源として有効利用できることの価値をアピールできれば、という想いで制作に取り組みました。

また、企画を通して、サスティナビリティに対する意識にも、変化がありました。
魚を食している身として、どういう過程で食卓に魚が並べられているのか、もっと深く知るべきだと思いました。
私たちが美味しく魚を食べている裏で、様々な問題があって、その中の1つとして廃漁網の問題がある、ということを知れたので、ALLIANCE FOR THE BLUEの活動に共感し、活動が広まるお手伝いをしたいな、と思いました。

Suicoduki(スイコヅキ)さん

そして今回、おさかなに続き、水鳥のクッションを新作として制作いただきました!

海に棲む海鵜(ウミウ)をモデルにデザインされたクッション。そのデザインには、ALLIANCE FOR THE BLUEの活動を知ったことで生まれたSuicodukiさんの生き物への想いが込められています。

水鳥クッション

廃漁網がゴミになる前に回収することで、海洋プラスチックごみ(漂流物)になるのを防ぐ、という取り組みから、海に流出した廃漁網に引っかかってしまう鳥を、まず最初にイメージしました。
漂流ゴミで動物が傷つくことがなくなれば良いな、という願いを込めています。

複数の色のテキスタイルを用いて海に棲む鳥を表現しました。溶かしながら裁断することで、複雑な形もほつれることなく裁断できました。
廃漁網由来の素材を使ったかわいいクッションを見て、海の生き物に思いを馳せるきっかけになってくれれば嬉しいです。

Suicoduki(スイコヅキ)さん

ご自身や2人のお子さんも、魚や海の生き物が大好きだというSuicodukiさん。日常では海で生きる動物を見る機会はなかなかありませんが、こんな風に暮らしに馴染むインテリアとして身近に楽しめたら、海や海の生き物を守っていきたいという想いを、大切に育むことができそうです。

生まれ変わる廃漁網と、太陽とをかさねて。|NIJIIRO222さん

レジンや押し花でヘアアクセサリーとイヤリングを中心に制作されているNIJIIRO222さん。子どもの頃から海に慣れ親しんでたことから、その海を守る活動に関心が芽生え、今回の企画に参加いただきました。

 

夜、舟で漁をするために灯される「漁火」。魚をとるためのたくさんの糸が灯りによって照らされ、織りなす様子とそれらの糸が再び織られて布となり、新しい作品として輝きを取り戻すイメージを重ね、リサイクル生地をバレッタに生まれ変わらせました。

近年、問題視されている海洋プラスチックごみ。その一因とされる“廃棄漁網”をリサイクルした布を使用した作品の募集と聞き、数年前海岸で子どもと共にゴミ拾いをした時を思い出しました。
実際にゴミ拾いをして思ったのは、無自覚に、気軽に、人はこんなにも海を傷つけていたのか、という事。

今回、ALLIANCE FOR THE BLUEの「100年後の子どもたちのために、豊かな海を継承したい」の想いを目に見える形で賛同させて頂きたい思い応募させて頂きました。

この布を使う人が増える事で、ひとりでも多くの方に関心を持って頂き、新しい役割を持って輝ける作品がひとつでも多く生まれる事を願っております。

NIJIIRO222さん

新作として、「夕暮れ時」をイメージしたバレッタと、「日の出」から着想を受けたがま口ケースをご制作いただきました!

夕暮れ時のバレッタ(ヘキサゴン)、がま口のアクセサリーケース 

今回はいくつか色のあるうち、赤い生地を選ばせて頂きました。

赤といえば……私の中では太陽がまずはじめに浮かんできます。
私の場合は海から出る太陽、すなわち朝日のイメージが結び付きました。

朝日は特に太陽が顔を出す直前が最も印象的。暗かった世界を赤い輝きが空も海も染めていき、明るい世界が生まれます。
また、海に沈む夕日を見た時も、白く青く明るかった世界が橙色から赤色に染まり、暗く、星が輝く世界へと生まれ変わります。

そして、今回の企画はまさに、廃魚網がその姿を変え、役割を得る企画です。
無意識のうちに廃魚網と太陽を海を通して繋げていたのですね。

つい先日も海でお昼を食べ、海水に足をつけてきました。
冷たい海水とはしゃぐ子供の声、静かに釣りをする人達。100年後もこの平和な風景が続くことを心から願っています。

NIJIIRO222さん

幼い頃から海と慣れ親しんだNIJIIRO222さんだからこそ、海をとおして生まれ変わる太陽と廃魚網とをイメージの中でつなげて作品に生まれ変わらせることができたのかもしれません。

今回の企画や作品をきっかけに、一人でも多くの方に海洋ごみの問題を知ってもらい、豊かな海を次の世代へと届ける想いを一緒に出来たら。そんな願いを込めた作品をご制作いただきました。

 

 

 

今回ご紹介した3名のクリエイターの方以外にも、素晴らしいクリエイティビティを発揮された作品がずらり。

廃魚網が、まさかこんな風に生まれ変わるなんて……元々の姿から想像もつかない作品ばかりで、こうした魅力的な作品とそれが生まれた背景が多くの人々の手元に届き、よりよい循環が生まれていくのでしょう。

 

制作いただいたクリエイターの皆さま、本当にありがとうございました。
個性とクリエイティビティ溢れる作品をぜひご覧ください。

廃漁網のリサイクル生地を使ったワークショップを、ハンドメイドインジャパンフェスで体験いただけます!

今回ご紹介した廃漁網のリサイクル生地を使ったがま口ポーチを作るワークショップを、7/22(土)・23(日)東京ビッグサイトで開催される「ハンドメイドインジャパンフェス2023」で体験いただけます! リメイク生地を活用したファッション作品を手掛ける、Vivat Veritasさんによるワークショップです。

 

布を切って貼ってはめるだけの簡単ソーイングで、お子様と一緒でも挑戦できる内容になっております。(6歳以上推奨)夏の思い出作りや、夏休みの自由研究として、ぜひ参加してみてくださいね。

廃漁網のリサイクル生地で作るガマ口ポーチ作り

開催日 :2023年7月22日(土)・23日(日)の両日

開催時間:随時(1日数回実施予定)

開催場所:東京ビッグサイト西1・2ホール ブースNo.S-27,28

参加費 :1,500円(税込み)

所要時間:約40分

定員  :1回につき4名

 

※本記事は、ALLIANCE FOR THE BLUEさまより委託を受け、株式会社クリーマが制作しております

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